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五章
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しおりを挟む「今学校から帰ってきたばっかりだからな」
何でもない事のように言われた言葉に、驚愕で目を見開いた。
咄嗟に枕元に置いてあったデジタル時計を見れば、十七時二十六分という数字が表示されていた。
「嘘だろ。俺、そんなに寝ていたのか」
「ほぼ丸一日な。本当は俺も休んで看病する気だったんだけど、親に怒られてな」
今朝の出来事を思い出したのか、宮田が不満げに唇を突き出した。
「俺がいない間の看病と、逐一連絡を入れて貰うって条件で渋々行ったんだ」
宮田だけでなく、宮田のご家族の方にまで迷惑をかけた事実に頭を抱えたくなった。
けれど、今はそんな事よりも気になった事がある。
「丸一日ぐらい寝てたのか。……学校に休みの連絡入れてねえ」
「あ。それなら」
「まあいっか、不良だし」
また担任に怒られそうだけど、今更気にしたところで何かが変わるわけでもない。
一人で頷けば、宮田が苦笑しながらも体温計を差し出してきた。
「何だこの体温計」
素直に体温計を受け取ってから、首を捻る。
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