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禁断の箱庭と融合する前の世界(6)

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 ヘカティニスは暇そうにするドワーフ達を初めて見た気がする。普段は金属音でうるさいこの集落も今は時折寂しげに金床を打つ音が聞こえてくるだけだった。

 不愛想な顔で酒場のテラスでエールを飲む樽のような小人達は髭を扱きながら何か話をしている。

「王都の豚どもと一向に連絡が取れん。いっそ魔法水晶で連絡を試みたらどうじゃ?お前んとこのルーチにやらせろ」

 錆び色の髭のドワーフは口元を拭うと向かいに座るドワーフにそう言った。

 向かいに座っている坊主に短い黒髭のドワーフはエールを一気に飲んで腹に流し込むとドンとテーブルにジョッキを置く。

「もうやったわい。魔法水晶は簡単に傍受されてしまうから慎重に言葉を選んで呼びかけたが水晶には砂嵐が舞うばかりじゃった。それにしても昨日のオーガには驚いたな。ドワイトはあのオーガと知り合いなんじゃろ?とんでもない知り合いを持ったもんじゃな」

 ドワイト・ステインフォージは昨日、魔法水晶に映ったオーガを見て驚き、思わず変な声を出してしまい周りのドワーフ達の注目を浴びてしまった事を思い出した。

「知り合いと言っても一度だけ話をした程度じゃ。賢いオーガでな、放置しておけば領土紛争になりかねない争いを平和的に収めて、尚且つ貴重な鉱物の在処を教えてくれた。奴のお蔭でワシもお前も懐が暖かくなったようなもんじゃ。名前は確かヒジリだかゴジリだったはず。・・・歳の所為で名前を覚えるのは大変じゃわい。でも使い魔の名前はしっかりと憶えておるぞ。ウメボシという名前じゃ」

 父のゴールキが鍛冶屋で黒竜の牙でどういった武器を作るかで話し合っている間、魔剣”へし折り“を布で拭いていたヘカティニスはヒジリの名前を聞いてテラスへ歩み寄った。テラスの屋根に手をかけて身を屈め、覗き込んでドワーフ達に話しかける。

「今、ヒジリと言ったか?」

「ああ、言ったよ、オーガのお嬢ちゃん。ヒジリの恋人か?」

 ドワイトは揶揄うように言ってエールを口に含むと、突然オーガの張り手が自分の広い背中に飛んできた。

 その衝撃で口の中の液体をブーッ!と吐き出してしまった。

 当然、前に座った鍛冶ギルド長のボルモル・ブラックフォージの顔にそれは吹きかかる。オーガはタヌキ顔を真っ赤にして真面目な顔で言う。

「まぁそんなところだど」

(じゃあ何故ドワイトの背中に張り手を食らわせたんじゃ?)

 ボルモルは疑問に思いながら黙って顔を手拭で拭いた。

 ドワイトはゲホゲホと咽ながらヒジリがどうかしたのかと聞く。

「まほ、まほ、まほーすいしょうのヒジリは何て言っていた?」

「デイストリン地方が無政府状態での・・・」

 そう言いかけて相手が頭の悪いオーガだった事を思い出し、簡単な言葉でドワイトは話す。

「ゴデのまち を ヒジリ のとち に する、と彼は言っていた」

「そうか。ありがと。こで、黒竜肉の燻製だ。食え」

 黒竜の肉のと聞いてドワイトとボルモルは驚いて顔を見合わせる。黒竜と言えば絶望平野の若い赤銅ドラゴンと違って北方の山奥にいる中位から上位に属するドラゴンだ。そんなレア肉をポンと差し出された二人は肉の取り合いを始めた。

 ドワーフ達の争いをよそにヘカティニスは暫くうんうんと唸りながらドワーフの言った言葉の一つ一つを吟味しながら魔剣の元に戻った。

 そしてまた手入れを始める。十分後、ドワーフ達は争いをやめて、天秤測りを持って来て黒竜肉の燻製を均等に分けだした。

 その頃になって、ようやっとヘカティニスはドワイトの情報がどういう事かに気が付く。

「ヒジリが裏切っただど!父ちゃん、大変だ!」

 ヘカティニスが鍛冶屋の作業場に行くと丁度黒竜の牙で作った試作品の短剣が完成していた。牙には元から魔力が宿っており、鈍く赤い光を放っていた。

 近くで魔法関連の事務仕事をしていた魔人族の女が【知識の欲】で鑑定をしている。何を思ったか魔人族の女は長い黒髪をかき上げ、まだ幼さの残るあどけない顔で真っ直ぐとそそり立つ牙の短剣をジュポジュポと舐めだした。

 それを見たスカー達は少し前かがみになった。

 オーガの男たちの反応を気にすることなく、魔人族の女性は唾液のたっぷりついた短剣を皆に見せて言う。

「ほら、見てください。唾液がどんどんと短剣に吸収されていくでしょう?この短剣は血や体液、肉片などを吸収して僅かずつではありますが貫通力を上昇していくのです。一定時間放置すると元の状態に戻ります。」

 オーガ達の頭に?が浮かぶ。

 今いる砦の戦士の中で一番賢いベンキが素直に魔人族に聞く。

「もう少し、俺達に解りやすく説明してくれ」

 するとスカーがしゃしゃり出て来てベンキの肩に手を置く。そしてヒジリから教えてもらった言い回しが言いたくて無理やり今の状況と結び付けた。

「あまり知り過ぎるな。好奇心は猫をも殺すぞ!」

 ベンキは眼鏡をクイッと上げて、頓珍漢な事を言うスカーにいい加減にしろといった態度で注意する。

「お前はこないだから猫の話ばっかりしているな。そんなに猫が食いたいなら外に行って探してこい」

「ちょ・・・ちがっ・・・」

 スカーを無視してベンキは魔人族に解説を請うた。

 魔人族の女はにっこり微笑んでオーガに解りやすく答える。

「こでで 刺す! こで 刺せば 刺すほど こうげきりょく あがる。ほっとくと もとにもどる」

 オーガ達はオォ!と歓声をあげる。血肉を吸収する一突きは出血効果も期待でき、場所によっては致命傷にもなる。

「それはヘカが持ってろ。俺達は手にはめる牙の爪を作ってもらうから」

「やったー!あで?何か言いに来たんだけど・・・。あで?」

 前触れもなく近くにあった受信用魔法水晶にヒジリが映った。

「デイストリン地方の全ての村や集落に告ぐ。北から来るアンデッドの群れに警戒しろ!くそ!急いで壁を作れウメボシ!時間がかかるならバリケードでもかまわ・・・」

 プツンと音を立てて水晶は静かになった。作業場に不気味な静寂が走る。窓から外を見ると森の木立の闇には無数の光る眼が集落を見ていた。

 最近死にぞこないになったと思しきオークやゴブリンの大群が集落を埋め尽くす勢いで森から走って来る。

 オーガ達は此方に走って逃げてくるドワーフ達を中に入れると机や大きな金床で窓や戸口を急いで塞いだ。

 外からはバリバリと壁や扉を引っ掻く音やゾンビの呻き声が聞こえてくる。

 別の建物からは侵入してきたゾンビと戦う音が暫く聞こえてきたが、数に押されてやがて静かになった。

「こう数が多いと俺たちでもな・・・。ヘカは広範囲に攻撃が出来るがスタミナに限界がある。となると狭い通路で待ち受けて少しずつ対処するしかないが・・・」

 ゴールキは作業場を見渡した。

 だだっ広くて敵を誘導するような場所が無い。金床や机は出入口を塞ぐのに使ってしまっている。

 バリケードを突破されれば押し寄せるゾンビの群れと結局戦う羽目になる。

 鼻歌を唄うヘカティニスは父親が何かいい作戦を考えていると信頼しきっているので特に不安がる様子は無かった。

 全幅の信頼を寄せる娘の態度がゴーリキにとってはプレッシャーでしかない。どんなに強かろうが死ぬ時は死神の鎌が容赦なく振り下ろされるものなのだ。

 死という言葉に雪原砦の暴風雪と呼ばれ恐れられた息子達の死に様(伏兵に囲まれ魔法の集中砲火)を思い出した。

(あの時の様な悲しい思いはもうしたくない!もうこれ以上我が可愛い子供達を失うわけにはいかんのだ!)

