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12話
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結局、ナオちゃんのウチまで1時間ほどかけて歩いた。途中、いろんなことを話した。今度は別のカフェに行こうとか、夜にもご飯食べに行こうとか。ナオちゃんは洒落たレストランとかよりも、焼き鳥屋とか居酒屋っぽい店が好きで、俺も実は同じだとか。
来週も会うことに決まった。ずっと手は繋いだままだった。
話をしながら歩いて、ナオちゃんのマンションの前に着いたがなんとなく手を話したくない様な気がした。時間は6時半を過ぎている。陽が落ちて寒くなってきているし、ナオちゃんの体調も気になるから早く家に入った方がいいだろう。
「じゃあ、帰るよ。今日はありがとう」
「私もありがとう。大変な目に合わせちゃいましたね」
「いいや、でも明日に響かない様にしっかり休むんだよ」
「本当は夜ごはんも一緒に食べたかったけど、さすがに体調が……」
やっぱりまだしんどかったんだ。
無理させてなかったかな?
「大丈夫、来週も会うんでしょ?体調を整えつつ仕事頑張って」
「うん、頑張る目標が出来たから大丈夫」
「じゃあね」
「うん、バイバイ」
繋いでいた手を離した。ナオちゃんに背を向けて歩き出すが、見送ってくれているのか、後ろにまだナオちゃんがいる。俺は思わず振り返って手を振った。結局姿が見えなくなるまで見送ってくれた。
早く家に入らないと寒いだろうに。
帰りに夜ごはんを食べて家に帰ったが頭がナオちゃんの事でいっぱいになっていて、なんだか寂しい気分だった。一人でメシ食うのは慣れてるはずなのに。
家に帰ったのはそんなに遅い時間でもないけど、いろんな感情を一気に味わった為かすごく疲れていた。シャワーを浴びてすぐ布団に入った。とりあえず今日は何も考えずに眠りたかった。
翌朝、出社すると谷山がやけにテンション高く話しかけてきた。
「おはよ!蜂谷。結局さ、2日連続ユウキちゃんとメシ食いに行ったよー。もう楽しくて楽しくて。来週もユウキちゃんとお出掛けだわー」
朝から元気だなぁ。相当上手くいってる様子だな。
「2日連続かよ。もう確定した様なもんだな」
「いやー、この告白前の微妙な距離っていうかさぁ。この距離感ってなんかいいよな!ユウキちゃんも俺の事いい感じに見てくれてるみたいでさ」
「よかったじゃん、お前達お似合いだと思うよ。気も合う感じだったもんな」
「それはそうと、お前はどうなんだ?ちゃんと連絡取ったか?」
そうなるよな。抱きしめたり手を繋いだりって言ったらびっくりするだろな。
「昨日会ってたよ。ランチ食って、その後公園で少し話してた」
このくらいなら別に言っても問題ないもんな。
「そうなの?なんだよ、お前案外手が早いな!で、どうだった?感触は?」
「うん、やっぱかわいい子だよ。話しやすいし。来週も会う事になった」
具体的な事は言わない方がいいよな。
いろいろあったんだよ。
「マジかー、いいじゃん!頑張れよ!いやー、お前誘った甲斐あるわー」
こいつはユウキちゃんからはナオちゃんの事は特に何も聞いてない様子だな。そりゃそうだよな。
「ありがとな。まぁなんか進展あったら報告するからさ」
とりあえず今はそっとしておいてほしいかな。
でも、紹介してくれた事には感謝するよ。
始業の時間になって、しばらくパソコンの画面に集中してると、後ろから絢子さんが声をかけてきた。
「おはよう、蜂谷君。金曜日に仕上げてくれた資料確認しておいたから、先方に送っておいてね」
「おはようございます。わかりました、それと別件ですけど……」
月曜日特有の慌ただしさなのか、朝一番からオフィスはみんな忙しそうに走り回っている。今日は仕事に集中して何も考えずに過ごしたい。すぐにナオちゃんの事で頭がいっぱいになってしまうから。とにかく動いて動いて、仕事に集中しよう。谷山を見ると、同じ様に必死にパソコンと向かいあっている。
結局、その慌ただしさは収まる事なく一日が過ぎていった。
「あー忙しかったな。お疲れさん。電話でユウキちゃんに癒してもらうわ。また明日」
谷山がげっそりした表情で帰っていった。俺もそろそろキリをつけようと資料をしまう。
「お疲れさま、明日も忙しくなりそうね」
絢子さんだ。
「まぁ、忙しい方が時間過ぎるの早くていいですよ。さすがに今日のは忙し過ぎましたけど」
「谷山君の合コンどうだったの?いい子いた?」
そっとしておいてほしいんだけど……
「そうですね、いい子紹介してくれましたよ」
「さすが谷山君ね。で、どうなの」
なかなか言い難い事なんですって。
「いや、まぁ、それなりに……」
「なによ、煮え切らないな」
仕方ないじゃん。
まだ頭が整理出来てないんですよ。
「あはは、でもかわいい子でしたよ」
「そう…なんだ……かわいい子か」
「え?ま、まぁ」
「どんな子なの?いや、あんまり詮索するのもおかしいよね」
「また今度話しますよ」
「そうね、じゃあ今度ご飯食べにいこうよ。その時に教えてね。さぁ明日も忙しいよー。じゃあ、お疲れさま」
なんか歯切れが悪い様な……
ん?ご飯食べにって2人でって事?
「お疲れさまでした!」
絢子さんはヒラヒラと手を振って去っていく。前から思ってるけどなんであんなにカッコいいの?憧れるわー。
いつも通り帰り道にメシを食べて、家に着いてもなんとなく気持ちが落ち着かない。
悩んでても仕方ない、シャワー浴びて寝る!こういう時はそれが一番だ!
来週も会うことに決まった。ずっと手は繋いだままだった。
話をしながら歩いて、ナオちゃんのマンションの前に着いたがなんとなく手を話したくない様な気がした。時間は6時半を過ぎている。陽が落ちて寒くなってきているし、ナオちゃんの体調も気になるから早く家に入った方がいいだろう。
「じゃあ、帰るよ。今日はありがとう」
「私もありがとう。大変な目に合わせちゃいましたね」
「いいや、でも明日に響かない様にしっかり休むんだよ」
「本当は夜ごはんも一緒に食べたかったけど、さすがに体調が……」
やっぱりまだしんどかったんだ。
無理させてなかったかな?
「大丈夫、来週も会うんでしょ?体調を整えつつ仕事頑張って」
「うん、頑張る目標が出来たから大丈夫」
「じゃあね」
「うん、バイバイ」
繋いでいた手を離した。ナオちゃんに背を向けて歩き出すが、見送ってくれているのか、後ろにまだナオちゃんがいる。俺は思わず振り返って手を振った。結局姿が見えなくなるまで見送ってくれた。
早く家に入らないと寒いだろうに。
帰りに夜ごはんを食べて家に帰ったが頭がナオちゃんの事でいっぱいになっていて、なんだか寂しい気分だった。一人でメシ食うのは慣れてるはずなのに。
家に帰ったのはそんなに遅い時間でもないけど、いろんな感情を一気に味わった為かすごく疲れていた。シャワーを浴びてすぐ布団に入った。とりあえず今日は何も考えずに眠りたかった。
翌朝、出社すると谷山がやけにテンション高く話しかけてきた。
「おはよ!蜂谷。結局さ、2日連続ユウキちゃんとメシ食いに行ったよー。もう楽しくて楽しくて。来週もユウキちゃんとお出掛けだわー」
朝から元気だなぁ。相当上手くいってる様子だな。
「2日連続かよ。もう確定した様なもんだな」
「いやー、この告白前の微妙な距離っていうかさぁ。この距離感ってなんかいいよな!ユウキちゃんも俺の事いい感じに見てくれてるみたいでさ」
「よかったじゃん、お前達お似合いだと思うよ。気も合う感じだったもんな」
「それはそうと、お前はどうなんだ?ちゃんと連絡取ったか?」
そうなるよな。抱きしめたり手を繋いだりって言ったらびっくりするだろな。
「昨日会ってたよ。ランチ食って、その後公園で少し話してた」
このくらいなら別に言っても問題ないもんな。
「そうなの?なんだよ、お前案外手が早いな!で、どうだった?感触は?」
「うん、やっぱかわいい子だよ。話しやすいし。来週も会う事になった」
具体的な事は言わない方がいいよな。
いろいろあったんだよ。
「マジかー、いいじゃん!頑張れよ!いやー、お前誘った甲斐あるわー」
こいつはユウキちゃんからはナオちゃんの事は特に何も聞いてない様子だな。そりゃそうだよな。
「ありがとな。まぁなんか進展あったら報告するからさ」
とりあえず今はそっとしておいてほしいかな。
でも、紹介してくれた事には感謝するよ。
始業の時間になって、しばらくパソコンの画面に集中してると、後ろから絢子さんが声をかけてきた。
「おはよう、蜂谷君。金曜日に仕上げてくれた資料確認しておいたから、先方に送っておいてね」
「おはようございます。わかりました、それと別件ですけど……」
月曜日特有の慌ただしさなのか、朝一番からオフィスはみんな忙しそうに走り回っている。今日は仕事に集中して何も考えずに過ごしたい。すぐにナオちゃんの事で頭がいっぱいになってしまうから。とにかく動いて動いて、仕事に集中しよう。谷山を見ると、同じ様に必死にパソコンと向かいあっている。
結局、その慌ただしさは収まる事なく一日が過ぎていった。
「あー忙しかったな。お疲れさん。電話でユウキちゃんに癒してもらうわ。また明日」
谷山がげっそりした表情で帰っていった。俺もそろそろキリをつけようと資料をしまう。
「お疲れさま、明日も忙しくなりそうね」
絢子さんだ。
「まぁ、忙しい方が時間過ぎるの早くていいですよ。さすがに今日のは忙し過ぎましたけど」
「谷山君の合コンどうだったの?いい子いた?」
そっとしておいてほしいんだけど……
「そうですね、いい子紹介してくれましたよ」
「さすが谷山君ね。で、どうなの」
なかなか言い難い事なんですって。
「いや、まぁ、それなりに……」
「なによ、煮え切らないな」
仕方ないじゃん。
まだ頭が整理出来てないんですよ。
「あはは、でもかわいい子でしたよ」
「そう…なんだ……かわいい子か」
「え?ま、まぁ」
「どんな子なの?いや、あんまり詮索するのもおかしいよね」
「また今度話しますよ」
「そうね、じゃあ今度ご飯食べにいこうよ。その時に教えてね。さぁ明日も忙しいよー。じゃあ、お疲れさま」
なんか歯切れが悪い様な……
ん?ご飯食べにって2人でって事?
「お疲れさまでした!」
絢子さんはヒラヒラと手を振って去っていく。前から思ってるけどなんであんなにカッコいいの?憧れるわー。
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