上 下
7 / 8
サンタさんとLINEはじめました

クリスマスプレゼントは,,,

しおりを挟む
うぅ,,,
一体何があったんだ?

私は目を覚まして辺りを見回した。

目に入って来たのは、

椅子に縛られた妻と娘だった,,,

 「華奈!、彩音!起きて」

私は二人に近づこうとしたが,,,
体が動かなかった。
私は恐る恐る自分の状態を見た。

私も椅子に縛られていた,,,

くそ!   これじゃ身動きが取れない,,

私は体を必死に揺らしながら

二人の名前を読んだ。

しばらくして声をかけていたら
二人は目を覚ました。

「あなた,,,?」

「あぁ、大丈夫か?」

「私は,,,取り敢えず、彩音は!」

「パパ,,,?ママ,,,?」

「良かった」

「彩音、大丈夫か?」

「うん、」

「でも、一体誰がやったんだ?」

「お母さんに
アイマスクさせられたら気を失った」

「お袋がぁ?」

私は驚いた,,,

捕まっていた、お袋が何故だ? 

私は
「どうゆう事なんだ?」

妻は
「単刀直入に言うとね、」

「あぁ、」

「お母さんがサンタだったの」

「え、!?」

はぁ?

何、
お袋が今までの事をやってたのか?

私は
「何の為にお袋が?」

「クリスマスを一緒にやるからって」

「普通にやればいいじゃないか?」

「私も思ったんだけど、
彩音を喜ばせようとしてたのかな?
って思ったけど、
ここまでは聞いて無いよ」

「ここまでって?」

「聖真がプレゼントとか買って
来てくれたじゃない、
それを持って来て、
サンタはお母さんでした!って言って
皆でパーティーする
つもりだったのに,,,」

「そうなのか」

知らなかったのは俺だけか

「本当にお母さんだけなのか?」

「え、?それってどうゆう事?」

「もしかしたら、他に協力してる人がいるんじゃって思って,,,」

「それは無いと思う、もし
いるとしたら、お父さんかな?」

「親父かぁ、あり得るな」

「お父さん、彩音 迎えに行ってるし
実家に私達が居る間
度々出かけるし」

「めちゃめちゃ、怪しいな」

「何か、
お母さんと密かに話してたし」

「完全に協力してるな」

と二人で話してると

「それは、違うぞ、聖真」
と聞き覚えのある声が聞こえた。

「親父!」
私は怒鳴った。

「そんな怒鳴んなくたって
聞こえる」


「一体これはどう言う事なんだよ!」

「まぁ、落ち着きなさいよ」

「お袋」

「お母さん!」

「じぃじにばぁば、何してるの?」

「彩音ちゃん,,,じぃじ達はね」

「クリスマスパーティーをするの」

「パーティー?」

「そうよ、パーティーするの?」

「これじゃ、彩音達
パーティー出来ないよぉ」

「そうなんだけどね,,,
ほれ、あなたそろそろ言わないと
時間が無くなるわよ」

「あぁ、そうだな」
と言って親父は奥に行った。

「なぁ、お袋教えてくれよ」
と私は聞いた。

「直ぐに判るから」
とお袋は笑ってた。

すると,,,
奥から大きな箱みたいな物が
運ばれて来た,,,

「よし!持って来たぞぉ」

「なんだよ、それは」

「これかぁ?あぁこれはな,,,」


「デカイ、爆弾だよ」


「はぁぁ?!爆弾?」

「そうだ」

「いや、そうだじゃねえよ!」

「お父さん、これはどうゆう事ですか?」

「どうゆう事も何の
今から、三人には謎解きをして
もらうんだ」

「なぞとききぃ?」

「そうだ」

「もし,,,謎が解けなかったら
どうなるんですか?」

「それはなぁ、奈保子」

「えぇ、この爆弾が爆発するだけよ」

「嘘でしょ,,,」

「おい!いい加減そんな下手な
芝居はやめろ」

「芝居ねぇ、あなた」

「なんだぁ?奈保子」

「この子、まだ信じて無いから
教えてあげましょう」

「なるほど、そう言う事なら
任しとけ」

「親父、一体何すんだよ!」

親父はポケットからスイッチを
二つ出した。

そして、スイッチの一つを取って

「うんじゃ、ほい!」

カチッ

ドォン!!

