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31 領主の提案
その後の船旅は、平和なものだった。
俺たちは甲板で訓練をしたり、リオナとお茶をしたりとのんびりした時間を過ごし、あっという間に目的地へ到着した。
たどり着いた港町はリバーサイドの街よりもこじんまりとしていたが、それでも十分活気のある町だった。
船から降りると、先に下船していたリオナが駆け寄ってきた。
妻もリオナの姿を見つけて、手を振る。
「やっと着きましたわね。あの者たちは、家のものが衛兵に突き出しました。改めてお礼がしたいのですけど、今から我が家へ招待してもよろしいかしら?お父様とお母様もお待ちになっているわ。」
リオナの提案に、ノアがすぐさま了承する。
別にお礼目当てだったわけではないから、遠慮するつもりだったのだが、「縁を大切にしなちゃ。そもそも、貴族の誘いを断ったらだめだよ。」と言われては仕方ない。
そうしてすでに用意していた馬車に乗せられる。
リバーサイドの街で何度か利用した乗合馬車とは異なり、装飾が見事で、座面にはふわふわのクッションが敷かれていた。
扉部分には、家紋とみられる紋章が大きく描かれている。
妻は「きれいな馬車!」とはしゃいでいたが、俺はこれから訪れる貴人との対面に胃を痛めていた。
青い顔をしている俺に向かい、リオナが「馬車酔いかしら?」と心配そうに声を掛けたが、俺が答えるより先にノアが「心配ないよ。」と笑って返す。
どうやらこの中で、庶民としての心を持ち合わせているのは俺だけらしい。
※
リオナの家は、小高い丘の上に立つこの街一番の大きな屋敷だった。
港から見えたときに「もしかして…。」とは思っていたが、本当にここだったとは。
「おかえり、リオナ。まったく、勝手に家を飛び出すなんて…。」
「本当に無事でよかった。心配したのよ。」
上品そうな男女が、馬車から降りるリオナに声を掛ける。
どうやら彼らがリオナの両親なのだろう。
男の鮮やかな金髪と碧眼はリオナのそれと同じ色をしていたし、女は髪と目の色は違うものの顔立ちがそっくりだ。
どうやらリオナは家出をしていたらしい。
護衛を連れての家出というのもなんだが、そこはお嬢様だから仕方ないのだろうか。
「お父様、お母様、ごめんなさい。……こちらが、帰路に危ないところを救ってくださった方々ですわ。」
リオナに紹介され、頭を下げる。
「話は聞いている。イツキ、シオリ、ノアだったかな?娘が世話になった。ありがとう。」
「い、いえ…!」
「この街にいるあいだは、ぜひ屋敷に滞在してくれ。部屋や食事も用意させてある。」
「ありがとうございます!」
緊張で胸がバクバク鳴りながらも、必死で受け答えをする。
そんな様子がおかしかったのか、リオナの母がクスクス笑った。
「そんなに緊張なさらないで。主人はこの街を治める領主ですが、寛大な人です。あなたたちみたいな子どもにひどいことはしないわ。」
「うむ、我が家だと思って気楽に過ごしてくれ。何しろ君らは娘の恩人であり、友人だろう?礼儀なども気にする必要はない。」
この世界では、貴族と平民の間には大きな隔たりがあり、平民を人間扱いしない貴族も珍しくないという。
そんな中で、彼らのように平民にも分け隔てなく接する貴族は少数派なのかもしれない。
良心的な貴族に出会えたことに感謝しつつ、促されるまま屋敷内に足を踏み入れた。
屋敷内も外観からの予想通り、豪奢な作りだった。
飾られている絵画や壺などの美術品も立派で、うっかり手を触れないように気をつけなくてはならない。
部屋は一人一室用意されていたが、妻が「一人は嫌!」と言い張るので、俺と同室にしてもらった。
ちなみにコトラも、自由に部屋でくつろがせていいらしい。
粗相をしないか心配だが、どこかに預けるわけにもいかないので、お言葉に甘えることにする。
荷物を置いて身支度を整えると、ダイニングルームの案内された。
結婚式場くらいでしか見たことの長いテーブルの上には、真っ白なクロスが敷かれていて、頭上ではシャンデリアが煌いている。
用意された料理はどれも見栄えがよく、おそらくおいしかったはずだが、緊張でほとんど味がわからなかった。
「ところで、君たちはハンターなのか?」
リオナの父、グレンが問いかける。
「なかなかの腕前なのだろう?娘を狙った男たちは、実力のある傭兵たちだったようだ。」
