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第22話 仕切る。2

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「時間帯は夕方勤務希望で、週3~4回程度入ることができます。働く時期に関してはいつからでも大丈夫です」

「う、うん」

「家からバイト先まで約徒歩3分で、バイトを始めようと思った理由は今までお世話になった両親に恩返しがしたいからです」

「う、うん…………最後のは嘘だろ」

「ぎくっ」

 相変わらず彼女に仕切られながら、面接が行われている。体調が悪いから話が早いのは嬉しいけど、俺にも仕切らせて。

「まあ正直志望理由とかはどうでもいいよ。稼ぐために働くわけだし。んじゃ俺から質問なんだけど、自分の短所を教えてくれる?」

 この質問は自分の事を客観的に見えているかとか、短所を理解し克服しようとしているのかがわかる結構便利な質問だ。

「何故あなたに私の弱点を教えなきゃいけないですか」

「いや、これ面接だから」

「……脇腹をこしょこしょされるのが苦手です」

「そういうことが聞きたいんじゃねーよ」

 そんな弱点聞いて俺はどうすればいいんだよ。ミスするたびに脇腹をくすぐっていいのか?ねえ?くすぐっていいのか??そういうことだよね???

「じゃあ何が聞きたいんですか?」

「……例えば、集中力がないとか人と喋るのが苦手とか短気とかそういうのだよ」

「なるほど。そういうことなら短所がないことが短所ですね」

 自分の事が見えていないのが短所っと……。 
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