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事故つがいの夫は僕を愛してる
初デート side理人②
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「さ、天音行こうか」
腕の中の愛しいつがいの背をぽんぽん、とすると「うん」と頷いて顔を上げる。
目が合ったから、可愛いなぁとじっと見つめて微笑めば、つぶらな瞳の瞳孔が開いて、めいっぱい俺を見つめ返す。
あ。また真っ赤になって固まった。ほんっと可愛いな、俺の天音は。
あ、でもまたうつむいちゃったよ……残念。
天音って、俺のこと「かっこよくてまぶしすぎて直視できないから、目をそらしてしまうんだ」って言ってくれるけど、逃げたくなる顔なら要らないんだけどな。
天音、どうやったら俺の顔に慣れてくれる? ずっと俺のことだけ見つめていてくれる?
心の中で問いかけながら歩き始めると、天音はまだよたよたしていて、なかば俺にもたれかかる感じでついてくる。
あー、可愛い可愛い。早く家に帰ってめちゃめちゃに愛したい。デートは楽しいけど、家でベタベタする方が俺は好きかも。
「寝具はこの一角みたいだね」
「わあ、大きいベッドがたくさんあるね」
今日のデートの目的のひとつは、二人で眠る新しいベッドを買うこと。
俺のベッドが壊れてしまい、今は天音のベッドで眠っているのだけど、少し狭くてマットレスも薄いから激しく攻め立て……じゃなくて、たっぷり可愛がってあげたくても、ブレーキをかけてしまうんだ。天音の背中が痛んだら嫌だしね。
天音の次の発情期まであと一か月ないから、それまでに無茶できる……だからそうじゃなくて。
天音の辛いヒートを癒す、愛情あるセックスをするための、スプリングの効いたベッドを選ぼう。
「お客様、こちらのベッドがおすすめですよ。是非お試しください」
「はい、ありがとうございます」
店員さんに進められたひとつを、天音にどう?と聞くと、はにかむように頷いて、先に仰向けに寝転んだ。
「気持ちいい。でも少し広すぎるかな。逆に落ち着かない。……こと、ない?理人」
隣に腰掛けた俺に、上目遣いで聞いてくる。小さな手で俺の上着をつまんで、くい、と軽く引っ張りながら。
うっわ、可愛さバグってるな……。
俺との間に隙間ができてしまうのを寂しいと思ってくれているみたいだね。でも大丈夫。どんな大きなベッドになっても、一晩中抱きしめて眠るよ。
でも確かに、四畳半の部屋がベッドだけで埋まってしまう大きさだ。
「そうだね……じゃあこっちは?」
「うーん、なんだかしっくりこないなあ」
「申しわけございません、お客様。しばし席を外します。他の商品も、ごゆっくりお試しくださいね」
三つ目のベッドに移ろうとしたときに、店員さんが他のお客さんに呼ばれて姿を消した。
俺と天音はセミダブルのベッドを見つけ、ふたりで横になってみる。
「……あ。いい、気がする。なんだろう。すごく落ち着くかも」
「ホントに? ……ああ、確かに。じゃあこれにしようか」
「うん! ……あ、でもお値段は?」
思い出したように身体を起こし、値札を見た天音の顔が一瞬で難しい顔になる。
「理人、これ、僕たちの貯金じゃ贅沢だよ」
「うーん。でも、さ」
「あっ!?」
天音の手を引いて、もう一度ベッドに寝そべらせた。
ふたりで向かい合って横向きになり、額がくっつきそうなところまで顔を寄せる。
「これから毎日……五年間分、するから、安いベッドじゃまたすぐ壊れるよ?」
夜にベッドで愛を囁くときのような声で、天音の耳の中に直接声を入れる。
それから、店員さんもお客さんも、誰も俺たちを見ていないのをすかさず確認し、耳殻に唇を付けた。
「あっ、理人駄目っ……」
恥ずかしがってる。天音の薄い耳が薄桃色に色づいた。
本当にピンクうさぎの色だね。もっともっと恥じらう可愛い姿、見せて?
俺は体を少し丸めた天音の下腹に触れた。
円を描いて撫で、少しだけ圧をかけて押してみる。
ここは、俺が入る場所の、一番奥。
「これくらいスプリングが効いてれば、強くここを突いても大丈夫でしょう?」
「んぁ……」
天音の身体がピクピクッ、と震えた。ますますうさぎみたい。どんな反応も本当に可愛いね、天音。
でも……天音はみるみる眉を寄せて、目に涙を溜め始める。
「……もうやだ、もう帰りたい……」
「え」
しまった……やり過ぎた。可愛すぎてつい調子に乗ってしまった。
天音は体を起こし、腹を押さえながらベッドを降りた。手を繋ごうとしても傷ついた顔をして首を振り、腹を押さえて体を屈めたまま歩き出す。
拒否、されてしまった……。
そうだよな。学生時代にするはずだったデートをしてみたいと天音は言ってたんだ。
せっかく初めて外でデートしてくれたのに、俺ってどうしてこう、愛情が行きすぎて天音を傷つけてしまうんだろう。
もう二度と泣かさないと誓ったのに……。
腕の中の愛しいつがいの背をぽんぽん、とすると「うん」と頷いて顔を上げる。
目が合ったから、可愛いなぁとじっと見つめて微笑めば、つぶらな瞳の瞳孔が開いて、めいっぱい俺を見つめ返す。
あ。また真っ赤になって固まった。ほんっと可愛いな、俺の天音は。
あ、でもまたうつむいちゃったよ……残念。
天音って、俺のこと「かっこよくてまぶしすぎて直視できないから、目をそらしてしまうんだ」って言ってくれるけど、逃げたくなる顔なら要らないんだけどな。
天音、どうやったら俺の顔に慣れてくれる? ずっと俺のことだけ見つめていてくれる?