「そうだったのですね。……実は、まだハンター登録をして2週間ちょっとで、あまり戦いに慣れていなくて。」
「なんと!それで奴らを軽々拘束できるとは……。」
グレンは何かを考え込む様子だった。
そして彼のそばに立つ執事らしき男に目配せをし、小さく頷く。
「君たちは、どこを目指して旅をしているんだ?」
「えっと……。」
今目指しているのは、この世界の勇者のところだが、そんなことを口にすると警戒されてしまうだろう。
どう返せばいいものか困っていると、「目的地はとくにありません。」とノアが答えた。
「リバーサイドの街で冒険者を始めたのですが、あそこはあまり強い魔物もいないので、良い稼ぎにならなくて。旅をしながら、拠点を構える場所を探しているんです。」
「なるほど、つまり安定して実入りのいい仕事ができる場所を探しているということか?」
「ええ、そんなところです。」
それならば、とグレンが提案する。
「王都で魔王討伐隊に入ってみるのはどうだろうか?君たちも知っていると思うが、今王都では勇者様が魔王との戦いに備えて訓練を行っている。それにあわせて、勇者様の助けとなる戦力を集めているのだ。君たちなら、十分に合格できるだろう。討伐隊には相応の報酬が支払われるし、討伐までの衣食住も保証されている。
それに君たちは子どもだから、おそらく前線に立たされることはないはずだ。ただ後方支援として参加したとしても、戦場においては絶対に安全であるとは言い切れない。命の危機にさらされる可能性だってある。……だから、無理にとは言わない。
もしも興味があれば紹介状を用意しよう。返事は急がないから、ゆっくり話し合って決めてくれ。」
「参加します。」
間髪入れずノアが答えたことに驚いたのか、グレンが固まる。
そんなことは気にせず、ノアは「伊月くんと詩織ちゃんもいいでしょ?」なんて呑気に問いかけてきた。
「ちょ、ちょっと待て!魔王だぞ?!もっとよく考えた方がいいんじゃないか?」
「大丈夫です。」
グレンの心配をよそに、またもや間髪入れずにノアが返答する。
そんな問答を何度か繰り返したのち、俺たちは王都で魔王討伐隊の入隊試験を受けることになったのだった。
俺たちは甲板で訓練をしたり、リオナとお茶をしたりとのんびりした時間を過ごし、あっという間に目的地へ到着した。
たどり着いた港町はリバーサイドの街よりもこじんまりとしていたが、それでも十分活気のある町だった。
船から降りると、先に下船していたリオナが駆け寄ってきた。
妻もリオナの姿を見つけて、手を振る。
「やっと着きましたわね。あの者たちは、家のものが衛兵に突き出しました。改めてお礼がしたいのですけど、今から我が家へ招待してもよろしいかしら?お父様とお母様もお待ちになっているわ。」
リオナの提案に、ノアがすぐさま了承する。
別にお礼目当てだったわけではないから、遠慮するつもりだったのだが、「縁を大切にしなちゃ。そもそも、貴族の誘いを断ったらだめだよ。」と言われては仕方ない。
そうしてすでに用意していた馬車に乗せられる。
リバーサイドの街で何度か利用した乗合馬車とは異なり、装飾が見事で、座面にはふわふわのクッションが敷かれていた。
扉部分には、家紋とみられる紋章が大きく描かれている。
妻は「きれいな馬車!」とはしゃいでいたが、俺はこれから訪れる貴人との対面に胃を痛めていた。
青い顔をしている俺に向かい、リオナが「馬車酔いかしら?」と心配そうに声を掛けたが、俺が答えるより先にノアが「心配ないよ。」と笑って返す。
どうやらこの中で、庶民としての心を持ち合わせているのは俺だけらしい。
※
リオナの家は、小高い丘の上に立つこの街一番の大きな屋敷だった。
港から見えたときに「もしかして…。」とは思っていたが、本当にここだったとは。
「おかえり、リオナ。まったく、勝手に家を飛び出すなんて…。」
「本当に無事でよかった。心配したのよ。」
上品そうな男女が、馬車から降りるリオナに声を掛ける。
どうやら彼らがリオナの両親なのだろう。
男の鮮やかな金髪と碧眼はリオナのそれと同じ色をしていたし、女は髪と目の色は違うものの顔立ちがそっくりだ。
どうやらリオナは家出をしていたらしい。
護衛を連れての家出というのもなんだが、そこはお嬢様だから仕方ないのだろうか。