「うわぁ!」

「何!?爆発?」

「親父!何をしたんだよ?」

「何をって爆弾を
起動させた、だけだ」

「聖真、これで判った?」

「次はここで爆発するわよ」

「お袋、どうしてこんな事を,,,」

「ふふ、それは愚問ね聖真」

「どうゆう事だよ!」

「どうゆう事かって?
そんな事、
貴方はもう判ってるでしょ?」

「わかんねぇよ」

「そうですよ、お母さん」

「ばぁば、怖いよぉ」

「彩音も怖がってるので、
もう私達を解放して貰えませんか?」

「ごめんねぇ、でもねぇ,,,
もう決めたんだ」

「そんな,,,」

「じゃ、あなたタイマー入れて」

「判った」

親父がボタンを押したら、

タイマーが出て来た。

タイマーは60・00分を映していた,,,

「よし、奈保子、出来たぞ」

「じゃ、あなた戻りましょうか」

「おい!このままの状態でどうやって爆弾止めるんだよ」

「あぁ、そうだな。奈保子
もうほどいていいか?」

「そうね、ほどいてあげて
あなた」

「判った」

親父は私達の紐をほどき始めた,,,

「ほどいてる間に特別にヒント」 


「今日は何の日?」


「これがヒントよ」

「意味わかんねぇよ」

「まぁ、考えなさい、
答えはもう判ってるんだから」

紐をほどき終わった
親父達は部屋を出た,,,

そして、鍵を閉められた。


タイマーが動き出した,,,

まず、ドアを開ける事を試みた,,,

ドアに体当たりしたり、

蹴り破ろうとしたが,,,

びくともしなかった。

「ねぇ、聖真」

「なんだ?華奈」

「もう、駄目なんじゃない?」

「諦めんなよ、脱出するぞ」

「そうね,,,」

「お母さんの話だと爆弾はさっきの
ヒントを解いたら止まって脱出
出来るのかな?」

「その可能性はあるな」

「今日は何の日ってクリスマスでしょ?聖真」

「それしか、考えられないよ」

「ママ、怖いよぉ」

「大丈夫だよ、
皆で、ここから出れるから」

「あぁ、大丈夫だ、
二人は必ず守るから」

「まずは、この爆弾を解くか」

残り時間は、50・00   か

私は爆弾を見回して

パソコンを発見した。

パソコンには「答えを入力セヨ」

「何かあった?」

「あぁ、パソコンを見つけた。」

「答えなんて、わかんないよね?」

「しかも、一回しか入れられない」

「良く考えないと駄目だ」

「何か無いかな?」

「まったく
判らないんだよなぁ、これが」

「ママ、どうしたのぉ?」

「彩音、今ね
パパとこのお部屋から出る為に
なぞなぞをしてるの」

「なぞなぞぉ?どんなの?」

「あなた、どうする?」

「彩音も、
もしかしたら判るかも知れない」

「彩音、今日は何の日?」

「え~と、今日はクリスマス!」

「やっぱりそうよね」

「それしかないよなぁ」

「ねぇ、この爆弾って
本当に爆発するの?」

「そうだな、爆発するだろ
にしても何故、今日なんだ?」

「確かに、別に今日じゃ
無くてもいいわよね?」

「あぁ、いろいろイベントは
あるからな」

「そうよね、正月や彩音の誕生日とか上げたらきりがない」

「ちょっと待ってよ」

「え?どうしたの?」

「今の言葉だよ」

「え、正月とか彩音の誕生日って
言ったけど?」

「そう、誕生日だよ!」

「誕生日,,,?あ!」

「あなたの誕生日だ!」

「そうだよ!まったくお袋達は」

「これで出れるね」

「ここからでられるのぉ?」

「そうだよ、彩音
今、パパが止めてくれるから」

「待ってろよ、彩音
これをこうしてっと」

私はパソコンに入力した

すると,,,

タイマーが止まった

と思ったが,,,

タイマーが急に早く動き出した。

「ねぇ、タイマー止まってないよ」

「どうしてだ?ちゃんと入れたのに」

「駄目だ,,,止められない」

「どうするの?」

「とにかく爆弾から離れて」

「聖真は?」

「出来る限り、止められるか
やってみる。」

くそ!時間が無くなる

タイマーは残り10分を切った。

刻一刻と迫る

私はパソコンに入力したり
辺りを見回したが何も無い

もう、駄目だ,,,

私は二人の元へ行き

二人を包み込む様にした。

「あなた、何をしてるの!」

「せめて、二人だけでも
生き残れる様にしたいんだ」

「パパ,,,」

「ごめんな、彩音
こんなクリスマスになって」


「私は二人を世界一愛してる」


「二人と一緒にいられて良かった」


「ありがとう」



この言葉を言い終えた後、


爆弾は爆発した,,,





この後私達は,,,

ピンポン

あ、帰って来た

「「ただいま~」」

「お帰り、手洗って、うがいするのよ」

「「はーい」」

あの爆発の後、私達は無事に脱出した

実は、あの日
私はパーティーをした後
言いたかった事があった。

それは,,,

あの時、
お腹に子供が出てきたって事を
伝えたかった。

言えなかった,,,
ちゃんと報告したかったよ


なぁ~んてね!
ちゃんと伝えましたよ
聖真に

え、?爆弾はって
あぁ、それはね,,,



爆発はしたんだけど,,,

それは、音だけだったの!
つまり偽物だったって事


ー爆発直後ー
ドォォォォォォォォォォォォン!!

凄い爆発音が響く,,,

思わず目を瞑った。

音は長かった,,,

音が止み、目を開けようとしたが,,,

怖くて目が開けられなかった

しばらくすると,,,

「華奈、彩音大丈夫か?」

と聞き覚えのある声が聞こえた。

私は目を開けて
「あなた!大丈夫なの?」

「パパ!大丈夫?」

「あぁ、まったく問題はない」

「良かった~」

私は、ほっとして大きく息を吐いた

「パパ、爆発は?」

「そうよね、あなた爆弾は?」

「あぁ、それはね偽物だったみたい」

「え、?偽物?」

「そうなんだよ。」

「どうゆう事?」

「私にも、判らないから
聞くしかないな」

「聞くって?」

「ずっと、居るんだろ」

「だれぇ?」

「親父、お袋」

すると,,,ドアが開いた。

「バレてたか」

「気づかれてたかい」

「お父さんにお母さん」

「じぃじとばぁばだぁ~」

「居るのは判ってた」

「でも、どうしてこんな事を?」

「あなた、
もう話してもいいのでは?」

「そうだな」

「今回、何故こんな事をしたかって」

「それは、」

「聖真、
お前の誕生日を祝ってやりたかった」

「はぁ?」

「毎年、やってたじゃねぇか?」

「確かにやってた、でもな」

「小さな頃は、誕生日をしたが
周りもクリスマスと言って
お祝いをしてた。」

「ある時、聖真、
お前が言ったんだよ」

「僕の誕生日って必要なの?」

「ワシは忘れられなかった。」

「友達も家でクリスマスをしたり
酷い話、誕生日すら忘てる人もいた」

「だから、ワシらは
お前が大事だから、
こうして特別なクリスマスに
したかったんじゃ」

「気持ちは判ったけどよ」

「やってる事が限度を
越えてるんじゃねぇか」

「判ってる、ここまでやるのは違うって、だけど,,,
一生忘れられない日にしたかった」

「そもそも、家族を巻き込んで
怖い思いさせるのが
いいことなのかよ!!」

「聖真,,,」

「パパ、」

「すまなかった、
華奈さん、彩音ちゃん」

「いいんですよ、お父さん」

「私も聖真の誕生日を祝うって話は
聞いてましたから、
ただ爆弾の事は
聞いてなかったですけど。」

「え、?華奈、知ってたの?」

「うん、大まかな事は」

「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」

「嘘でしょ!」

「ごめんね」

「それは、謝ってもらったしいいよ」

「それより、一体、計画立てたのは
誰なんだ?」

「あ、確かに私も聞いてない!」

「お母さんがサンタって事しか
聞いてない」

「ふふ、サンタねぇ
 確かにそんな事言ったね」

「はい、確かに」

「じゃ、お袋が,,,?」

「違うわよ」

「「え、?」」

「じゃ、お父さん、なんですか?」

「ワシでもないぞ」

「じゃ、誰が,,,」


「綾音が言ったの」


「「え、!?」」

「彩音が,,,?」

「言ったの?」

「うん!」

「最初から全部知ってたの?」

「うん!」


「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」」

「彩音が言ったのか!」

「どうして?」

「それはね、これだよ」

「手紙?」

「誰のかしら?」

「聖真のだ」

「なんで、手紙が?」

「まぁ、中、読んで見れば判る」


「えーと、サンタさんへ」

僕は毎年
自分の誕生日が来るのがとても嫌です
皆、クリスマスで、
ほとんど覚えてくれてません。

だから,,,

一回だけでいいので
一生、忘れられない誕生日を
プレゼントして下さい。

聖真より

「これは,,,」

「聖真?」

「なんで、小さな時に
書いた物があるんだ?」 

「見つけたんじゃよ、彩音ちゃんが」

「え、?彩音が見つけた?」

「そうじゃ、前に家に遊びに来た時
お前の本棚から見つけたんだ」

「本棚から,,,」

「それを読んだ、彩音ちゃんが
言ったんだ」

「パパの誕生日をお祝いしたいって」

「一生忘れられない
誕生日がしたいって」

「彩音,,,」

「それで、三人で作戦を
立てたってわけじゃ。」


「パパ、お誕生日おめでとう」


「彩音,,,ありがとう」


私は二人の姿を見て涙が出た。


二人は抱き合った,,,


そこに私も入った

その瞬間は死ぬまで忘れない。

心も体も真夏の太陽の様に熱く

春の風の様に爽やかだった,,,

「あ、華奈、彩音」

「何?」

「なぁに、パパ?」

「これ、プレゼント」

「わぁ、綺麗」

「すごぉい」

「デパートで見つけて、
三人お揃いのブレスレット」

「本当だぁー」

「有り難う、聖真」

「三人お揃いだぁ~」

「さぁ、皆でパーティーしましょう」

「そうだな、奈保子」

「行くか、華奈、彩音」

「そうね」

「うん!」


ー食事を食べ始めた事ー

「にしても、ここ何処なんですか?」

「確かに、こんな豪華な家で
パーティーしていいのかよ?」

「いいのよ、だってねぇ?あなた」

「そうだぞ、
ここはこれから
お前さん達の家なんだから」

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

「ど、どうゆう事ですか?お父さん」

「まぁ、そんなにあせんなくていい」

「前に
家が欲しいって言ってただろ?」

「確かに、家が欲しいとは皆
言ってたけど,,,」

「だから,,,買ったんだ」

「こんな豪華な家、住めませんよ」

「そうだぞ、親父」

「そう、硬い事言わずにさぁ」

「聖真、華奈さん
これは、私達からの
プレゼント受け取って」

「お母さんまで,,,」

「パパ、ここに住もうよ」

「彩音,,,」

「あなた?」

「よし!
この家ありがたく住まわせて貰うよ」

「やったー!」


「よし、そう決まったんじゃ、
乾杯しようじゃないか」

「あ、ちょっと待って!」

「どうしたんだ、華奈?」

「本当はちゃんとした形で言いたかったんだけど,,,」

「なんだ?よかったらワシらにも聞かせてくれないか?」

「ええ、聞きたいわね」

「じゃ、実は,,,」

「お腹に子どもが出来ました!」

「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」」」

「本当なのか?華奈」

「うん」

「こりゃ、たまげた」

「本当よぉ」

「皆どうしたのぉ?」

「彩音、貴方これから
お姉ちゃんになるのよ~」

「本当に!?」

「ええ」

「やったー!」

「本当に今日は人生で最高の日だ」

「そうだな」

「ありがとな、親父」

「それじゃ、乾杯しようか」

「乾杯は聖真、貴方がして。」

「じゃ、Merry Christmas」

「「「「「誕生日おめでとう、乾杯!!」」」」」

その後、皆で楽しくパーティーをした

この日、1日大変だったが、

最高の日になった。

人生で一生忘れられない日になった。

皆,,,ありがとう



ーそして、現在ー

「もうすぐ時間だ」

「パパぁもうすぐだね」

「パパ、準備できたよ」

「よし、後は親父達だけだな,,,」

「これで,,,繋がったかぁ?」

「「来たー!」」

「じぃじ、ばぁば、いらっしゃい」

「おじいちゃん、おばあちゃん
荷物届いた?」

「ありがとうねぇ、彩音ちゃん」

「それにしても、沙保里ちゃん
また、大きくなったかぁ?」

「あ、お父さん、お母さん
こんばんは」

「あぁ、華奈さん、ごめんねぇ
用意してもらって。」

「送るの大変だったでしょ?」

「いいんですよ、お母さん」

「お、親父、元気そうだな」

「あったり前じゃよ、
玄孫を見る迄は死ねんわい!」

「長いな,,,」

「まだまだ、生きたりない位
ですから」

「お袋まで」

「私は玄孫が結婚する迄死ねません」

「あはは、それぐらい生きて欲しいのか?どうか?」

「まぁ、元気に生きてくれればそれでいいよ。」

「そうだべぇ」

「そうね、元気が一番よ」

「あぁ、早く直接会いたいわ」

「そうだな、会って、孫二人を抱き締めたいぞ」

「あぁ、早くそうしたいよな」

「なるわよ、きっと」

「華奈,,,」

「そうだな、まずは、会えるまで、元気でいないとな、奈保子」

「えぇ、あなた」

「元気でいてくれるのは嬉しいけど
二人とも
もう二度とあんな事しないでくれよ」

「それは私からもお願いします。」

「判ってる」

「ええ、もちろん」


「それじゃ、乾杯しようか」

「まだまだ、大変な時代だけど
お互いに助けあって、諦めないで
頑張って行こう!
また、会える事を楽しみ待って」

「「「「「「乾杯!!」」」」」」

今、会えなくても

いつか、また笑い、会える

それまでは、

あの日を繰り返し思い出して

今ある幸せを決して離さない

だって、人生で最高のプレゼントを

もらったんだから,,,



ーENDー






    
しおりを挟む

処理中です...