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最低な両親の娘
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「凛子、仕事に行ってくる」
東京に戻ってきてから、拓海が住んでいる勝どきにあるタワマンで暮らしてる。
47階建の42階3LDKの部屋を分譲していて、5億円以上しそうな物件なのもあり、驚く。
空いてる客間の部屋で寝起きをさせて貰ってるから、せめてのお礼に朝ごはんとお弁当を作ってる。
夜ご飯も家で食べれる時は作り、午後9時までに帰ってくる日は一緒に食べた。
「凛子、お弁当、美味しかった。ありがとう」
私立中高一貫女子校の寮で当番制で料理をしていた。
寮に入ってるのは100人ぐらいで、学年ごとで別れて調理をする。
35人分の朝ごはんに、昼のお弁当、そして夜ご飯を調理師の先生1人から指示を受けながら5人で用意する。
料理が好きになり、大学入学後も外食をせずに自炊していた。
「凛子、ただいま。遅くなった。今日のご飯、何?」
「鶏胸肉とブロッコリーの中華炒めとかき卵汁。後、キムチ」
「体に良さそうな家庭料理だな。いつもありがとう」
一般的な新婚夫婦みたいな生活を送ってる。
拓海が私の事を大切に思っていて、本当に愛してくれてるのが身に染みるほどに伝わってくる。
「凛子、好きだよ。愛してる」
「ありがとう。……私も拓海の事、好きだよ。愛してる」
同棲を始めてから1ヶ月が経ち、やっと拓海に愛してるを伝えられた。
「四十九日の法要、盆休み中にやるんだな」
父から四十九日の法要の日時と場所の連絡がメッセージで届いた。
父と母に会いたくない。
だけど、行かないといけない。
「凛子、結婚の許しを貰っていい?まだ、早い?」
福岡に戻る事はそう無い。
ついでになるが、この時に結婚の許しを貰った方が手間が省ける。
私ほどではないけど、拓海も両親とわだかまりがあるのか実家にあまり戻っていない。
「うん。大丈夫」
「3月か6月に結婚式を挙げようか」
「うん」
祖父の一回忌が終わるまでは両親は戸籍上は夫婦でいる。
結婚式を挙げるなら2人が離婚する前の方がいい。
「拓海の両親は私と拓海が結婚するの許してくれてる?」
祖父が亡くなり、許嫁の約束は取り下げられ、婚約破棄した。
私の両親が政略結婚で仮面夫婦になり、2人共が外に家庭を作ってる。
この事を知ったら、大切な息子とその娘の結婚を許す事はできないだろう。
「問題ない。例え反対されても結婚するから」
「さすがにそれは……」
「元々俺たちは婚約していた仲だったんだから、結婚するのは当然だ。それに、凛子の事を愛してる事がわかれば反対してこない」
拓海は私と仲睦まじく付き合っていると父親にLINEで報告していた。
大学時代毎月義務的に会った時に、デートしている証拠写真をLINEで送っていた。
祖父の四十九日の法要は生前に本人が書いたエンディングノートを元に卒なく行われた。
祖父が親しくしていた弁護士と死後事務委任契約を交わしていたのもあり、遺族は特に何もする事はない。
葬儀場や寺の住職と話をつけ、前金を渡していたのもあり、遺族は法要の日を決めるだけ。
「そう。結婚するの。挙式は3月か6月に考えてるのね。1回忌の法要が終わったら離婚するつもりだったからよかったわ」
祖父の雇った弁護士から財産分与についての話があった。
父と母が不倫して他に家庭を作っている事を知っていた祖父は、拓海との婚姻を条件に私に対して財産の35%を分与すると遺書に書いていた。
祖父は弁護士に相続分や分割方法の指定を委託すると遺言を残していたから、かなり不公平のあるものだけど、親族は応じるしかなかった。
祖父の期待に応えた親族に対する報酬的な財産分与とされていて、正当なのかもしれない。
父が譲り受けた配分は10%で、TATAの株式は手放す事を禁止し、死後は私に全て相続させるという契約書にサインさせられていた。
父が外で作った子と戸籍上父の子になっている母の子には財産が渡らないように祖父が手を回していた。
私よりも不倫で作った子供の方が可愛いはずだが、私に対して親の責任を果たしてなかったのもあり両親は応じるらしい。
四十九日の法要の後、拓海に同席して貰って弁護士と近くにあるレンタルオフィスの部屋で対談。
両親はそれぞれの家庭に戻ってるから私の実家には誰もいない。
「俺の両親が待ってるから行こうか」
拓海の両親が首を長くして待ってくれてるらしい。
葬式には参列したが、四十九日の法要には来られなかった。
「私が拓海の奥さんになって、いいのかな」
