last story 〜愛してるから終わりにしよう〜

貴方の事を思っての決断

会社の業績をうなぎ上りに上げ続ける見た目もカッコいい大雅に、社長が娘婿になり次期社長になって欲しいと、持ちかけた。

大雅は、恋人がいるからと、断った。

でも、大雅みたいにパーフェクトな男はなかなかいない。

だから、社長が、探偵を雇い、大雅の恋人を探し、別れさせるよう、依頼をした。

それで、わたしが大雅の恋人だという事がわかり、大雅とのコンビを解消させられ、そして、わたしは長野の僻地にある支社に異動の通達がきた。

「なんで、咲良とペア解消させられ、しかも、来月、咲良が長野に行かないといけないんだ！！」

大雅は、社長の娘との縁談を断った、当てつけの行為に、腹を立てた。

「咲良、一緒に会社を辞めよう。転職先はすぐに見つかるはずだ」

大雅と一緒に、退職届をシステム部の部長に出した。

わたしの方は、すぐに受理された。

でも、大雅に関しては、上層部から止められ、なかなか退職の運びにならなかった。

先に退職したわたしに、

「咲良、結婚しよう」

と、大雅は言ってくれた。

でも、わたしは、大雅の前から、姿をくらます事を選択した。



ドリームシステムを退職するわたしは、大雅にバレないように、衣類などの私物だけダンボールに詰め、インターネットで契約をした、福岡の仮住まいに送った。

そして、退職した次の日
出勤したがらない大雅を説得し、出勤させた後、新幹線に乗って、東京から福岡へ旅立った。

リビングのテーブルの上に、手紙を書いて、置いた。


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大雅へ

今までありがとう。
大雅に、ドリームシステムでこれからも活躍して欲しいから、わたしは、大雅と別れます。
大雅と一緒にいられた5年間、とても楽しかったです。

咲良
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