12 / 14
第12話 共に旅する約束
しおりを挟む
村を包んでいた煙がやっと晴れたころ、ルグナの空には再び穏やかな青が戻っていた。
燃え落ちた木々の残骸、折れた柵、焦げた地面――その全てに、柔らかな風が吹き抜けていく。
だが、破壊の跡の中で、村人たちは泣いていなかった。
誰もが互いに支え合い、笑っていたのだ。
「レオンさんが光を放った瞬間、あれほどの魔物が消えたんだ。もう恐れるものなんてない!」
「神の加護がある限り、きっと村は守られる!」
そんな声があちこちから上がり、まるで祝祭のような空気があった。
けれど、当のレオンはというと、村の片隅の荷小屋で頭をかいていた。
「……どうしよう。これ以上は神扱いされそう……」
「いやもう手遅れだと思うわ」
リリアが呆れ顔で返す。包帯を巻いた左腕を揉みながら、微妙に頬を染めている。
「リリアさん、ほんとに平気なんですか? 無茶しましたよね」
「へいきよ。あんたが治してくれたおかげで、傷跡も残らなかったし」
「よかった。でも、できればもう無理はしないでください」
「そう言う自分が一番無茶してるんだから説得力ゼロよ」
いつもの軽口が戻ってきて、村の空気も少しだけ落ち着きを取り戻した。
だが、その裏でレオンたちは気づいていた。
あの夜、空から降り注いだ光――あれがただの現象ではないことを。
フィオナが小屋の外から姿を現し、静かな声で言う。
「主よ。神界の干渉が確実に強まっています」
レオンが振り返る。
「干渉?」
「はい。先の戦いで、あなたが放った“癒しの光”は世界の理に直結する“創世波”です。それを感知した神々が動きはじめました」
「動くって、つまり……?」
「あなたと接触を試みる者が現れるでしょう。善意か敵意かはわかりません」
リリアがすぐに身構える。
「来るってことね。神か、それに仕える存在か……」
レオンは少し考え、そして小さく笑った。
「まあ、会ってから考えよう。どんな存在でも、話せばわかるかもしれないですし」
「相変わらず楽観的ね。……でも、そこが好きよ」
リリアは気づいた瞬間、自分の言葉に顔を赤くして、「い、いまのは違う!」と慌てて付け加えた。
レオンは困ったように笑う。
「ありがとうございます?」
「っ……何その反応!」
フィオナが苦笑しながら二人を見つめる。
「主。もしこの地が神々の眼に映るなら、村ごと危険に晒されます。早めに動くべきです」
レオンが真顔に戻った。
「移動……か」
「一度この村を離れ、各地の神域を調べましょう。あなたの力が影響を及ぼしている場所を探るのです」
「旅に出るってことだね」
「ええ。それが“均衡”を保つ最善の道」
レオンは静かに頷いた。
そしてしばらく考えてから口を開く。
「俺、旅は久しぶりです。でも……」
彼の視線が村の中央へ向いた。
そこには、避難から戻ってきた子供たちが嬉しそうに笑い合っていた。
かつて自分を追放した勇者の町から遠く離れ、ようやく見つけた安らぎの場所。
それを自分のせいでまた危険にするのは、心が痛んだ。
「村のみんなが心配だな……」
そう呟いたレオンに、リリアが軽く肩を叩く。
「あんたがいなくても、この村は大丈夫。みんな、もう自分で立っていける。だって、“聖者レオン”に教わったんだから」
「……そんな立派なことはしてないですよ」
「いいのよ、あんたが気づいてなくても。人は勝手に信じるの、誰かの優しさを」
その言葉にレオンは短く笑って頷いた。
***
夕暮れ。
村人たちが焚き火を囲み、再建の相談をしている中で、レオンは村長の家を訪ねた。
年老いた村長は椅子に座ったまま微笑む。
「行くのかい、レオン」
「はい。しばらく村を離れようと思います」
「そうか……お前のことだ、きっとそうなると思っていたよ。だが、この村はお前が残してくれた加護で守られている。何も心配いらん」
