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1章 宇宙遭難編
22話 交渉
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俺たちの向かいに居る桃髪の女性はこちらに向かって歩いてきた、靴底か固いのか高い音の足音が部屋中に響き渡っている。
彼女は俺たちの前で止まると話しかけてきた、日本語で。
「こんにちは、私はこの惑星の代表をしております、テナ=シエルと申します」
女性はそう言うと軽く一礼をした。
「あ、ああ、こんにちは」
俺は相槌を打ったが、瑠偉達は驚いているのかは黙り込んでいる。
美憂とのハグで記憶を読んだのか? とりあえず、俺が最初に行かなくてよかったわ、俺の記憶は危ない情報が一杯だからな。
「先ほどの方ですが、脳の言語を司る部分を読ませていただきました。それ以外の記憶部分は決して覗いておりませんのでご心配なく」
「まぁ、美憂のプライベート部分はどうでもいいが言葉が通じて助かった」
美憂が、どうでもよくないって俺に小声で言ってきたが俺は右手を美憂に向け黙ってるよう合図した。
「では、私の事はテナでもシエルでも好きに呼んでください。まず、ご用件は何でしょう?」
さてどう切り出すのが正解だろうか?
この星の代表と言うことは、ほぼすべての権限を持っていると考えていいだろう。
しかし、なぜ一人で俺たちと接しているかが謎だ、一番偉い人物なら護衛とかつけるだろう、いや最初から出てこないはずだ、でも、この種族の慣習かもしれないし悩ましいな。
などと考えていたら、瑠偉が俺を見て〈早く何か言ったら? 〉と言う声が聞こえてきそうな顔つきをしている、ここは隠さず素直に接することにしよう。
「ではテナよ、我々は遭難した。助けてほしい」
俺は若干上から目線で言ってやった、こっちを見ている瑠偉は口を動かし〈アホなの? 〉と言ってるようだ、いや瑠偉よこれは作戦なんだよ、なめられない様にな。
「わかりました、では詳しいお話をお聞きします。寛げる場所にご案内しますのでついてきてください」
テナ=シエルは振り返り出入り口の扉に向かって歩いていく。
〈ほーら、正解だろ〉とい顔を瑠偉に向かってしてやった。
瑠偉は俺にしか聞こえない小声で言った「ドヤ顔キモイ」と・・・
瑠偉達には交渉は俺がするので口を挟まない様にと伝えておく。
麻衣はテナ=シエルのすぐ後をついて行くが、右に行ったり左に行ったりしながら白い壁とか床を触っている。
「こ、これは・・・まさか・・・オリハルコンでは?」
たしか文献ではオリハルコンは太陽のように赤く輝く金属だったはずだが、ここの床と壁は白い、確かに感触は金属っぽいがオリハルコンではないだろう。
それに最近の調査でオリハルコンは真鍮であったと結論が出たはず、科学が発達した現代では、柔らかく使いどころのない金属である。
「床と壁の素材はベリリウム合金で表面を酸化アルミニウムの薄い膜で覆ってあります」
テナ=シエルは麻衣の言葉を聞いていたのか振り返り、麻衣の独り言を否定した。
麻衣はそんなテナ=シエルを見ながらとても残念な表情を見せている。
「麻衣、最近の調査でオリハルコンは真鍮であると結論が出てたぞ。所詮は過去の話だな、現代科学には勝てないよ」
俺はそんな麻衣にさらに追い打ちをかける、麻衣は振り返り俺を見る。
「兼次ちゃん・・・ロマンが無いよ」
「現実を教えてあげたのだが・・・ロマン理論では地球に帰れないからな」
「ふん、いいもん!」
麻衣は振り返り再び色々と見て回るり始めた。
俺達はテナ=シエルの案内で一つの部屋に到着した、5メートルほどの丸いテーブルに椅子が6脚ある。
しかし椅子とテーブル以外は何もなかった、これは取調室とかかな?
「その辺に自由に掛けてください」
とテナ=シエルは入り口側の席にすぐに座り、右手を出して座るように勧めている。すかさず麻衣が窓際の席に座り外を〈お~〉と言う声が聞こえそうな顔で眺めはじめた。
よし、麻衣は放置しておこう。
「まず最初に我々の名前を紹介しておこう、私が織田兼次だ。そして、城島瑠偉、出雲麻衣、佐久間美優になる」
おれは各々を手で指しながら紹介した、その時に麻衣の方を見たがいつの間にか窓際で外を見ながら立っていた。
「最初に言っておく友好的に話を進めたい、我々は戦いを望んではいない」
「よかったです、私も争いは望んではいないので」
とテナ=シエルは言った、その表情を見てたが無表情で口だけ動いている。
そういう種族なのか若干気持ち悪いな、美人なのに残念である。
そのまま俺はテナ=シエルと交渉を始める。
「我々は戦いに巻き込まれて、ワームホールで宇宙のどこかに飛ばされた。
現在位置もわからないし、どうやって戻っていいのかも解らない。
情報が少なすぎてどうしたらいいのかわからないのが現状だ。
故郷に戻る手段があるのか教えてほしい」
「ワームホールは一回だけですか?」
「ああ、一回だけだ」
「それなら、この惑星と同じ銀河内に貴方たちの故郷があるはずです。
ワームホールは2種類あるので、あと制約もあります」
「種類があるのか?」
「ええ、銀河内移動と銀河間移動の2種類です。銀河の境界に一度出ないと銀河間移動はできませんので、貴方たちが潜ったのは銀河内移動の方と思います」
「ワームホールは作れるか?」
「理論はあります。あとは、貴方たちの故郷の惑星の位置さえわかれば戻ることは可能でしょう」
「そうか、戻れるのか・・・頼めるか?」
「いいですよ、ただし無償では・・・」
「それもそうだな、何が欲しい? と言いたいところだが、遭難してるんで渡せる物があればいいのだが」
「たいしたことではありません、だた話し相手になってくれるだけでいいですよ。
なにしろこの惑星に一人で住んでますから」
「え一人? 住人居たぞ?」
「あれは、ロボットで意思はありません」
「そ、そうなのか…」
右腕に何かが当たる、瑠偉が肘で突いている〈大丈夫なの? 〉と小声で聞いてきた、大丈夫なの? と俺が聞きたい。
しかし、住人はロボットで一人で住んでる?
謎が多いと色々と聞きたくなってきたな・・・
しかし対価が話し相手でいいなら・・・
よし、美憂に押し付けよう、うんそれがいい
「ところで、時間は大丈夫ですか?」
「あまり時間はかけたくないが、長い話になるのか?」
「その話ではなく、ワームホールの話です。エネルギー充填に500年ほどかかりまが」
ご、五百年だと?
と俺は瑠偉たちを見る、瑠偉と美憂は唖然としていた、しかし麻衣は外をずっと眺めているので表情が見えない、おそらく聞いてないんだろう。
どうしよう?
彼女は俺たちの前で止まると話しかけてきた、日本語で。
「こんにちは、私はこの惑星の代表をしております、テナ=シエルと申します」
女性はそう言うと軽く一礼をした。
「あ、ああ、こんにちは」
俺は相槌を打ったが、瑠偉達は驚いているのかは黙り込んでいる。
美憂とのハグで記憶を読んだのか? とりあえず、俺が最初に行かなくてよかったわ、俺の記憶は危ない情報が一杯だからな。
「先ほどの方ですが、脳の言語を司る部分を読ませていただきました。それ以外の記憶部分は決して覗いておりませんのでご心配なく」
「まぁ、美憂のプライベート部分はどうでもいいが言葉が通じて助かった」
美憂が、どうでもよくないって俺に小声で言ってきたが俺は右手を美憂に向け黙ってるよう合図した。
「では、私の事はテナでもシエルでも好きに呼んでください。まず、ご用件は何でしょう?」
さてどう切り出すのが正解だろうか?
