未来人が未開惑星に行ったら無敵だった件

藤岡 フジオ

文字の大きさ
102 / 373

宴は終わって

しおりを挟む
 闇樹族の村での宴の後、結局ウメボシとイグナは村に泊まる事にした。

 夜の九時には解散した宴は、終始笑いに包まれており和やかだった。

 皆が去り際に口々にこんなに素敵な宴は今まで経験したことがなかったと褒めるので、ウメボシは照れに照れて瞳を虹色にさせている。

 村人が帰ると、ウメボシになにやら相談事を持ちかける者が一人。

 リーダーのガノンは(樹族には大抵名字があるが、名乗らないところをみると自分の一族に恨みがあるのかもしれない)村に医療施設が無く、病気になると魔物の襲撃を恐れながら、山奥のシャーマンに診てもらう以外に治療の手段がない事をウメボシに訴えた。

 闇側の魔物は闇の住人に対しては滅多に攻撃を仕掛けない。

 精々野生動物レベルの脅威しかない。しかし何故か光側の住民に対しては容赦なく襲いかかる。なので闇堕ちしたとはいえ、樹族の彼らは魔物の襲撃に常に悩まされていた。

 樹族を殊更嫌うゴブリン達も闇樹族には同情的だ。いきなり見知らぬ土地に放り出されて、殆どの者が長く生き延びられない。

 何も知らない闇堕ち樹族は、土地勘がないのでフラフラと絶望平野に入り込んで、強力なアンデッドや見たこともない魔物に襲われて死ぬ。

 助けてやればいいのにと思うが、ゴブリン達もそこまでお人好しではない。同情的ではあるが闇堕ちしたとはいえ元は樹族なので、なるべく危害を加えないというのが、最大限の歩み寄りなのだ。

 ガノンも長年グランデモニウムに住むようになって、それに気がついた。

 なので時折村に訪れる行商人に、国境付近で迷っている闇樹族がいれば連れてくるように言い、ゴブリンたちが仲間を連れて来れば、なけなしの金を握らせる。そうして出来たのがこの村なのだ。

(心を読んだ限りでは、ここの樹族は殆どが、身内やライバルの策略に嵌められて闇堕ちした人たちね。どうかこの土地では幸せになって欲しい)

 イグナは厳しい環境の中で生き延びてきた彼らの幸せを願う。

 貴族の権力争いに巻き込まれ、深い悲しみや怒りを経験し、闇に堕ちた彼らに落ち度はない。

 樹族国から追い出された人々が身を寄せ合って作ったこの村には、魔物避けの結界は張られているが、国境で使われるような高価な結界札ではない。なので盗賊等の襲撃には毎回対処しなければならないだろう。

 ボロボロになった門や塀を修復しないという事は、この村への魔物や盗賊の襲撃頻度が高く、修理をする暇がないのだ。

 夢中になって喋るガノンは、口の端にかかる長い黒髪を払って、今しがたイグナが考えていた盗賊への対策をウメボシに訴えていた。

「目下、差し迫って支援を乞いたいのが、盗賊の襲撃なのです。ウメボシ殿」

 ガノンの口調が先程とは変わっていた。

 ウメボシが王の使い魔だと名乗った時は疑っていたが、真剣に耳を傾ける彼女の真面目な人柄や誠実さに、今は好感を持ち、本当に王の使い魔ではないかと思い始めたからだ。

 例えこれが何かの目的があっての嘘だったとしても、縋りたいという気持ちがガノンにはあった。

 毎日のように何かに怯える生活にはもう疲れたのだ。

 ちょっとした油断で村が全滅、という悲惨な目にいつ遭うかも判らない。そんな生活を何十年と続けていれば誰だって疲弊する。

 縋りたいという気持ちはあるが、部外者に頼りたくはないという矛盾する意地もある。その気持が【読心】の魔法を使わせ、地走り族とイービルアイを覗き視る。

(ふむ。メイジの属性は善人だ。盗賊の雇ったメイジではないな。盗賊たちがとてつもない魔力の善人メイジを村に寄越すだろうか? 答えは否だ。盗賊たちが彼女を脅して言う事を聞かせようものなら、強力な魔法ですぐに倒されるだろう)