村長は立ち上がり、ゆっくりと歩み寄った。
「レオン。わしらはお前に救われた。お前がいる限り、神でも魔でも恐れることはない。
だがな、たとえお前が行かなくなっても、この村は笑ってお前の帰りを待つ。
だから、胸を張って行け。お前の旅が、お前自身の心を救うものになるようにな」
その言葉に、レオンの胸の内に温かなものが広がった。
「……ありがとうございます。必ずまた帰ってきます」
「うむ、帰ってきたときは、また村の宴で迎えてやろう」
***
翌朝――。
澄んだ青空の下。
村の外れに三つの影が立っていた。
レオン、リリア、そしてフィオナ。
それぞれ簡素な旅支度を整え、風に髪をそよがせながら笑い合っている。
「まさか私が竜の姿で旅するとは思わなかった」
フィオナが人間の姿のまま翼を光に変えて笑う。
「歩けるのにわざわざ飛ばなくてもいいんですよ。ゆっくり行きましょう」
「了解しました、主」
リリアが地図を広げる。
「まずは南の“聖水の都・エウラ”ね。あそこには神官の本部と、神界の門と呼ばれる場所がある」
「門……?」
「霊的な境界を越えて神々と直接交信できるって噂の場所。神様が本格的に干渉してるなら、手がかりがあるはず」
「なるほど、それなら行ってみる価値ありですね」
レオンが笑う。
リリアは一瞬だけためらい、そして言葉を絞り出した。
「ねえ……レオン」
「はい?」
「この旅、簡単な道じゃないわよ。神の試練、魔王の残滓、人の嫉妬。何が待ってるかもわからない」
「そうですね」
「それでも、あたしと一緒に来る?」
レオンはその問いに即座に笑みを返した。
「もちろん。最初から一緒に行くつもりですよ。俺一人だったら、たぶん途中で迷いますし」
その答えにリリアは目を瞬かせたのち、静かに頷いた。
「……なら決まりね。共に旅するわ。あんたがどんな化け物だろうと、どんな神になろうと」
「うん。ありがとう、リリアさん」
ふと、朝の光が差し込み、彼らの影が長く伸びた。
村人たちが畑から手を振る。
子どもたちが叫ぶ。
「レオンさーん!」「気をつけてねー!」
「行こう」
「ええ、行きましょう」
「承知しました、主」
こうして、神々さえ注視する創世の旅が、静かに幕を開けた。
その背を追う風がやさしく吹く。
微かな光の粒が三人の後ろに残り、それが道のように地上へ続いていた。
だが、その遥か上――天界の玉座では、一人の女神が瞼を開いていた。
「ようやく動いたか、創世の子……」
その瞳の奥には、慈悲と哀しみ、そして試すような光が宿る。
「この運命が誰を救うのか、見せてもらいましょう」
地上と天界、運命の糸が静かに結ばれたその朝。
彼らの新たな物語が、確かに動き出した。
続く
燃え落ちた木々の残骸、折れた柵、焦げた地面――その全てに、柔らかな風が吹き抜けていく。
だが、破壊の跡の中で、村人たちは泣いていなかった。
誰もが互いに支え合い、笑っていたのだ。
「レオンさんが光を放った瞬間、あれほどの魔物が消えたんだ。もう恐れるものなんてない!」
「神の加護がある限り、きっと村は守られる!」
そんな声があちこちから上がり、まるで祝祭のような空気があった。
けれど、当のレオンはというと、村の片隅の荷小屋で頭をかいていた。
「……どうしよう。これ以上は神扱いされそう……」
「いやもう手遅れだと思うわ」
リリアが呆れ顔で返す。包帯を巻いた左腕を揉みながら、微妙に頬を染めている。
「リリアさん、ほんとに平気なんですか? 無茶しましたよね」
「へいきよ。あんたが治してくれたおかげで、傷跡も残らなかったし」
「よかった。でも、できればもう無理はしないでください」
「そう言う自分が一番無茶してるんだから説得力ゼロよ」
いつもの軽口が戻ってきて、村の空気も少しだけ落ち着きを取り戻した。
だが、その裏でレオンたちは気づいていた。
あの夜、空から降り注いだ光――あれがただの現象ではないことを。
フィオナが小屋の外から姿を現し、静かな声で言う。
「主よ。神界の干渉が確実に強まっています」
レオンが振り返る。
「干渉?」
「はい。先の戦いで、あなたが放った“癒しの光”は世界の理に直結する“創世波”です。それを感知した神々が動きはじめました」
「動くって、つまり……?」
「あなたと接触を試みる者が現れるでしょう。善意か敵意かはわかりません」
リリアがすぐに身構える。
「来るってことね。神か、それに仕える存在か……」
レオンは少し考え、そして小さく笑った。
「まあ、会ってから考えよう。どんな存在でも、話せばわかるかもしれないですし」
「相変わらず楽観的ね。……でも、そこが好きよ」
リリアは気づいた瞬間、自分の言葉に顔を赤くして、「い、いまのは違う!」と慌てて付け加えた。
レオンは困ったように笑う。
「ありがとうございます?」
「っ……何その反応!」
フィオナが苦笑しながら二人を見つめる。
「主。もしこの地が神々の眼に映るなら、村ごと危険に晒されます。早めに動くべきです」
レオンが真顔に戻った。
「移動……か」
「一度この村を離れ、各地の神域を調べましょう。あなたの力が影響を及ぼしている場所を探るのです」
「旅に出るってことだね」
「ええ。それが“均衡”を保つ最善の道」
レオンは静かに頷いた。
そしてしばらく考えてから口を開く。
「俺、旅は久しぶりです。でも……」
彼の視線が村の中央へ向いた。
そこには、避難から戻ってきた子供たちが嬉しそうに笑い合っていた。
かつて自分を追放した勇者の町から遠く離れ、ようやく見つけた安らぎの場所。
それを自分のせいでまた危険にするのは、心が痛んだ。
「村のみんなが心配だな……」
そう呟いたレオンに、リリアが軽く肩を叩く。
「あんたがいなくても、この村は大丈夫。みんな、もう自分で立っていける。だって、“聖者レオン”に教わったんだから」
「……そんな立派なことはしてないですよ」
「いいのよ、あんたが気づいてなくても。人は勝手に信じるの、誰かの優しさを」
その言葉にレオンは短く笑って頷いた。
***
夕暮れ。
村人たちが焚き火を囲み、再建の相談をしている中で、レオンは村長の家を訪ねた。
年老いた村長は椅子に座ったまま微笑む。
「行くのかい、レオン」
「はい。しばらく村を離れようと思います」
「そうか……お前のことだ、きっとそうなると思っていたよ。だが、この村はお前が残してくれた加護で守られている。何も心配いらん」
村長は立ち上がり、ゆっくりと歩み寄った。
「レオン。わしらはお前に救われた。お前がいる限り、神でも魔でも恐れることはない。
だがな、たとえお前が行かなくなっても、この村は笑ってお前の帰りを待つ。
だから、胸を張って行け。お前の旅が、お前自身の心を救うものになるようにな」
その言葉に、レオンの胸の内に温かなものが広がった。
「……ありがとうございます。必ずまた帰ってきます」
「うむ、帰ってきたときは、また村の宴で迎えてやろう」
***
翌朝――。
澄んだ青空の下。
村の外れに三つの影が立っていた。
レオン、リリア、そしてフィオナ。
それぞれ簡素な旅支度を整え、風に髪をそよがせながら笑い合っている。
「まさか私が竜の姿で旅するとは思わなかった」
フィオナが人間の姿のまま翼を光に変えて笑う。
「歩けるのにわざわざ飛ばなくてもいいんですよ。ゆっくり行きましょう」
「了解しました、主」
リリアが地図を広げる。
「まずは南の“聖水の都・エウラ”ね。あそこには神官の本部と、神界の門と呼ばれる場所がある」
「門……?」
「霊的な境界を越えて神々と直接交信できるって噂の場所。神様が本格的に干渉してるなら、手がかりがあるはず」
「なるほど、それなら行ってみる価値ありですね」
レオンが笑う。
リリアは一瞬だけためらい、そして言葉を絞り出した。
「ねえ……レオン」
「はい?」
「この旅、簡単な道じゃないわよ。神の試練、魔王の残滓、人の嫉妬。何が待ってるかもわからない」
「そうですね」
「それでも、あたしと一緒に来る?」
レオンはその問いに即座に笑みを返した。
「もちろん。最初から一緒に行くつもりですよ。俺一人だったら、たぶん途中で迷いますし」
その答えにリリアは目を瞬かせたのち、静かに頷いた。
「……なら決まりね。共に旅するわ。あんたがどんな化け物だろうと、どんな神になろうと」
「うん。ありがとう、リリアさん」
ふと、朝の光が差し込み、彼らの影が長く伸びた。
村人たちが畑から手を振る。
子どもたちが叫ぶ。
「レオンさーん!」「気をつけてねー!」
「行こう」
「ええ、行きましょう」
「承知しました、主」
こうして、神々さえ注視する創世の旅が、静かに幕を開けた。
その背を追う風がやさしく吹く。
微かな光の粒が三人の後ろに残り、それが道のように地上へ続いていた。
だが、その遥か上――天界の玉座では、一人の女神が瞼を開いていた。
「ようやく動いたか、創世の子……」
その瞳の奥には、慈悲と哀しみ、そして試すような光が宿る。
「この運命が誰を救うのか、見せてもらいましょう」
地上と天界、運命の糸が静かに結ばれたその朝。
彼らの新たな物語が、確かに動き出した。
続く
0
あなたにおすすめの小説
転生したら名家の次男になりましたが、俺は汚点らしいです
NEXTブレイブ
ファンタジー
ただの人間、野上良は名家であるグリモワール家の次男に転生したが、その次男には名家の人間でありながら、汚点であるが、兄、姉、母からは愛されていたが、父親からは嫌われていた
「洗い場のシミ落とし」と追放された元宮廷魔術師。辺境で洗濯屋を開いたら、聖なる浄化の力に目覚め、呪いも穢れも洗い流して成り上がる
黒崎隼人
ファンタジー
「銀閃」と謳われたエリート魔術師、アルク・レンフィールド。彼は五年前、国家の最重要儀式で犯した一つの失敗により、全てを失った。誇りを砕かれ、「洗い場のシミ落とし」と嘲笑された彼は、王都を追われ辺境の村でひっそりと洗濯屋を営む。
過去の「恥」に心を閉ざし、ひまわり畑を眺めるだけの日々。そんな彼の前に現れたのは、体に呪いの痣を持つ少女ヒマリ。彼女の「恥」に触れた時、アルクの中に眠る失われたはずの力が目覚める。それは、あらゆる汚れ、呪い、穢れさえも洗い流す奇跡の力――「聖濯術」。
これは、一度は全てを失った男が、一枚の洗濯物から人々の心に染みついた悲しみを洗い流し、自らの「恥」をも乗り越えていく、ささやかで温かい再生の物語。ひまわりの咲く丘で、世界で一番優しい洗濯が、今始まる。
できない子に転生しましたが、家族と食卓があれば十分です ―人間不信だった私が、ゆっくり育つ異世界生活―
愛朱ひいろ
ファンタジー
人の顔色ばかり伺い、心を壊した26歳の会社員女性。
彼女は死後、異世界で「できない子」として転生する。
魔法は使えない。
体は不器用で、成長も人より遅い。
前世の記憶のせいで、人と関わることが少し怖い。
けれどこの世界には、
見守り支えてくれる両親と、
あたたかい食卓があった。
泣いて、つまずいて、できないことに落ち込みながら、
彼女は少しずつ「できないままでも、生きていていい」と知っていく。
これは、
最強でもチートでもない主人公が、
家族と食事に支えられながら、ゆっくり育ち直す
生活密着型・異世界転生×成長×グルメファンタジー。
……の、予定です。
毎日更新できるように執筆がんばります!
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
魚夢ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
スラム街の幼女、魔導書を拾う。
海夏世もみじ
ファンタジー
スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。
それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。
これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。
俺の伯爵家大掃除
satomi
ファンタジー
伯爵夫人が亡くなり、後妻が連れ子を連れて伯爵家に来た。俺、コーは連れ子も可愛い弟として受け入れていた。しかし、伯爵が亡くなると後妻が大きい顔をするようになった。さらに俺も虐げられるようになったし、可愛がっていた連れ子すら大きな顔をするようになった。
弟は本当に俺と血がつながっているのだろうか?など、学園で同学年にいらっしゃる殿下に相談してみると…
というお話です。
英雄一家は国を去る【一話完結】
青緑 ネトロア
ファンタジー
婚約者との舞踏会中、火急の知らせにより領地へ帰り、3年かけて魔物大発生を収めたテレジア。3年振りに王都へ戻ったが、国の一大事から護った一家へ言い渡されたのは、テレジアの婚約破棄だった。
- - - - - - - - - - - - -
ただいま後日談の加筆を計画中です。
2025/06/22
「餌代の無駄」と追放されたテイマー、家族(ペット)が装備に祝福を与えていた。辺境で美少女化する家族とスローライフ
天音ねる(旧:えんとっぷ)
ファンタジー
【祝:男性HOT18位】Sランクパーティ『紅蓮の剣』で、戦闘力のない「生産系テイマー」として雑用をこなす心優しい青年、レイン。
彼の育てる愛らしい魔物たちが、実はパーティの装備に【神の祝福】を与え、その強さの根源となっていることに誰も気づかず、仲間からは「餌代ばかりかかる寄生虫」と蔑まれていた。
「お前はもういらない」
ついに理不尽な追放宣告を受けるレイン。
だが、彼と魔物たちがパーティを去った瞬間、最強だったはずの勇者の聖剣はただの鉄クズに成り果てた。祝福を失った彼らは、格下のモンスターに惨敗を喫する。
――彼らはまだ、自分たちが捨てたものが、どれほど偉大な宝だったのかを知らない。
一方、レインは愛する魔物たち(スライム、ゴブリン、コカトリス、マンドラゴラ)との穏やかな生活を求め、人里離れた辺境の地で新たな暮らしを始める。
生活のためにギルドへ持ち込んだ素材は、実は大陸の歴史を塗り替えるほどの「神話級」のアイテムばかりだった!?
彼の元にはエルフやドワーフが集い、静かな湖畔の廃屋は、いつしか世界が注目する「聖域」へと姿を変えていく。
そして、レインはまだ知らない。
夜な夜な、彼が寝静まった後、愛らしい魔物たちが【美少女】の姿となり、
「れーんは、きょーも優しかったの! だからぽるん、いーっぱいきらきらジェル、あげたんだよー!」
「わ、私、今日もちゃんと硬い石、置けました…! レイン様、これがあれば、きっともう危ない目に遭いませんよね…?」
と、彼を巡って秘密のお茶会を繰り広げていることを。
そして、彼が築く穏やかな理想郷が、やがて大国の巨大な陰謀に巻き込まれていく運命にあることを――。
理不尽に全てを奪われた心優しいテイマーが、健気な“家族”と共に、やがて世界を動かす主となる。
王道追放ざまぁ × 成り上がりスローライフ × 人外ハーモニー!
HOT男性49位(2025年9月3日0時47分)
→37位(2025年9月3日5時59分)→18位(2025年9月5日10時16分)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる