詩集

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世界一嫌だと言ってくれ

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世界一嫌だと言ってくれ

世界一嫌いだと言ってくれ

それが僕の存在意義で

それが僕の生き甲斐で

それが僕の最も僕らしい在り方なのだと
心の底から思うから

承認欲求を願う自分に
一切の価値はない

何かを好き好む人間に
近づくものなど害でしかない

嫌われるべき人間が
嫌われるべき人間となることが

僕の理想に一番近い

栄光に身を委ねることはない

褒賞に目を向けることはない

栄華の道には興味がない

頭を酔わせ
気狂いし
何かに縋り

人生の中の数ある中から
選りすぐりしたその"もの"に

僕個人の全てを捧げる

何かを成し遂げる研究者とは
有り体にそういうものだろう?
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