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ディアナ伯爵令嬢には婚約者がいた。国の第二王子であるハインリヒだ。
王家と伯爵家の政略結婚は、ディアナが物心がつく頃には既に決まっていた。
幸運なことに、二人は出会ってすぐに意気投合した。
そして今ではすっかり信頼関係が構築されていて、互いに尊敬し合い、もう「家族」みたいな関係になっていた。
二人はこのまま結婚して、ハインリヒは公爵に臣籍降下し夫妻で王族を支えるものだと思っていた。
しかし、王太子のエドゥアルトが男爵令嬢ローゼと「真実の愛」を見つけてしまった日から一変してしまう。
王太子は婚約者のシャルロッテ侯爵令嬢と婚約破棄をして、恋人を妃に迎えようと躍起になり、賢い侯爵令嬢は愚かな二人をまとめて制裁しようと水面下で動いていたのだ。
そして王太子の誕生日パーティーの日。エドゥアルトはお粗末な証拠を手に婚約破棄宣言。当然、準備万端のシャルロッテは返り討ちだ。
かくして、王太子は希望通り恋人である男爵令嬢との結婚を勝ち取った。
だがそれは男爵家に婿入りという形になってしまい、彼の王位継承権は剥奪。
今は田舎の男爵領で愛しの妻と仲睦まじく暮らしているのであった。
「こんなはずじゃなかった!」
そして婚約者が退場し、宙ぶらりんになってしまったシャルロッテ侯爵令嬢。
腹黒い彼女は陰謀を巡らせ、王太子の婚約者として残留。「未来の王妃」という絶対的な地位は確保したままだった。
国は王太子が空位になって、その婚約者だけが残るという前代未聞の事態に陥ってしまった。
王太子が消えると、順序として第二王子が繰り上がることになる。
なので、ハインリヒが立太子をすることとなったのだ。
王太子妃は既に決まっているものだから、ハインリヒは自動的にシャルロッテの婚約者となった。
それによって、彼の「元」婚約者であるディアナは、一人だけ弾かれて社交界の荒波へ放流される。
王家から手厚い補償はあったものの、彼女の社交界での立ち位置は「婚約解消になったキズモノ」。
下手に第二王子との婚約期間が長かったので、彼女は社交界ではもう既婚者のような扱いだった。
二人の間には肉体関係どころか口づけさえ交わしたことがなかったのに、婚約解消された今はまるで汚れたものみたいな扱いだったのだ。
彼女の父は次の婚約者を探そうと奔走していたが、適齢期の令息たちは既に婚約者が定まっていた。
可愛い娘を老人の後妻には出したくないし、仮にも王子の婚約者だった令嬢を下級貴族や平民に嫁がせたくもない。
もう八方塞がりで頭を抱えている伯爵のもとに、ある日、まるで神の恵みのような話が舞い込んだのだ。
それが、アルベルト公爵からの縁談である。
ディアナ伯爵令嬢には婚約者がいた。国の第二王子であるハインリヒだ。
王家と伯爵家の政略結婚は、ディアナが物心がつく頃には既に決まっていた。
幸運なことに、二人は出会ってすぐに意気投合した。
そして今ではすっかり信頼関係が構築されていて、互いに尊敬し合い、もう「家族」みたいな関係になっていた。
二人はこのまま結婚して、ハインリヒは公爵に臣籍降下し夫妻で王族を支えるものだと思っていた。
しかし、王太子のエドゥアルトが男爵令嬢ローゼと「真実の愛」を見つけてしまった日から一変してしまう。
王太子は婚約者のシャルロッテ侯爵令嬢と婚約破棄をして、恋人を妃に迎えようと躍起になり、賢い侯爵令嬢は愚かな二人をまとめて制裁しようと水面下で動いていたのだ。
そして王太子の誕生日パーティーの日。エドゥアルトはお粗末な証拠を手に婚約破棄宣言。当然、準備万端のシャルロッテは返り討ちだ。
かくして、王太子は希望通り恋人である男爵令嬢との結婚を勝ち取った。
だがそれは男爵家に婿入りという形になってしまい、彼の王位継承権は剥奪。
今は田舎の男爵領で愛しの妻と仲睦まじく暮らしているのであった。
「こんなはずじゃなかった!」
そして婚約者が退場し、宙ぶらりんになってしまったシャルロッテ侯爵令嬢。
腹黒い彼女は陰謀を巡らせ、王太子の婚約者として残留。「未来の王妃」という絶対的な地位は確保したままだった。
国は王太子が空位になって、その婚約者だけが残るという前代未聞の事態に陥ってしまった。
王太子が消えると、順序として第二王子が繰り上がることになる。
なので、ハインリヒが立太子をすることとなったのだ。
王太子妃は既に決まっているものだから、ハインリヒは自動的にシャルロッテの婚約者となった。
それによって、彼の「元」婚約者であるディアナは、一人だけ弾かれて社交界の荒波へ放流される。
王家から手厚い補償はあったものの、彼女の社交界での立ち位置は「婚約解消になったキズモノ」。
下手に第二王子との婚約期間が長かったので、彼女は社交界ではもう既婚者のような扱いだった。
二人の間には肉体関係どころか口づけさえ交わしたことがなかったのに、婚約解消された今はまるで汚れたものみたいな扱いだったのだ。
彼女の父は次の婚約者を探そうと奔走していたが、適齢期の令息たちは既に婚約者が定まっていた。
可愛い娘を老人の後妻には出したくないし、仮にも王子の婚約者だった令嬢を下級貴族や平民に嫁がせたくもない。
もう八方塞がりで頭を抱えている伯爵のもとに、ある日、まるで神の恵みのような話が舞い込んだのだ。
それが、アルベルト公爵からの縁談である。
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