 村を襲撃してくる盗賊の殆どは、生まれ持ってメイジである闇樹族達に殺される。

 この村を襲う盗賊は、樹族国にいるような優雅で洗練された盗賊とは違い素人が多い。貧民街の片隅でゴミを漁っていたような者が翌日には徒党を組んで盗賊となるのだ。

 なので幾ら闇樹族の村に強力なメイジがいると理解していても、空腹には抗えず衝動的に動いてしまう。

 盗みをして空腹を満たし、今日を生き延びるか、村を襲って自警団やメイジに殺されるか。もっとリスクの低い村を襲えばいいのだが、そこまで頭が回ればゴミ漁りの末に盗賊などしていない。

 少し考えにふけるガノンに、ウメボシは話しかける。

「盗賊はどこからやって来るのでしょうか?」

 やって来る盗賊が、ゴデの街からの盗賊ではないという自信がウメボシにはあった。王のお膝元であるあの街は、貧民対策が行き届いているからだ。

 今や貧民街は更地となり商業地区になる予定だが、ゴールキ将軍がマッスルランドという名の遊園地を作ろうと主に持ちかけてきて、主もその案に乗り気だった。

 ウメボシが止めていなければ、商業地区は危うくマッスルランドになってしまうところだったのだ。
 
「湖に沿って少し北にある街、デンドロです」

「五百年ほど前は貿易港として盛んだった街ですね。マスターは今、ドワイト様がいるアーイン鉱山町の開発に着手し始めたところですから、デンドロの抜本的な盗賊対策はその後になるでしょう」

「もしかして王は・・・。一人で施政をしているのですか?」

「ええ、残念ながらマスターがこの国を引き継いだ時点で、王族も貴族も財産を持ち出してしまいましたから。国庫は空っぽです。なので人を雇う予算があまりないのです。(ナンベル様に幾らか支援はしてもらってはいますが・・・)なので目下、技術支援を中心にしております」

 主は樹族国からの支援金を貰っていない。

 支援など受ければ、元老院が王政批判の材料にするだろう。

 それにグランデもニウム王国は、ヒジリが統治する樹族国の傀儡国という秘密裏の名目上、堂々とは支援出来ない。それがばれてしまえば、樹族国はツィガル帝国と事を構える事態になってしまう。

「では私財で国を賄っているのですか?」

「そうですよ? マスターは樹族国で奴隷として働いて大きな功績を残しています。その時に貯めた財産で、今は施政を行っているのです」

「なんとも心細い話ですね・・・。でも優しい方なのは解ります」

「じきにアーイン鉱山税金も入ってきますし、コーヒー農園も順調です。マスターは次に医療技術で他国人にお金を落とさせようと考えているようです」

「・・・。これまでの王は何だったのか。ただ民から税金を毟り取るだけで何もしようとはしなかった。我々は盗賊の襲撃に怯え、多くの者を警備に回して、漁に出られる者はほんの僅か。獲った魚は干物にして商人に売り、何とかして稼げたその金も、領主が税金として奪っていく。でも最近は収税官が来ないので不思議に思っていましたが、ここの領主も逃げ出していたのですね」

「ええ」

 ウメボシはガノンの声が誰かに似ている事に気がついた。どこかで聞いた低いバリトンの声だ。しかし、今は関係ない事なので直ぐにそれを忘れる。

「さて、目下の要望は医療施設の充実と、防犯対策ですね。医療施設を直ぐに建てるのは無理ですが、近いうちに聖騎士見習いを寄こしましょう。見習いと言っても、もう実戦を経験しており、癒しの祈りも僧侶に劣りません。イグナ、遺跡で見つけた転移石を二つリンクさせておいて下さい。この村とゴデの街を繋げておきましょう」

 イグナは頷くと、ショルダーバッグから転移石を取り出し、二つに同質のマナを流し込んだ。これで闇樹族の村とゴデの街に石を置いて置けば繋がる。

「転移石なんて高価なものを、こんな貧村に置いていくというのですか?」

 ガノンはそこまでしてもらえるとは思っていなかったので、とても申し訳ない気持ちになる。

 グランデモニウム王国に来てから、これまで誰かが自分たちの事を、ここまで気にかけてくれただろうか?

