9 / 16
アフタヌーンティーで女子会
しおりを挟む
「理知、また、自然消滅したの?同じ院内で自然消滅って、仕事に囚われ過ぎてるんだよ」
医大時代からの親友達と西新宿にあるパークハルアットホテルのラウンジで待ち合わせをし、季節限定アフタヌーンティーを楽しむ。
「彼氏って言ってたセンター長?、いいように使われてとんじゃない?多忙過ぎる救命救急センターに希望して勤務する医員いないよ」
佐久間先生に誉めて貰いたく、救命救急センターで時間外も働いていた。
今思うと、佐久間先生にとって私は彼女ではなかったのかもしれない。
「そういえば、相良が理知と寄り戻そうと葛城病院にきたんでしょ。心臓血管外科医としてかなり優秀って聞くし、元鞘に戻ったら。初期研修医終わるまでは同棲して上手くいってたし」
蓮の女遊びが酷くなったのは、後期研修で離れ離れになってから。
優秀な心臓外科医になりたいと大阪に行った蓮と、不妊治療とハイリスク出産の成績がいい大学附属病院に残った私。
初期研修医と打って変わって専攻医は多忙極まりなかった。
ダブルボードで2つの専門医を取得するため、実績を積むためのバイトや資格取得のための論文作成を行わないといけず、蓮との遠距離恋愛は上手くいかなくなった。
「……無理だよ。遠距離になったからって、女遊びしてた人だよ?浮気ではなく本能を満たすための体だけの関係とか言ってさ」
患者さんの回診で休みなんて取れないから、LINEテレビ通話で週1話すか話さないかで、全く会ってなかった。
長距離恋愛になるから仕方ないと思う。
『後腐れのない相手としかやってないし、職業柄、やってる奴、多いぞ!!』
そう、私に言い張った蓮。
佐久間先生にとって私がそうで、性欲を発散させるためだけに、彼は私と関係を持ってたと気づく。
佐久間先生は麗華先生と婚約し、3ヶ月後に結婚する。
麗華先生のお腹が少し膨らんできてて、おめでた婚するのかなと産婦人科の医局で噂になっている。
「若手の至だよ。相良も救命救急センターのバイトして働き詰めだったし、定期的に抜かないと体に悪いし、女の方から寄ってくるから、誘惑に負けたんじゃない?」
オペの実績を積みたいと勤務外は救命救急センターをはしごしていた蓮。
私以上にストイックに働いていた。
外科手術はアドレナリンを刺激し、かなり興奮するらしく、頭が逝っちゃったのかと思った。
「遊びで女を抱かずに、自分の手で抜けだよ」
ランチタイムに高級ホテルのラウンジで話す内容ではない。
遠距離恋愛で会えないからと、性欲を満たすためだけに女遊びをしていた恋人を受け入れられる人はなかなかいないと思う。
「理知、3月末で葛城病院辞めて、実家の病院に移るんだっけ?」
佐久間先生と麗華先生のおめでた婚がショックだったのと、ハイリスクなお産を扱う産婦人科で勤務し続けるのがキツく、葛城病院を辞める事にした。
「うん。葛城病院で勤務し続けるのきつい。まだまだ修行が足りないって父に言われそうだけど、辞めて地元に戻れば雇ってくれると思うから辞表を提出した」
実家は循環器領域の総合病院を経営している。
地元仙台では3番目の治療実績があり、葛城病院ほどではないけれど、規模は大きい。
将来的に私が継ぐ事になっていて、そのために産婦人科、小児科、循環器内科の専門医を取得した。
「寂しくなるね」
「うん。仙台から東京、新幹線で1時間半だから、声かけてくれたら会いにくるよ。葛城病院で働くより、時間に都合つきやすいと思うし!!」
医大の友達と会いにくくなるのは寂しいけど、佐久間先生と蓮の前から居なくなりたかった。
医大時代からの親友達と西新宿にあるパークハルアットホテルのラウンジで待ち合わせをし、季節限定アフタヌーンティーを楽しむ。
「彼氏って言ってたセンター長?、いいように使われてとんじゃない?多忙過ぎる救命救急センターに希望して勤務する医員いないよ」
佐久間先生に誉めて貰いたく、救命救急センターで時間外も働いていた。
今思うと、佐久間先生にとって私は彼女ではなかったのかもしれない。
「そういえば、相良が理知と寄り戻そうと葛城病院にきたんでしょ。心臓血管外科医としてかなり優秀って聞くし、元鞘に戻ったら。初期研修医終わるまでは同棲して上手くいってたし」
蓮の女遊びが酷くなったのは、後期研修で離れ離れになってから。
優秀な心臓外科医になりたいと大阪に行った蓮と、不妊治療とハイリスク出産の成績がいい大学附属病院に残った私。
初期研修医と打って変わって専攻医は多忙極まりなかった。
ダブルボードで2つの専門医を取得するため、実績を積むためのバイトや資格取得のための論文作成を行わないといけず、蓮との遠距離恋愛は上手くいかなくなった。
「……無理だよ。遠距離になったからって、女遊びしてた人だよ?浮気ではなく本能を満たすための体だけの関係とか言ってさ」
患者さんの回診で休みなんて取れないから、LINEテレビ通話で週1話すか話さないかで、全く会ってなかった。
長距離恋愛になるから仕方ないと思う。
『後腐れのない相手としかやってないし、職業柄、やってる奴、多いぞ!!』
そう、私に言い張った蓮。
佐久間先生にとって私がそうで、性欲を発散させるためだけに、彼は私と関係を持ってたと気づく。
佐久間先生は麗華先生と婚約し、3ヶ月後に結婚する。
麗華先生のお腹が少し膨らんできてて、おめでた婚するのかなと産婦人科の医局で噂になっている。
「若手の至だよ。相良も救命救急センターのバイトして働き詰めだったし、定期的に抜かないと体に悪いし、女の方から寄ってくるから、誘惑に負けたんじゃない?」
オペの実績を積みたいと勤務外は救命救急センターをはしごしていた蓮。
私以上にストイックに働いていた。
外科手術はアドレナリンを刺激し、かなり興奮するらしく、頭が逝っちゃったのかと思った。
「遊びで女を抱かずに、自分の手で抜けだよ」
ランチタイムに高級ホテルのラウンジで話す内容ではない。
遠距離恋愛で会えないからと、性欲を満たすためだけに女遊びをしていた恋人を受け入れられる人はなかなかいないと思う。
「理知、3月末で葛城病院辞めて、実家の病院に移るんだっけ?」
佐久間先生と麗華先生のおめでた婚がショックだったのと、ハイリスクなお産を扱う産婦人科で勤務し続けるのがキツく、葛城病院を辞める事にした。
「うん。葛城病院で勤務し続けるのきつい。まだまだ修行が足りないって父に言われそうだけど、辞めて地元に戻れば雇ってくれると思うから辞表を提出した」
実家は循環器領域の総合病院を経営している。
地元仙台では3番目の治療実績があり、葛城病院ほどではないけれど、規模は大きい。
将来的に私が継ぐ事になっていて、そのために産婦人科、小児科、循環器内科の専門医を取得した。
「寂しくなるね」
「うん。仙台から東京、新幹線で1時間半だから、声かけてくれたら会いにくるよ。葛城病院で働くより、時間に都合つきやすいと思うし!!」
医大の友達と会いにくくなるのは寂しいけど、佐久間先生と蓮の前から居なくなりたかった。
16
あなたにおすすめの小説
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
満月の秘め事
富樫 聖夜
恋愛
子爵家令嬢エリアーナは半年前から満月の夜になると身体が熱くなるという謎の症状に悩まされていた。
そんな折、従兄弟のジオルドと満月の夜に舞踏会に出かけなければならないことになってしまい――?
アンソロジー本「秘密1」の別冊用に書いた短編です。BOOTH内でも同内容のものを置いております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる