エターナル

夢幻

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エターナル20 3つ目のお願い2

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「全部のアトラクション制覇したい」


『大陸横断と言いたくなる距離ですね。可能ですよ。一回のテレポート距離では無理ですが』


「えっ、可能なの⁈!」素っ頓狂な声が出ていた。「だって一回でテレポートできる距離って言ってなかった?!僕、自費でそこ迄行って入園料やアトラクションのパスポート代がって思っていた」


『一回目でのお願いは、完全な契約者ではありませんので、細かくは言いません。願いを叶えた後で、吸血が済むと完全な契約者になります。それに願いは、楽しい楽しい遊園地で遊びたいですし』


「遊園地が、ダメな場合もあるの?」


『殺人が目的では、許可はしません。また、大統領の家が見たい。マフィアのアジトが見たい、国会の秘密の場所が見たいも可能です』


「見れるんだ!そんな所!へー、見学ならいいんだ」


『ええ、そうです。また、殺人をさせる事には、加担しません』


「そうだけど、盗みはいいの?」


『うっかり手にして、戻すの忘れていたくらいはあるでしょう。消しゴムや鉛筆手にしたまま、うっかりとかは。第一、大事な物は、そこら辺には置いおく事はないでしょう。それに、宛名無しで郵便出せばいい話です』


「今の時代は、結構監視カメラあるから、ポストに入れるは辿れると思う。消しゴムや鉛筆は、まあないとは思うけど、でもさ故人の持ち物が置いてあるとかさだったら、魔法で送り返してもらわないと」


エターナルは、そうでしたねと言う顔をした
『こちらの世界は、監視カメラがありましたね。それなら最初に、セットで頼む事ですね』


「そう言うことか、ふーん」僕は納得して、言った。「ネバーランド、アトラクション全制覇って言ったけど、1日では無理だよ。一日半か2日、3日かかるかも知れないよ。待ち時間が」


『殊勝な心がけでしたね。現地迄自費と言うのは。全制覇する迄、近くのホテルに宿泊も可能です』


「えっ、えー」
僕は、部屋一杯に大きな声を上げ、自分でも自分の声の大きさにビックリした


『ランドルフ、カーアクションやジェットコースター、絶叫系の動画がよいと思いますよ。私は姿が消せますが、そう度々大きな声を上げていては、変に思われます』


僕もピンクパンサーでは、ダメだと思った
「ごめん、だってビックリしすぎて...、うん変えるよ」僕は、ピンクパンサーからお化け屋敷で悲鳴あげてる動画に切り替えた
「声は、頑張って出さないようにするよ」


『その方が、いいですね』


「近くのホテルに泊まれるの...」


『宿泊可能ですよ。一番近くのホテルに宿泊可能です。食事もちゃんと、できますよ』


僕は、開いた口が塞がらなかった。暫くして溜息をつくように言った
「シェラトンやベイも、ウソ、スゲー。そんな魔法も可能なんだ」


『まあ、「眠れる森の美女」のように、城全体にかける魔法なので、特に難しくはないですね』


「でもさ、宿泊ってデータ管理だよ」
城全体にってすごくないか、スゴイよな絶対。宿泊もネバーランドただ乗りは、全体にかける魔法になるのか、そうかそうだよなっと、頭の中が星が飛んでるようだった


『魔法と言うのは、対象者に対する命令です。魔法をかけられた者は、強制執行の命令に従うようなものですね。宿泊後、ランドルフのデーターや監視カメラから削除もできます』エターナルが、エヘンって言う感じで言った


「スゴイね、魔法って」僕は、震えていた
魔法の万能さに、エターナルの能力に
そして魔法が、強制執行という事に
言われてみれば、確かにそうだと思った


「ねぇ、じゃあ、ネバーランドやホテルで僕と会った人達の記憶を消す事も可能?」


『YES
 今回はその願いを含めた方がいいでしょうね。ランドルフ、ネバーランド1人で中学生がいても不思議がられないのでしょうか?』


「年間パスポートができてから、近所の人が1人で来たり、金持ちの子供が結構、今日1人できました。パスポート誕生日でもらってって、ネットにあげてるし、僕達にはスーパースターみたいな者だよ。いつも1時間、散歩がてらに来てると言う人もいるし」


『そうですか』


「あ、でも3日間居ない理由作らないとっw」
ホテルステイは、めっちゃ嬉しい提案だけど、えーになった


『また、3日間テレポートと言う方法もできます』エターナルは、にっこりしている。エターナルの口角の上がった口元は、可愛く見える。綺麗さに拍車がかかると言うか、僕はふわっとした気持ちになった


「テレポートって、一瞬で行けるの?時間かかるの?」


『テレポートは、どんな距離も一瞬で行けます。今回は、何回かそう3回ですね。5秒もかかりません』


「エターナル、テレポートできる距離、結構長いんだね」


『そうですね、私はできる方ですね』ちょっと、フフンって顔をするエターナル


「契約者ではないから、はっきり言わなかったって事」


エターナルは、ふふっと笑っている
まあ、そうだよなぁって納得する僕


『ランドルフ、今日はもういいでしょう。思いついた願いを言ったようですが、色々あると思います。歯を磨いて、今日はもう寝たほうがよいかと思います』


僕は、尻を叩かれた気がした
歯を磨き直すのを
でも、僕はエターナルの言われたとおりに歯を磨き、本棚の場所を開け綺麗なタオルを三段重ね、エターナルのベッドを作った
エターナルは、そこに身体を置き、僕は、エターナルのその姿に、新しいタオルを買ってこようと思った。エターナルに似合うカラーをちょっと高級なタオルをと思った。なんか、エターナルに似合わなくって、申し訳なくて、顔に出ていたのか


エターナルは『気にする事は、ないですよ』と言った


エターナルは、花は心配する事はないと言ったけど、そう言う訳にはいかないと思っていた


僕は、電気を消して「おやすみなさい」とエターナルに言うと、エターナルは『おやすみなさい、よい眠りを』と言った時、部屋の空気がとても綺麗な気がした。清浄化されてるような...


部屋は電気を消して暗いけれど、机の上の金の鳥籠がボーっと見えて、今日の事は本当にあった事なんだと、人差し指の小さな噛み傷をみた


何故か、あのパノラマの風景ではなく、エターナルのマスクを上げて、エターナルの顔をスミレ色の瞳を見た時、時間にして何秒なんだろう。永遠の長さを思う程に、悠久の時間を感じたひととき、過去から未来迄、全てがこの時間であるかのように、思った事を思い出しながら眠りについた




第一章 完

→エターナル第二章
 の始まりは、来年4月からを予定しています🧚‍♀️
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