「お父様、お母様、ごめんなさい。……こちらが、帰路に危ないところを救ってくださった方々ですわ。」
リオナに紹介され、頭を下げる。
「話は聞いている。イツキ、シオリ、ノアだったかな?娘が世話になった。ありがとう。」
「い、いえ…!」
「この街にいるあいだは、ぜひ屋敷に滞在してくれ。部屋や食事も用意させてある。」
「ありがとうございます!」
緊張で胸がバクバク鳴りながらも、必死で受け答えをする。
そんな様子がおかしかったのか、リオナの母がクスクス笑った。
「そんなに緊張なさらないで。主人はこの街を治める領主ですが、寛大な人です。あなたたちみたいな子どもにひどいことはしないわ。」
「うむ、我が家だと思って気楽に過ごしてくれ。何しろ君らは娘の恩人であり、友人だろう?礼儀なども気にする必要はない。」
この世界では、貴族と平民の間には大きな隔たりがあり、平民を人間扱いしない貴族も珍しくないという。
そんな中で、彼らのように平民にも分け隔てなく接する貴族は少数派なのかもしれない。
良心的な貴族に出会えたことに感謝しつつ、促されるまま屋敷内に足を踏み入れた。
屋敷内も外観からの予想通り、豪奢な作りだった。
飾られている絵画や壺などの美術品も立派で、うっかり手を触れないように気をつけなくてはならない。
部屋は一人一室用意されていたが、妻が「一人は嫌!」と言い張るので、俺と同室にしてもらった。
ちなみにコトラも、自由に部屋でくつろがせていいらしい。
粗相をしないか心配だが、どこかに預けるわけにもいかないので、お言葉に甘えることにする。
荷物を置いて身支度を整えると、ダイニングルームの案内された。
結婚式場くらいでしか見たことの長いテーブルの上には、真っ白なクロスが敷かれていて、頭上ではシャンデリアが煌いている。
用意された料理はどれも見栄えがよく、おそらくおいしかったはずだが、緊張でほとんど味がわからなかった。
「ところで、君たちはハンターなのか?」
リオナの父、グレンが問いかける。
「なかなかの腕前なのだろう?娘を狙った男たちは、実力のある傭兵たちだったようだ。」
「そうだったのですね。……実は、まだハンター登録をして2週間ちょっとで、あまり戦いに慣れていなくて。」
「なんと!それで奴らを軽々拘束できるとは……。」
グレンは何かを考え込む様子だった。
そして彼のそばに立つ執事らしき男に目配せをし、小さく頷く。
「君たちは、どこを目指して旅をしているんだ?」
「えっと……。」
今目指しているのは、この世界の勇者のところだが、そんなことを口にすると警戒されてしまうだろう。
どう返せばいいものか困っていると、「目的地はとくにありません。」とノアが答えた。
「リバーサイドの街で冒険者を始めたのですが、あそこはあまり強い魔物もいないので、良い稼ぎにならなくて。旅をしながら、拠点を構える場所を探しているんです。」
「なるほど、つまり安定して実入りのいい仕事ができる場所を探しているということか?」
「ええ、そんなところです。」
それならば、とグレンが提案する。
「王都で魔王討伐隊に入ってみるのはどうだろうか?君たちも知っていると思うが、今王都では勇者様が魔王との戦いに備えて訓練を行っている。それにあわせて、勇者様の助けとなる戦力を集めているのだ。君たちなら、十分に合格できるだろう。討伐隊には相応の報酬が支払われるし、討伐までの衣食住も保証されている。
それに君たちは子どもだから、おそらく前線に立たされることはないはずだ。ただ後方支援として参加したとしても、戦場においては絶対に安全であるとは言い切れない。命の危機にさらされる可能性だってある。……だから、無理にとは言わない。
もしも興味があれば紹介状を用意しよう。返事は急がないから、ゆっくり話し合って決めてくれ。」
「参加します。」
間髪入れずノアが答えたことに驚いたのか、グレンが固まる。
そんなことは気にせず、ノアは「伊月くんと詩織ちゃんもいいでしょ?」なんて呑気に問いかけてきた。
「ちょ、ちょっと待て!魔王だぞ?!もっとよく考えた方がいいんじゃないか?」
「大丈夫です。」
グレンの心配をよそに、またもや間髪入れずにノアが返答する。
そんな問答を何度か繰り返したのち、俺たちは王都で魔王討伐隊の入隊試験を受けることになったのだった。
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