 娘と自分を慕う戦士達の命は何としてでも守りたいと思うも、ゴールキは何もアイデアが思い浮かばない自分に苛立ち拳を握りしめた。

 裏口のバリケードがドン!という大きな音と共に破られて、ついにゾンビ達がなだれ込んできた。

 将軍もヘカティニスも力尽きるまで多くのゾンビを道連れにしてやると覚悟を決めたその時、地面に大きな穴が開いてドワイトが顔を出した。

 穴の奥からはモキュモキュとジャイアントモールたちの声が聞こえる。建物に押し寄せる高波のように迫り来るゾンビ達をヘカティニスの魔剣”へし折り”が薙ぎ払った。

 その隙に後ろにいた皆は次々と穴に飛び込んでいく。最後にヘカティニスもそれに続いた。

 穴はオーガがギリギリ通れる大きさで、穴に入って来るゾンビをヘカティニスは殴打武器と言ってもいい魔剣で突いて此方に来ないように押しやる。

 魔剣が触れるだけでゾンビ達の手足の骨が砕ける音がする。

 動けなくなったゾンビ達はその場で積みあがって行き、穴を塞いでいく。

 ゾンビの壁を掻き分けてグレイハウンドのゾンビがヘカティニスの懐にいきなり飛び込んで来た。魔剣では間に合わずヘカティニスは咄嗟に先程ゴールキに貰った牙の短剣で犬の目を突いた。

 しかしアンデッドにはあまり効果が無いのか、犬は一旦距離を取ると噛みつこうと跳躍してくる。

「【闇の炎】!」

 後方から魔人族の女が援護をし、犬は見る間に燃え尽きて骨と灰となった。

「こっちじゃ!早く!」

 皆が振り返らずに駆け抜けた先はアーイン鉱山と繋がっており、ドワイトが手招きをしている。一度詰まったアンデッドの壁も後ろから押されて崩れ、一気にゾンビ達が押し寄せて来た。

「そこの岩で穴を塞いでくれオーガ達!」

 ドワイトの指示でオーガの男達は穴の直ぐ横にあった岩を押す。岩が穴を塞ぐギリギリまで魔人族の女は魔法でゾンビ達を焼き払う。

 最後に焼き払ったドワーフゾンビは女にとって見覚えのある顔だった。不意打ちともいえるショックで女は呆然としている。

 立ち尽くす魔人族の代わりにヘカティニスは閉じようとする穴の隙間から半身を出すゾンビを魔剣で突いて穴の奥へ吹き飛ばした。

 穴を塞いでようやく緊張から解放され一同はふぅと息を吐いて、その場にへたり込む。

「すまない、ルーチ。我が友人ボルモルは助からんかった。鍛冶ギルドの諸君、わしは君達の長を助ける事が出来なんだ。しかし生き残ったからには死んでいった仲間の犠牲を無駄にしてはいかん。何としてでも我々は最後まで生き残るのじゃ。生きて墓参りをしてやろうぞ」

 先程まで【闇の炎】で戦っていたルーチと呼ばれた魔人族の女は、父のように慕っていた上司の死に静かに泣いている。

 ヘカティニスはそっと身長百八十センチほどの魔人族の女の頭を手で撫でて無言で慰めた。

 重い空気の中、ゴールキが口を開く。

「これからどうするんだ?ええっと・・・」

「ドワイトじゃ。この鉱山の持ち主のドワイト・ステインフォージじゃ」

 スカーは周りをキョロキョロと警戒しながらドワイトに質問する。

「ここはゾンビこねぇのか?」

「ああ、大丈夫じゃ。表側からここに来るにはつり橋を通らないと駄目なんじゃが、今はそれを切ってある。ゾンビ達に羽でもない限りここまで来る事は出来ん」

 暫く岩をカシャカシャと引っ掻く音が聞こえたがゾンビ達は諦めたのか次第に音がしなくなった。

 ベンキは岩に耳を当てて何度も気配を探っていたが音がしなくなった事で安心したようだ。

「でもいつまでもここにいるわけにはいかない。俺達は腹が減るとスンゲー凶暴になるぞ?大飯喰らいで大糞放りのオーガが食っていけるだけの食料があるのか?」

 常に冷静なベンキは賢そうな顔をしてクイっと眼鏡をあげてドワイトに聞く。

「無いな。もって一日」

 絶望的だな、とスカーが被せ気味に茶化した。そして続けざまに言う。

「こんな時にヒジリがいたら何か名案を出してくれたかもなぁ。あいつメイジだから頭良いしよ。ベンキよりもな」

 ヒジリの名前を聞いてヘカティニスの顔が曇る。彼は自分の母親がいるゴデの街を占拠してしまったのだ。

「母ちゃん、大丈夫かなぁ」

 父親とは別居中の母親を心配するヘカティニスの背中をゴールキは元気付けるように叩いた。

「母ちゃんなら大丈夫だ。今頃フライパンでゾンビの頭をペシャンコにしてるはずだ。ガッハッハ」

「父ちゃん、知らないのか?ゴデはヒジリに占領されてしまったんだど」

「何か問題あるか?ヒジリだったらいいじゃねぇか」

「ヒジリはこっち側じゃなかったど。やっぱり光側のオーガだった・・・」

 二人の間に平泳ぎの最初の一掻きのようにしてスカーが割り込んでくる。どこかお道化た明るい声で話しだした。

「なに!じゃあゴデは光側に占領されてしまったって事か!・・・でもゾンビがもしゴデにも行ったなら、返って安心じゃねぇか?黒竜殺しのオーガメイジとイービルアイだぞ?それにあいつは黒竜退治が終わった時、大事な人が死んだってメソメソ泣いてただろ?オーガにしては女々しい程優しい奴だ。ヘカの母ちゃんも守ってくれるさ」

 それを聞いたヘカの顔がパァァっと明るくなった。

 砦の戦士の中でムードメーカー的な立ち位置のスカーは妹の様に可愛がっているヘカティニスの笑顔を見て自分も明るい気持ちになる。

 しかし端の方で立つ名も知らぬ白い髭のドワーフが釘を刺す。

「遠くの者の心配よりまず今の状況を考えようかの?現状の困難から脱出する術を考えようじゃないか」

 ドワイトはうむと頷く。そして色々と考える皆の表情を見る。名案がある者の顔は大体自身に満ち溢れているが、今はそうした顔は何処にも見当たらない。

 ショックで呆けていたルーチは現状の打開策を考えた方が気持ちが楽だと割り切り、頭を切り替えるようと青い顔を撫でて冷えた汗を拭う。そしておずおずと手を上げた。

 ドワイトは期待しないで提案を聞いた。

「ジャイアントモールにこのまま地面を掘って貰って安全な場所まで連れて行ってもらうのはどうでしょうか・・・」

「今の所、ここよりも安全な場所は無いじゃろうな。掘り進んだ先にゾンビがいる可能性もある」

 ルーチはそうですかと言うと黙った。

 ベンキが手を真っ直ぐ上げて背筋をピンと伸ばしてドワイトを静かに見つめていた。時折指で眼鏡を持ち上げる。

(勝手に喋ればいいじゃろうが、めんどくさい奴め)

 そう思いながらドワイトはベンキを指さす。

「光側に逃げればいい。光側の国境は強力な結界で守られているからゾンビは入って来られないし、火に飛び込む虫けらの如く勝手に結界に触れて浄化されて死んでいく。既に死んでいるが」

「確かにワシらは結界に触れた程度じゃゾンビみたいに浄化されたりはせん。が、結界はオーガもドワーフも魔人も通してくれんぞ。ん!・・・いや!・・・待てよ!ウメボシ!ウメボシの通って来た穴があるはずじゃ!通ってきたという事は結界を通れるはずじゃぞ!思い出させてくれてありがとうよ、ええっと?」

 ベンキは眼鏡をクイッと上げて名乗った。

「ベンキだ。覚えておけ」

「よくやった!ベンキ!」

 ドワイトはベンキを褒めると興奮で顔が赤らむ。錆び色の髭をこねくり回しながら速足でアーイン鉱山内にある自室に向かうとベッドの近くに自分で埋めた穴を見つけた。

「これじゃ!」

 後からついて来たオーガ達は小さな穴の埋め後を見て何だ?という顔をしている。

 ドワイトは口笛を吹いてジャイアントモールを呼ぶと、モキュモキュという鳴き声の後に五匹の大きなモグラが近くの壁から顔を出した。

「可愛いワシのモグラ達よ!この埋めた穴に沿って掘り進むんじゃ!」

 ジャイアントモール達は「モキュキュー!」と鳴くと土を巻き上げて掘り進みだした。

 ベッド脇に置いていた愛用の両手斧”息切り”を握るとドワイトは穴に飛び込んだ。

 続いて他のドワーフ達やオーガ達も穴に飛びこむ。

 種族特性に暗視能力のあるドワーフとオーガは暗い穴をどんどん進んでいくが、魔人族にはそれが無い。置いて行かれまいと【暗視】を唱えた途端、近くの土が赤く光った。

 ドワイトの暗視は明るくなった後方に気が付く。振り向くと赤く光る鉱脈を見て苦虫を噛み潰したような顔をした。

(なぬ!あんな所に魔法純金の鉱脈が!まぁ被害があの程度ならいいわぃ。今は生きるか死ぬかじゃなからな)

 国境の結界付近からは既に穴が開いており樹族達が穴を埋めなかったのだと解る。

 ドワーフの襲撃後、ミスリル鉱山が閉鎖された際に塞がれた結界はウメボシのお蔭で破壊されておりトンネルの途中で途切れた結界を確認したドワイトは「よし!」と拳を握りしめた。

 段々と明るくなってくるトンネルを進むと今も魔法灯が輝く明るい樹族側の廃鉱山の一室に出る。

 部屋では一仕事終えたビロードのような毛皮のジャイアントモール達がゴロゴロと寝そべっていた。

「よーしよし、よくやったぞ!お前達!暫くは大ミミズでも食って英気を養え」

 主人に撫でられてジャイアントモール達は嬉しそうに長い鼻をピクピクさせて大ミミズを探し地面に潜っていった。

「何とかワシらは生き延びた様じゃ。念のため、通って来た穴をそこらの岩で塞いでおいてくれオーガ達」

 オーガが穴を塞ぐと鍛冶ギルドのドワーフ達は互いに肩を抱き合って喜んでいる。

 取りあえず鹿か猪でも狩って食料を調達すると言ってゴールキ達は鉱山から出て行こうとしたが、ルーチは狩りの経験があるからついて行くと言い出した。

 ドワイトは彼女の心中を察し許可を出す。

(ボルモルはルーチを娘の様に可愛がっていたからな。何かしておらんと落ち着かんのじゃろう)

「もしかしたら騎士達が巡回しておるかもしれん、十分警戒していくんじゃぞ」

 ドワイトの忠告に覆面の将軍は解ったという合図を片手を挙げて送り鉱山入り口から出て行った。
 
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