36 / 94
七之助&栞 編
幼馴染みは魔女 ! ①
しおりを挟む
【魔魅side】
今日あらためて、栞の婚約者を紹介してもらえることに成った。
「アノお化け屋敷の住人なんだから気を付けてね、マミ !」
「猫又は確認出来たけど、その他にも気配を感じたから居るハズだよ、お化け?化け物が 」
ポジとネガが忠告してくれるのは、ありがたいんだけどね。
「アンタ達、今 わたしが、物凄く忙しいのは判るわよね !
何か、手伝おうとか思わないの !
わたしの使い魔なんでしょう、アンタら !」
今、わたしのお店『火の車』は満席状態な上に外には行列まで出来ている。
行列のできる、お好み焼き屋『火の車』として誰かが、バカッターに載せたのか、日本人だけでなく外国人のお客様が増えた。
「いやぁ~、オレ達、ネコだから手伝おうと思っても、客に愛想を振り撒くしか出来ないんだよね~ 」
「それでも良いなら貸しましょうか、猫の手 」
クッ、わたしの使い魔のクセに屁理屈ばかり言うんだから !
魔女と言っても見習いだから、魔法なんて使えないし、踏んだり蹴ったりだわ。
そろそろ二人が来る頃なのに、ちっともお客様が途切れる様子がない。
『火の車』は、小さな店だから従業員どころか、アルバイトもいない、わたし一人で営業しているお店なの。
両親の反対を押しきって店を開店したから、当然 親は頼れないし、別れた俊夫は実家に帰り引きこもっているから助っ人なんて頼めない。
まっ 不味いわ !
刻みキャベツが、残りわずかに……
ガラ ガラ ガラ ガラ ガラ ガラ
満席にも関わらず、待ちきれなくなったお客様が入って来たのかな。
「スミマセ~ン、只今、満席なので……
「魔魅、忙しいなら出直しましょうか ? 」
栞と男の人が一緒に店の外から声をかけてきた。
地獄に仏、お運びや洗い物だけでも……ニガサナイ。
「シオリィ~、お願い 助けて ! 」
栞が男の人を見ると、頷いた男の人が店の中に入ってきた。
「何を手伝いますか ? 」
上着を脱いで、腕まくりをした男の人。
この男の人が栞の……
確か、ネコ屋の板前さんだと、広島さんが言っていたハズ。
「キャベツ、キャベツの千切りを、お願いします !
もう、少ししかないので大急ぎで ! 」
わたしは、愛用の包丁とキャベツをだした。
手早く、手を洗った男……
「 福岡田七之助です。 好きに呼んでください 」
おおー、頼りに成りそうだわ。
栞がうらやましい……
栞は、溜まっていたお皿を洗い始めている。
よし、なんとか修羅場は凌げそうだわ。
タッ タッタッタッタッタッタッタッタッタッ !
速い! プロの板前さんだけあり、瞬く間にキャベツの千切りが出来ていく。
これなら ! 大丈夫だわ。
♟♞♝♜♛♚
数時間後、
無事にお客様を捌ききった、わたし達は あらためて挨拶をしていた。
正直、オッサンを選んだ栞を哀れんでいた過去の自分を叩いてやりたい。
わたしより、栞の方が男を見る目が有ったと云うことを思い知らされた。
ポジとネガは…………アレだけ気をつけろと、言っていた助さんの膝の上でくつろいでいた。
アンタら、わたしの使い魔のクセに他人に甘えるなんて、使い魔の自覚があるの !
二人が帰ったら、二匹には説教をしなければ !
今日あらためて、栞の婚約者を紹介してもらえることに成った。
「アノお化け屋敷の住人なんだから気を付けてね、マミ !」
「猫又は確認出来たけど、その他にも気配を感じたから居るハズだよ、お化け?化け物が 」
ポジとネガが忠告してくれるのは、ありがたいんだけどね。
「アンタ達、今 わたしが、物凄く忙しいのは判るわよね !
何か、手伝おうとか思わないの !
わたしの使い魔なんでしょう、アンタら !」
今、わたしのお店『火の車』は満席状態な上に外には行列まで出来ている。
行列のできる、お好み焼き屋『火の車』として誰かが、バカッターに載せたのか、日本人だけでなく外国人のお客様が増えた。
「いやぁ~、オレ達、ネコだから手伝おうと思っても、客に愛想を振り撒くしか出来ないんだよね~ 」
「それでも良いなら貸しましょうか、猫の手 」
クッ、わたしの使い魔のクセに屁理屈ばかり言うんだから !
魔女と言っても見習いだから、魔法なんて使えないし、踏んだり蹴ったりだわ。
そろそろ二人が来る頃なのに、ちっともお客様が途切れる様子がない。
『火の車』は、小さな店だから従業員どころか、アルバイトもいない、わたし一人で営業しているお店なの。
両親の反対を押しきって店を開店したから、当然 親は頼れないし、別れた俊夫は実家に帰り引きこもっているから助っ人なんて頼めない。
まっ 不味いわ !
刻みキャベツが、残りわずかに……
ガラ ガラ ガラ ガラ ガラ ガラ
満席にも関わらず、待ちきれなくなったお客様が入って来たのかな。
「スミマセ~ン、只今、満席なので……
「魔魅、忙しいなら出直しましょうか ? 」
栞と男の人が一緒に店の外から声をかけてきた。
地獄に仏、お運びや洗い物だけでも……ニガサナイ。
「シオリィ~、お願い 助けて ! 」
栞が男の人を見ると、頷いた男の人が店の中に入ってきた。
「何を手伝いますか ? 」
上着を脱いで、腕まくりをした男の人。
この男の人が栞の……
確か、ネコ屋の板前さんだと、広島さんが言っていたハズ。
「キャベツ、キャベツの千切りを、お願いします !
もう、少ししかないので大急ぎで ! 」
わたしは、愛用の包丁とキャベツをだした。
手早く、手を洗った男……
「 福岡田七之助です。 好きに呼んでください 」
おおー、頼りに成りそうだわ。
栞がうらやましい……
栞は、溜まっていたお皿を洗い始めている。
よし、なんとか修羅場は凌げそうだわ。
タッ タッタッタッタッタッタッタッタッタッ !
速い! プロの板前さんだけあり、瞬く間にキャベツの千切りが出来ていく。
これなら ! 大丈夫だわ。
♟♞♝♜♛♚
数時間後、
無事にお客様を捌ききった、わたし達は あらためて挨拶をしていた。
正直、オッサンを選んだ栞を哀れんでいた過去の自分を叩いてやりたい。
わたしより、栞の方が男を見る目が有ったと云うことを思い知らされた。
ポジとネガは…………アレだけ気をつけろと、言っていた助さんの膝の上でくつろいでいた。
アンタら、わたしの使い魔のクセに他人に甘えるなんて、使い魔の自覚があるの !
二人が帰ったら、二匹には説教をしなければ !
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
23
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる