よりきもい話

燻製

「ねぇ、これは何？」と、僕はテーブルに並べられた料理を指差しました。

「それは燻製ちいかわよ」と、おばあちゃんが答えます。
おばあちゃんは先週から燻製料理にはまっていました。

「燻製ちいかわって何？」と僕は尋ねます。

「それは、ちいかわを燻製にして作った料理なの。本当に美味しいんだよ」と、おばあちゃんはにっこりと笑いました。

僕はおばあちゃんの料理にはいつも興味を持っていましたが、今回は少し怖かったです。
何しろ、燻製されたちいかわというのは、見た目も不気味でした。
それでも、僕はおばあちゃんの料理を試すことにしました。

最初の一口を食べた瞬間、その味に驚かされました。
ちいかわの柔らかい食感と、スモーキーな香りが口の中に広がました。
「おばあちゃん、これ美味しい！」と僕は興奮しながらおばあちゃんに伝えました。
おばあちゃんはとっても喜んでいます。

しかし、しばらくして強烈な腹痛に襲われ目の前が霞み始めました。
「おばあちゃん、お腹痛い…」と助けを求めようとしましたが、あまりの激痛にそのまま気を失ってしまいました。

目を覚ますと白い靄の中におばあちゃんの顔が見えました。
「ごめんなさいね、騙すつもりじゃなかったの。だけど私、燻製料理にはまっているので。」
僕には何を言っているのか理解出来ませんでした。

薄れる意識の中、おばあちゃんが微笑み、スモークチップの香りが鼻の中に広がりました。