この星の代表と言うことは、ほぼすべての権限を持っていると考えていいだろう。
しかし、なぜ一人で俺たちと接しているかが謎だ、一番偉い人物なら護衛とかつけるだろう、いや最初から出てこないはずだ、でも、この種族の慣習かもしれないし悩ましいな。
などと考えていたら、瑠偉が俺を見て〈早く何か言ったら? 〉と言う声が聞こえてきそうな顔つきをしている、ここは隠さず素直に接することにしよう。
「ではテナよ、我々は遭難した。助けてほしい」
俺は若干上から目線で言ってやった、こっちを見ている瑠偉は口を動かし〈アホなの? 〉と言ってるようだ、いや瑠偉よこれは作戦なんだよ、なめられない様にな。
「わかりました、では詳しいお話をお聞きします。寛げる場所にご案内しますのでついてきてください」
テナ=シエルは振り返り出入り口の扉に向かって歩いていく。
〈ほーら、正解だろ〉とい顔を瑠偉に向かってしてやった。
瑠偉は俺にしか聞こえない小声で言った「ドヤ顔キモイ」と・・・
瑠偉達には交渉は俺がするので口を挟まない様にと伝えておく。
麻衣はテナ=シエルのすぐ後をついて行くが、右に行ったり左に行ったりしながら白い壁とか床を触っている。
「こ、これは・・・まさか・・・オリハルコンでは?」
たしか文献ではオリハルコンは太陽のように赤く輝く金属だったはずだが、ここの床と壁は白い、確かに感触は金属っぽいがオリハルコンではないだろう。
それに最近の調査でオリハルコンは真鍮であったと結論が出たはず、科学が発達した現代では、柔らかく使いどころのない金属である。
「床と壁の素材はベリリウム合金で表面を酸化アルミニウムの薄い膜で覆ってあります」
テナ=シエルは麻衣の言葉を聞いていたのか振り返り、麻衣の独り言を否定した。
麻衣はそんなテナ=シエルを見ながらとても残念な表情を見せている。
「麻衣、最近の調査でオリハルコンは真鍮であると結論が出てたぞ。所詮は過去の話だな、現代科学には勝てないよ」
俺はそんな麻衣にさらに追い打ちをかける、麻衣は振り返り俺を見る。
「兼次ちゃん・・・ロマンが無いよ」
「現実を教えてあげたのだが・・・ロマン理論では地球に帰れないからな」
「ふん、いいもん!」
麻衣は振り返り再び色々と見て回るり始めた。
俺達はテナ=シエルの案内で一つの部屋に到着した、5メートルほどの丸いテーブルに椅子が6脚ある。
しかし椅子とテーブル以外は何もなかった、これは取調室とかかな?
「その辺に自由に掛けてください」
とテナ=シエルは入り口側の席にすぐに座り、右手を出して座るように勧めている。すかさず麻衣が窓際の席に座り外を〈お~〉と言う声が聞こえそうな顔で眺めはじめた。
よし、麻衣は放置しておこう。
「まず最初に我々の名前を紹介しておこう、私が織田兼次だ。そして、城島瑠偉、出雲麻衣、佐久間美優になる」
おれは各々を手で指しながら紹介した、その時に麻衣の方を見たがいつの間にか窓際で外を見ながら立っていた。
「最初に言っておく友好的に話を進めたい、我々は戦いを望んではいない」
「よかったです、私も争いは望んではいないので」
とテナ=シエルは言った、その表情を見てたが無表情で口だけ動いている。
そういう種族なのか若干気持ち悪いな、美人なのに残念である。
そのまま俺はテナ=シエルと交渉を始める。
「我々は戦いに巻き込まれて、ワームホールで宇宙のどこかに飛ばされた。
現在位置もわからないし、どうやって戻っていいのかも解らない。
情報が少なすぎてどうしたらいいのかわからないのが現状だ。
故郷に戻る手段があるのか教えてほしい」
「ワームホールは一回だけですか?」
「ああ、一回だけだ」
「それなら、この惑星と同じ銀河内に貴方たちの故郷があるはずです。
ワームホールは2種類あるので、あと制約もあります」
「種類があるのか?」
「ええ、銀河内移動と銀河間移動の2種類です。銀河の境界に一度出ないと銀河間移動はできませんので、貴方たちが潜ったのは銀河内移動の方と思います」
「ワームホールは作れるか?」
「理論はあります。あとは、貴方たちの故郷の惑星の位置さえわかれば戻ることは可能でしょう」
「そうか、戻れるのか・・・頼めるか?」
「いいですよ、ただし無償では・・・」
「それもそうだな、何が欲しい? と言いたいところだが、遭難してるんで渡せる物があればいいのだが」
「たいしたことではありません、だた話し相手になってくれるだけでいいですよ。
なにしろこの惑星に一人で住んでますから」
「え一人? 住人居たぞ?」
「あれは、ロボットで意思はありません」
「そ、そうなのか…」
右腕に何かが当たる、瑠偉が肘で突いている〈大丈夫なの? 〉と小声で聞いてきた、大丈夫なの? と俺が聞きたい。
しかし、住人はロボットで一人で住んでる?
謎が多いと色々と聞きたくなってきたな・・・
しかし対価が話し相手でいいなら・・・
よし、美憂に押し付けよう、うんそれがいい
「ところで、時間は大丈夫ですか?」
「あまり時間はかけたくないが、長い話になるのか?」
「その話ではなく、ワームホールの話です。エネルギー充填に500年ほどかかりまが」
ご、五百年だと?
と俺は瑠偉たちを見る、瑠偉と美憂は唖然としていた、しかし麻衣は外をずっと眺めているので表情が見えない、おそらく聞いてないんだろう。
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