復縁なんてしない!!

鳴宮鶉子

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プロローグ

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IT企業の社長になるとマサチューセッツ工科大学に進学した中高一貫校時代に6年間付き合ってた元彼の長谷川蓮とは、運命の赤い糸に繋がれてるように国立中高一貫校に入学式にの日お互い惹かれ合い、交際をスタートさせた。

全国模試で常に満点でトップを独走し、数学や理科分野のオリンピックや論文でもいつも金賞と最優秀賞をとっていた蓮は、頭脳明晰なだけでなく、キリッとした二重瞼に意志が強そうな瞳に、高くて筋が通っている鼻と、顔立ちも極上でかなりモテてた。

そんな彼だけど、6年間の学生生活、私の事だけを一途に愛してくれてたから、遠距離恋愛になっても、関係を続けられると思ってた。

アメリカに経ってからも、LINEビデオ通話で話したり、メッセージのやりとりを頻繁にしてた。

コンピューター科学分野の大学で世界ランキング1位の大学に進学し、かなり高度な事を学んでる彼は、googleとamazonでプログラマーとしてバイトをしていていた彼は、AI技術の開発にのめり込み、連絡が途切れるようになった。
そして、アメリカに経ってから2年間、1度も帰国しなかった。

LINEでのやりとりも月日が経つごとに減り、3週間ぶりに途切れてたメッセージがきたと思ったら、
“美玲《みれい》、別れよう”
と書かれたメッセージが届き、そしてすぐにLINEをブロックされて連絡がとれなくなった。

一方的に別れを切りだされた私は納得がいかず、彼がいるアメリカに向かった。

アパートのドアベルを連打したら不機嫌な表情で出てきた蓮が出てきて、そして、彼のTシャツだけを身に纏って出てきた親友と思ってた中高一貫校時代の同級生 吉川せれなが出てきた。


ーー最愛の恋人が私の親友を部屋に連れ込み、男女の仲になってた。

アパートの部屋から走りさり、とんぼ返りで日本に帰国した私。

いまだに私は、あの日のことが忘れられない。

ーー信じられるのは自分だけ。恋人も友人もいらない。

私は最愛の恋人と親友に裏切られてから、私は人が信じられなくなった。

あれから、私は交友関係を全切りし、恋人も友人も作ってない。




孤独に生きる私 椎名美玲 28歳の日常のルーティン。

6時に起きて、1時間ジョギングをし、シャワーを浴びてからフルーツとヨーグルトと酵素ドリングをジューサーにいれてフレッシュジュースを作り、ゆっくり飲みながら趣味で小説投稿サイトに作品投稿をする。

それから、株式市場が開いている平日の朝9時から11時30分までの前場と12時30分から15時までの後場の時間帯は、パソコンで気になってる株価をじっと見つめる。
今までは“スキャルピング”という数秒~数分の間に数ティック上下しただけで売買および反対決済を成立させる手法で1日に何度も売買して稼ぐデイトレードをしてた。
だけど、流行性疫病による株価の下落で短期的な持ち越しをし株価が上昇してから売却に出す“スイングトレード”という手法に戦略に変更した。
株価底値の今、数年後に価格が絶対に上昇する株を買って所有しておく方が将来的に得をする。
そう信じて、株を購入していく。

そして、株式市場が閉まってる時間は、ひたすら在宅勤務で請負ってるシステム開発のプログラミングをする。

若さを武器に稼げる時に稼ぎ、稼いだお金で株を購入し、お金を増やして定年退職をした後に裕福な暮らしを送りたい。

ーー 世の中は金だ。金はあればあるだけ幸せな生活を送る事ができる。金は裏切らない。

在宅勤務でプログラマーをしつつ、デイトレードと貯蓄を増やし、水曜日と金曜日の夜だけ銀座の高級クラブでキャストをしてる。

デイトレードで株に投資してるから貯蓄額は減っていってるけど、月に100万円なんとか稼いでる。

ーーお金稼ぎだけが生き甲斐になってた。
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