【創作BL】彼パパの催眠猛特訓は効果抜群です!

めめもっち

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16話


「このまま進んでしまったら、もう友達に戻れない気がする。だから──……」

「………中学の頃さ。あれが最近で最後のお泊りだったろ……?」

「え?」

突然脈絡なく、思い出話が始まる事に目を丸くする。どうして今、中学の頃の話なんて……?

「あれから、ちょっと、俺さ。お前と距離置くようにしてたんだ」
「そう……だったの……?」

気付かなかった。確かに四六時中一緒にいる機会は減っていたけれど、それは成長と共に色々あるからだと思っていた。寂しい、と感じなかった事がないといえばウソになるけれど。進学していくにつれて、お互いに様々な交流や生活習慣が変化していく、当たり前のことだと思っていた。

「……うん。一緒に寝てる時さ、反応しちゃって、やばいなって思ったから」

話を進めている意味が分からず首を傾げる。先ほどから彼は何を伝えようと──……

「その……寝てて、パジャマがさ、結構はだけててさ……それがずっと……頭から離れなくて、夜中トイレに駆け込んでたんだ」

蕩けていた頭が、行為の中断で少し冷静になってきたお陰だろうか。やっと彼が言おうとしてる事に段々と気づいていく。

「……ごめん。俺、あの時からずっと友達じゃなかった」
「タツ……マ……」

気付いてあげれなかった。いや、気付こうともしなかったのだろうか。気づいたら、いけない事だと本能的に思っていたのだろうか。確かに交流は減っていったけれど、会えば""いつも通り友達の彼""だったからだ。

「つらかった。ずっと……友達のフリしてて。気づかれたら嫌われるんじゃないかってトコも怖くて」

彼の声は震えて始めている事にそっと彼の頬に手を伸ばす。そこには一筋の雫が流れていた。

「……好きだ、ユーマ。ずっと、ずっと好きだった。例えここで辞めても、俺、もう友達なんか戻れない……!」

「タツマ……」

「……けど、無理させたい訳じゃない……本当に嫌だったら───」
「僕も!……僕も……怖かった……っ」
「っ……!?」

素直な気持ちを吐露してくれていた彼に、思わず僕も気持ちがあふれ出して止まらなくなっていた。声を出して初めて気づいた、震えた自分の声。霞んでいる視界。頬にぽろぽろと雫が伝っている。

「僕も、僕もずっと……不安だった。嫌われたらどうしよう、失敗したら、友達でもなんでもない他人になってしまったらどうしよう……て……」
「……うん」

「勝手に一人で盛り上がってこんな体になっちゃうし……」
「………ユーマ……」

「引かれたらどうしようって……シたかったけど、ずっと……怖かった」

霞んで見えなくなった彼が、そっと顔を寄せてお互いの額を合わせてきた。彼の吐息と、体温がほのかに伝わってくる。

「………ごめんね。俺が臆病で……ずっと君を不安にさせてた」
「そんな事ない……ないよ……」
「ウブだったお前が見れなくて残念じゃない──とは言えないけれど。少しでも、痛い思いしないなら、そうしてくれてた方が良かったかなとは思うよ」
「……タツマ……」

視界を滲ませているお互いの雫を、それぞれの手で拭ってやる。すると鼻先のすぐそこに居てくれている、お互いを見やる。目が合った瞬間、合図と言わんばかりに───影が重なった。
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