心の中で問いかけながら歩き始めると、天音はまだよたよたしていて、なかば俺にもたれかかる感じでついてくる。
あー、可愛い可愛い。早く家に帰ってめちゃめちゃに愛したい。デートは楽しいけど、家でベタベタする方が俺は好きかも。
「寝具はこの一角みたいだね」
「わあ、大きいベッドがたくさんあるね」
今日のデートの目的のひとつは、二人で眠る新しいベッドを買うこと。
俺のベッドが壊れてしまい、今は天音のベッドで眠っているのだけど、少し狭くてマットレスも薄いから激しく攻め立て……じゃなくて、たっぷり可愛がってあげたくても、ブレーキをかけてしまうんだ。天音の背中が痛んだら嫌だしね。
天音の次の発情期まであと一か月ないから、それまでに無茶できる……だからそうじゃなくて。
天音の辛いヒートを癒す、愛情あるセックスをするための、スプリングの効いたベッドを選ぼう。
「お客様、こちらのベッドがおすすめですよ。是非お試しください」
「はい、ありがとうございます」
店員さんに進められたひとつを、天音にどう?と聞くと、はにかむように頷いて、先に仰向けに寝転んだ。
「気持ちいい。でも少し広すぎるかな。逆に落ち着かない。……こと、ない?理人」
隣に腰掛けた俺に、上目遣いで聞いてくる。小さな手で俺の上着をつまんで、くい、と軽く引っ張りながら。
うっわ、可愛さバグってるな……。
俺との間に隙間ができてしまうのを寂しいと思ってくれているみたいだね。でも大丈夫。どんな大きなベッドになっても、一晩中抱きしめて眠るよ。
でも確かに、四畳半の部屋がベッドだけで埋まってしまう大きさだ。
「そうだね……じゃあこっちは?」
「うーん、なんだかしっくりこないなあ」
「申しわけございません、お客様。しばし席を外します。他の商品も、ごゆっくりお試しくださいね」
三つ目のベッドに移ろうとしたときに、店員さんが他のお客さんに呼ばれて姿を消した。
俺と天音はセミダブルのベッドを見つけ、ふたりで横になってみる。
「……あ。いい、気がする。なんだろう。すごく落ち着くかも」
「ホントに? ……ああ、確かに。じゃあこれにしようか」
「うん! ……あ、でもお値段は?」
思い出したように身体を起こし、値札を見た天音の顔が一瞬で難しい顔になる。
「理人、これ、僕たちの貯金じゃ贅沢だよ」
「うーん。でも、さ」
「あっ!?」
天音の手を引いて、もう一度ベッドに寝そべらせた。
ふたりで向かい合って横向きになり、額がくっつきそうなところまで顔を寄せる。
「これから毎日……五年間分、するから、安いベッドじゃまたすぐ壊れるよ?」
夜にベッドで愛を囁くときのような声で、天音の耳の中に直接声を入れる。
それから、店員さんもお客さんも、誰も俺たちを見ていないのをすかさず確認し、耳殻に唇を付けた。
「あっ、理人駄目っ……」
恥ずかしがってる。天音の薄い耳が薄桃色に色づいた。
本当にピンクうさぎの色だね。もっともっと恥じらう可愛い姿、見せて?
俺は体を少し丸めた天音の下腹に触れた。
円を描いて撫で、少しだけ圧をかけて押してみる。
ここは、俺が入る場所の、一番奥。
「これくらいスプリングが効いてれば、強くここを突いても大丈夫でしょう?」
「んぁ……」
天音の身体がピクピクッ、と震えた。ますますうさぎみたい。どんな反応も本当に可愛いね、天音。
でも……天音はみるみる眉を寄せて、目に涙を溜め始める。
「……もうやだ、もう帰りたい……」
「え」
しまった……やり過ぎた。可愛すぎてつい調子に乗ってしまった。
天音は体を起こし、腹を押さえながらベッドを降りた。手を繋ごうとしても傷ついた顔をして首を振り、腹を押さえて体を屈めたまま歩き出す。
拒否、されてしまった……。
そうだよな。学生時代にするはずだったデートをしてみたいと天音は言ってたんだ。
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もう二度と泣かさないと誓ったのに……。
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