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第2章
スカドウェイ様は面白い事が好きです。
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リュンヌの暴走を何とか止めたガードン。
「食事はきちんと取る。それで良いな。来るのは土曜日のみ、それが守れないなら二度と来るな」
「すいませんガードン様。取り乱しましたわ」
食堂で椅子を向かい合わせにして話すガードン。真正面に居る事で、リュンヌは少々挙動不審だ。
先ほどは、何も考えず抱きついてしまったわ!
確かにお痩せになられたけど、ほどよい筋肉と柔らかなぷにぷにの見事な体躯。
これもアリですわね。
私ってガードン様なら、もしかするとガリガリでも好きなのかしら?
いいえ!あの魅惑的なぷにぷにがガードン様の最大の魅力よ!
頬に両手を当てて、チラチラとガードンを見るリュンヌ。その頭へガードンは手を置きポンポンとした。
「バカな事を考えてるのは分かるが、俺の為に色々と心配してくれて、ありがとな」
ボンっ!と、真っ赤になった顔を上げてリュンヌは、ガードンの胸に飛び込む。
今回は何とか耐えたガードン、片手でリュンヌを支え、自分の額にもう片手を持っていった。
「ガードン様!!大好きです!」
「あー、分かったから落ち着け」
天井を見ながら、これはどうすれば良い?と悩むガードンだった。
「君たち、終わったかい?」
振り返った先に居たのは、スカドウェイ様。二人を面白そうにニヤニヤしながら見ていた。
リュンヌは、また抱きついてしまった事に気付き、バッと離れる。
「スカドウェイ様。これは…」
珍しくリュンヌが下を向いてモジモジしてると、
「くそジジイ、手に持ってるのは何だ?」
いつの間にかスカドウェイ様の近くに移動したガードンは、魔石を興味深く見ている。
「あぁ、これはね」
椅子に座って、スカドウェイ様はリュンヌから聞いた話をガードンへ説明した。
「そんな奴が居るなら、学園も危ないじゃないか!」
ガードンが思い出すのは、アズメリオ学園での襲撃事件。もし同一人物なら狙いはリュンヌだ。
「そう、でも、アズメリオ学園もアンブロ学園も簡単に潜入出来ないはず。これは何か面白い事の予感しか無いねー」
………は?
ニヤリと笑うスカドウェイ様に。リュンヌは、面白い事って何?そしてガードンは、
「バカだろう!リュンヌが狙われるかも知れないんだぞ!」
テーブルをバンっと叩き立ち上がるガードン。それも面白いと思っているスカドウェイ様。
「だから、ナイトが必要だろ?マッローネ殿下の所へ後から行く。ガードン付いてこい」
あー、そうだった。面白いか面白くないかで決めるのが、くそジジイだ。そう思い出したガードンは、とりあえず話を聞いてみる事にした。
アズメリオ学園の教師として、スカドウェイ様が潜入。ガードンは貴族の方へ通う。
「それでね。私はその男子学生をスカウトしようと思うんだ。
それだけの魔力量、もし襲撃事件の犯人と同一人物なら、きっと私が楽しい!」
ニコニコ話すスカドウェイ様。今にも殴りかかろうとするガードン。
「そうですわ!あの男子学生はリエの好きな方。私もスカドウェイ様に協力して、彼を悪の道から、救いだしましょう!」
…………え?
スタスタとスカドウェイ様の前にリュンヌは行くと、ガシッと固い握手をする二人。
頑張れガードン!この二人の暴走を止めるのは君しか居ない!
自分を励ましたガードンは、はぁ。と大きく息を吐き二人を見た。
「分かった。俺も学園へ通うが、リュンヌの安全を優先する」
「おぉ、さすがナイト!頑張れ」
ニコニコ話すスカドウェイ様を一瞥して、リュンヌを見ると。
「先ほどから、スカドウェイ様が仰いますナイトって、ガードン様が私を守って下さる事ですか?
私もガードン様を守る為。頑張ります!だって隣に立つと決めてますから」
キラキラした瞳を向け話し出すリュンヌ。うわ!これは長くなる!と、ガードンはリュンヌの傍に行き。
「無茶をしない。分かったなリュンヌ」
頭に手を置きポンポンとした。
「はい!ガードン様!!」
真っ赤になるリュンヌを、可愛いなー、と思うが、暴走しない様に見てなきゃヤバいなー、と気を引き締めるガードンだった。
「食事はきちんと取る。それで良いな。来るのは土曜日のみ、それが守れないなら二度と来るな」
「すいませんガードン様。取り乱しましたわ」
食堂で椅子を向かい合わせにして話すガードン。真正面に居る事で、リュンヌは少々挙動不審だ。
先ほどは、何も考えず抱きついてしまったわ!
確かにお痩せになられたけど、ほどよい筋肉と柔らかなぷにぷにの見事な体躯。
これもアリですわね。
私ってガードン様なら、もしかするとガリガリでも好きなのかしら?
いいえ!あの魅惑的なぷにぷにがガードン様の最大の魅力よ!
頬に両手を当てて、チラチラとガードンを見るリュンヌ。その頭へガードンは手を置きポンポンとした。
「バカな事を考えてるのは分かるが、俺の為に色々と心配してくれて、ありがとな」
ボンっ!と、真っ赤になった顔を上げてリュンヌは、ガードンの胸に飛び込む。
今回は何とか耐えたガードン、片手でリュンヌを支え、自分の額にもう片手を持っていった。
「ガードン様!!大好きです!」
「あー、分かったから落ち着け」
天井を見ながら、これはどうすれば良い?と悩むガードンだった。
「君たち、終わったかい?」
振り返った先に居たのは、スカドウェイ様。二人を面白そうにニヤニヤしながら見ていた。
リュンヌは、また抱きついてしまった事に気付き、バッと離れる。
「スカドウェイ様。これは…」
珍しくリュンヌが下を向いてモジモジしてると、
「くそジジイ、手に持ってるのは何だ?」
いつの間にかスカドウェイ様の近くに移動したガードンは、魔石を興味深く見ている。
「あぁ、これはね」
椅子に座って、スカドウェイ様はリュンヌから聞いた話をガードンへ説明した。
「そんな奴が居るなら、学園も危ないじゃないか!」
ガードンが思い出すのは、アズメリオ学園での襲撃事件。もし同一人物なら狙いはリュンヌだ。
「そう、でも、アズメリオ学園もアンブロ学園も簡単に潜入出来ないはず。これは何か面白い事の予感しか無いねー」
………は?
ニヤリと笑うスカドウェイ様に。リュンヌは、面白い事って何?そしてガードンは、
「バカだろう!リュンヌが狙われるかも知れないんだぞ!」
テーブルをバンっと叩き立ち上がるガードン。それも面白いと思っているスカドウェイ様。
「だから、ナイトが必要だろ?マッローネ殿下の所へ後から行く。ガードン付いてこい」
あー、そうだった。面白いか面白くないかで決めるのが、くそジジイだ。そう思い出したガードンは、とりあえず話を聞いてみる事にした。
アズメリオ学園の教師として、スカドウェイ様が潜入。ガードンは貴族の方へ通う。
「それでね。私はその男子学生をスカウトしようと思うんだ。
それだけの魔力量、もし襲撃事件の犯人と同一人物なら、きっと私が楽しい!」
ニコニコ話すスカドウェイ様。今にも殴りかかろうとするガードン。
「そうですわ!あの男子学生はリエの好きな方。私もスカドウェイ様に協力して、彼を悪の道から、救いだしましょう!」
…………え?
スタスタとスカドウェイ様の前にリュンヌは行くと、ガシッと固い握手をする二人。
頑張れガードン!この二人の暴走を止めるのは君しか居ない!
自分を励ましたガードンは、はぁ。と大きく息を吐き二人を見た。
「分かった。俺も学園へ通うが、リュンヌの安全を優先する」
「おぉ、さすがナイト!頑張れ」
ニコニコ話すスカドウェイ様を一瞥して、リュンヌを見ると。
「先ほどから、スカドウェイ様が仰いますナイトって、ガードン様が私を守って下さる事ですか?
私もガードン様を守る為。頑張ります!だって隣に立つと決めてますから」
キラキラした瞳を向け話し出すリュンヌ。うわ!これは長くなる!と、ガードンはリュンヌの傍に行き。
「無茶をしない。分かったなリュンヌ」
頭に手を置きポンポンとした。
「はい!ガードン様!!」
真っ赤になるリュンヌを、可愛いなー、と思うが、暴走しない様に見てなきゃヤバいなー、と気を引き締めるガードンだった。
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