「大丈夫」
拓海はそう言ってくれてるけど、受け入れられる気がしなかった。
東京に戻ってきてから、拓海が住んでいる勝どきにあるタワマンで暮らしてる。
47階建の42階3LDKの部屋を分譲していて、5億円以上しそうな物件なのもあり、驚く。
空いてる客間の部屋で寝起きをさせて貰ってるから、せめてのお礼に朝ごはんとお弁当を作ってる。
夜ご飯も家で食べれる時は作り、午後9時までに帰ってくる日は一緒に食べた。
「凛子、お弁当、美味しかった。ありがとう」
私立中高一貫女子校の寮で当番制で料理をしていた。
寮に入ってるのは100人ぐらいで、学年ごとで別れて調理をする。
35人分の朝ごはんに、昼のお弁当、そして夜ご飯を調理師の先生1人から指示を受けながら5人で用意する。
料理が好きになり、大学入学後も外食をせずに自炊していた。
「凛子、ただいま。遅くなった。今日のご飯、何?」
「鶏胸肉とブロッコリーの中華炒めとかき卵汁。後、キムチ」
「体に良さそうな家庭料理だな。いつもありがとう」
一般的な新婚夫婦みたいな生活を送ってる。
拓海が私の事を大切に思っていて、本当に愛してくれてるのが身に染みるほどに伝わってくる。
「凛子、好きだよ。愛してる」
「ありがとう。……私も拓海の事、好きだよ。愛してる」
同棲を始めてから1ヶ月が経ち、やっと拓海に愛してるを伝えられた。
「四十九日の法要、盆休み中にやるんだな」
父から四十九日の法要の日時と場所の連絡がメッセージで届いた。
父と母に会いたくない。
だけど、行かないといけない。
「凛子、結婚の許しを貰っていい?まだ、早い?」
福岡に戻る事はそう無い。
ついでになるが、この時に結婚の許しを貰った方が手間が省ける。
私ほどではないけど、拓海も両親とわだかまりがあるのか実家にあまり戻っていない。
「うん。大丈夫」
「3月か6月に結婚式を挙げようか」
「うん」
祖父の一回忌が終わるまでは両親は戸籍上は夫婦でいる。
結婚式を挙げるなら2人が離婚する前の方がいい。
「拓海の両親は私と拓海が結婚するの許してくれてる?」
祖父が亡くなり、許嫁の約束は取り下げられ、婚約破棄した。
私の両親が政略結婚で仮面夫婦になり、2人共が外に家庭を作ってる。
この事を知ったら、大切な息子とその娘の結婚を許す事はできないだろう。
「問題ない。例え反対されても結婚するから」
「さすがにそれは……」
「元々俺たちは婚約していた仲だったんだから、結婚するのは当然だ。それに、凛子の事を愛してる事がわかれば反対してこない」
拓海は私と仲睦まじく付き合っていると父親にLINEで報告していた。
大学時代毎月義務的に会った時に、デートしている証拠写真をLINEで送っていた。
祖父の四十九日の法要は生前に本人が書いたエンディングノートを元に卒なく行われた。
祖父が親しくしていた弁護士と死後事務委任契約を交わしていたのもあり、遺族は特に何もする事はない。
葬儀場や寺の住職と話をつけ、前金を渡していたのもあり、遺族は法要の日を決めるだけ。
「そう。結婚するの。挙式は3月か6月に考えてるのね。1回忌の法要が終わったら離婚するつもりだったからよかったわ」
祖父の雇った弁護士から財産分与についての話があった。
父と母が不倫して他に家庭を作っている事を知っていた祖父は、拓海との婚姻を条件に私に対して財産の35%を分与すると遺書に書いていた。
祖父は弁護士に相続分や分割方法の指定を委託すると遺言を残していたから、かなり不公平のあるものだけど、親族は応じるしかなかった。
祖父の期待に応えた親族に対する報酬的な財産分与とされていて、正当なのかもしれない。
父が譲り受けた配分は10%で、TATAの株式は手放す事を禁止し、死後は私に全て相続させるという契約書にサインさせられていた。
父が外で作った子と戸籍上父の子になっている母の子には財産が渡らないように祖父が手を回していた。
私よりも不倫で作った子供の方が可愛いはずだが、私に対して親の責任を果たしてなかったのもあり両親は応じるらしい。
四十九日の法要の後、拓海に同席して貰って弁護士と近くにあるレンタルオフィスの部屋で対談。
両親はそれぞれの家庭に戻ってるから私の実家には誰もいない。
「俺の両親が待ってるから行こうか」
拓海の両親が首を長くして待ってくれてるらしい。
葬式には参列したが、四十九日の法要には来られなかった。
「私が拓海の奥さんになって、いいのかな」
「大丈夫」
拓海はそう言ってくれてるけど、受け入れられる気がしなかった。
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