地球から追放されたけど、お土産付きで帰ってきます。

火曜日の風

文字の大きさ
19 / 80
1章 宇宙遭難編

18話 忘れ物

しおりを挟む
 飛行機から見える惑星は球状でなくなり、辛うじて球状になっていると気づくほど遠方に地平線が見えた、攻撃を受けるといけないからこの高度で様子見といくか。

 俺は力を使い飛行機の進行方向を90度曲げ惑星に対して水平に機体を向た。
 突然向きを変えたので、座席に座らずに浮きながら外を見ていた美憂は機内の後方に流された、回転しながら進む体は運良く俺の顔に美憂のお尻が直撃した。

「ふも・・か、固い・・・な」

 俺は顔で美憂のお尻を受け止めた、筋肉質で固いイメージを想像していたがそこは若き乙女、程よい弾力が心地いい。

「わ、悪い」

 美憂はそう言うと無言のまま上半身をひねり体全体をきれいに回転させ座席に座りシートベルトをして体を座席に固定した。
 あれ? <キャー>とか<イヤー>と言う叫びは無かったし、特に恥じらう様子もなかったな、これは押せばいける性格の子かな?
 そんなことを思いながら美憂を見ていると瑠偉が俺の方見ていた。

「美憂はいい子なので駄目ですよ、あと、避けれたような気がしますが?
 まさかワザとそうなる様に力を使ってるとかないでしょうね?」

 と瑠偉は憐れむような眼で俺を見ていた。

「何もしてないんだけど・・・でも、なんかゴメン」

 本当に偶然なのだが今後の関係の為に一応誤っておく、でも癪なので不機嫌そうに答え首のマッサージをしながらごく自然に瑠偉から視線を外して全員に向かって次の行動を話しておく。

「よし、このまま自然に流されていう状態でしばらく惑星を周回して様子見だ、俺の力を少しでも回復しておかないと攻撃を受けた時に対処できないからな」

「攻撃されたら防げるんですか?」

 と瑠偉が聞いてきた。

「銃は余裕で防げるが、あとはロケットランチャーも防げたな、核ミサイルとかはまだ体験してないからなどう対応するか悩みどころだな。
 まあ最悪は俺だけでもテレポートで逃げきるから問題なしだ」

「最低ですね・・・」

 彼女たちは一斉に振り返り瑠偉が最初に俺を見下すような目つきで言った。

「えっ? どの辺が?」

 美憂は聞き逃したのか、理解していないのか、不思議な表情で俺と瑠偉を見比べている。

「さすが鬼畜だね」

 麻衣は笑顔で言った。

「じょ、冗談だよ・・・無言で外しか見てなかったから試しただけだ、ちゃんと君達と一緒に逃げるから安心してくれ」
「ホントに頼みますよ」

 瑠偉はそう言うと同時に外を再び見始める、美憂と麻衣も同時に窓に顔を向け外を見続けている、そんな彼女たちを見ているのも飽きたので、俺は目を閉じ座席を倒して少しでも仮眠して力を回復させておこう。

 暫らくしてなにか、何か大事なことを忘れているような気がする、そんな気分になった、そこでよく考えるととても重要なことを思い出した。

「あぁぁーーしまったぁー!」

 と俺は大声で叫ぶと窓の外を眺めていた彼女たちは一瞬体をびくつかせて一斉に俺を見た。

「なんですが?」
「な、なに?」
「ほへ?」

「重大な事に今気が付いてしまった・・・すまない」

 彼女たちは俺の言葉に驚いているようで、そのまま黙り込み次の俺の言葉を待っていた。

「言語が通じないことを忘れてました・・・・なんかゴメンな」

「「「ええええぇ」」」

 と3人声を揃えて驚いてた。

しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

異世界転生、防御特化能力で彼女たちを英雄にしようと思ったが、そんな彼女たちには俺が英雄のようだ。

Mです。
ファンタジー
異世界学園バトル。 現世で惨めなサラリーマンをしていた…… そんな会社からの帰り道、「転生屋」という見慣れない怪しげな店を見つける。 その転生屋で新たな世界で生きる為の能力を受け取る。 それを自由イメージして良いと言われた為、せめて、新しい世界では苦しまないようにと防御に突出した能力をイメージする。 目を覚ますと見知らぬ世界に居て……学生くらいの年齢に若返っていて…… 現実か夢かわからなくて……そんな世界で出会うヒロイン達に…… 特殊な能力が当然のように存在するその世界で…… 自分の存在も、手に入れた能力も……異世界に来たって俺の人生はそんなもん。 俺は俺の出来ること…… 彼女たちを守り……そして俺はその能力を駆使して彼女たちを英雄にする。 だけど、そんな彼女たちにとっては俺が英雄のようだ……。 ※※多少意識はしていますが、主人公最強で無双はなく、普通に苦戦します……流行ではないのは承知ですが、登場人物の個性を持たせるためそのキャラの物語(エピソード)や回想のような場面が多いです……後一応理由はありますが、主人公の年上に対する態度がなってません……、後、私(さくしゃ)の変な癖で「……」が凄く多いです。その変ご了承の上で楽しんで頂けると……Mです。の本望です(どうでもいいですよね…)※※ ※※楽しかった……続きが気になると思って頂けた場合、お気に入り登録……このエピソード好みだなとか思ったらコメントを貰えたりすると軽い絶頂を覚えるくらいには喜びます……メンタル弱めなので、誹謗中傷てきなものには怯えていますが、気軽に頂けると嬉しいです。※※

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

転生したら最強種の竜人かよ~目立ちたくないので種族隠して学院へ通います~

ゆる弥
ファンタジー
強さをひた隠しにして学院の入学試験を受けるが、強すぎて隠し通せておらず、逆に目立ってしまう。 コイツは何かがおかしい。 本人は気が付かず隠しているが、周りは気付き始める。 目立ちたくないのに国の最高戦力に祭り上げられてしまう可哀想な男の話。

転生貴族の移動領地~家族から見捨てられた三子の俺、万能な【スライド】スキルで最強領地とともに旅をする~

名無し
ファンタジー
とある男爵の三子として転生した主人公スラン。美しい海辺の辺境で暮らしていたが、海賊やモンスターを寄せ付けなかった頼りの父が倒れ、意識不明に陥ってしまう。兄姉もまた、スランの得たスキル【スライド】が外れと見るや、彼を見捨ててライバル貴族に寝返る。だが、そこから【スライド】スキルの真価を知ったスランの逆襲が始まるのであった。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...