 心の中でゆっくりと王への忠誠心のようなものが湧き上がってくるのが解る。今は何も出来ないが、いずれ王の役に立ちたいという気持ちが。

「そ、それに聖騎士見習い?! 聖騎士を目指す方が、ここに来て癒やしの祈りを施してくれるのですか? しかし・・・。我々は神学庁に払うお金を持ち合わせておりません」

「だからですよ、ガノンさん。見習いの間は癒やしの祈りに支払いが発生しません。まだ正式に神学庁と契約しているわけではありませんので。それにここはグランデモニウム王国ですよ。一体誰が神学庁に告げ口をするのでしょうか?」

「確かに・・・。ではお願いしてもよろしいでしょうか? ウメボシ殿」

「まかしんしゃい!」

 ヒジリ以上に頼られると放おってはおけない性格のウメボシは、自分が頼りにされている事への嬉しさのあまり、ついインプットされている人格の方言が出てしまった。

「まか・・・?」

「ゲフン、失礼しました。方言が出てしまいました。任せて下さい」

 樹族国に居た頃は、絶対に使い魔に下げることのなかった黒髪の頭を深々と下げて、お辞儀をするとガノンはテントから出ていった。

 彼が出ていくと、外で吹き荒れる風の音以外は何も聞こえなくなった。

「イグナもこんな時間まで付き合ってくれてありがとう・・・って、寝てますね」

 普段は避ける賑やかな場所に疲れたのか、イグナは机に突っ伏してスースーと寝息を立てていた。

 ウメボシは会場の机などを綺麗に消し去ると、フカフカのベッドを出してイグナをその上に寝かせる。スヤァと眠るイグナの寝顔はまだまだ幼い。

「明日はピンクのお城に帰りますか・・・。帰らないとイグナもずっとウメボシと一緒にいそうですし」

 ウメボシは優しい目で暫くイグナを見つめ、ベッドの周りにフォースフィールドを張ると、その中を暖かくした。そして空中に浮いたまま目を閉じて眠りについた。
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。

Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。 現世で惨めなサラリーマンをしていた…… そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。 その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。 それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。 目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて…… 現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に…… 特殊な能力が当然のように存在するその世界で…… 自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。 俺は俺の出来ること…… 彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。 だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。 ※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※ ※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

【魔女ローゼマリー伝説】~5歳で存在を忘れられた元王女の私だけど、自称美少女天才魔女として世界を救うために冒険したいと思います!~

ハムえっぐ
ファンタジー
かつて魔族が降臨し、7人の英雄によって平和がもたらされた大陸。その一国、ベルガー王国で物語は始まる。 王国の第一王女ローゼマリーは、5歳の誕生日の夜、幸せな時間のさなかに王宮を襲撃され、目の前で両親である国王夫妻を「漆黒の剣を持つ謎の黒髪の女」に殺害される。母が最後の力で放った転移魔法と「魔女ディルを頼れ」という遺言によりローゼマリーは辛くも死地を脱した。 15歳になったローゼは師ディルと別れ、両親の仇である黒髪の女を探し出すため、そして悪政により荒廃しつつある祖国の現状を確かめるため旅立つ。 国境の街ビオレールで冒険者として活動を始めたローゼは、運命的な出会いを果たす。因縁の仇と同じ黒髪と漆黒の剣を持つ少年傭兵リョウ。自由奔放で可愛いが、何か秘密を抱えていそうなエルフの美少女ベレニス。クセの強い仲間たちと共にローゼの新たな人生が動き出す。 これは王女の身分を失った最強天才魔女ローゼが、復讐の誓いを胸に仲間たちとの絆を育みながら、王国の闇や自らの運命に立ち向かう物語。友情、復讐、恋愛、魔法、剣戟、謀略が織りなす、ダークファンタジー英雄譚が、今、幕を開ける。  

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕だけ別な場所に飛ばされた先は異世界の不思議な無人島だった。

アノマロカリス
ファンタジー
よくある話の異世界召喚… スマホのネット小説や漫画が好きな少年、洲河 愽(すが だん)。 いつもの様に幼馴染達と学校帰りの公園でくっちゃべっていると地面に突然魔法陣が現れて… 気付くと愽は1人だけ見渡す限り草原の中に突っ立っていた。 愽は幼馴染達を探す為に周囲を捜索してみたが、一緒に飛ばされていた筈の幼馴染達は居なかった。 生きていればいつかは幼馴染達とまた会える! 愽は希望を持って、この不思議な無人島でサバイバル生活を始めるのだった。 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕の授かったスキルは役に立つものなのかな?」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は幼馴染達よりも強いジョブを手に入れて無双する!」 「幼馴染達と一緒に異世界召喚、だけど僕は魔王から力を授かり人類に対して牙を剥く‼︎」 幼馴染達と一緒に異世界召喚の第四弾。 愽は幼馴染達と離れた場所でサバイバル生活を送るというパラレルストーリー。 はたして愽は、無事に幼馴染達と再会を果たせるのだろうか?

処理中です...