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しおりを挟む明るい場所に戻った時には絶望が待っていた。
結局、俺は王宮に戻されてしまったのだ。アノマとロカリスも捕まって厳しい取り調べを受けることになった。俺達三人とも……いや、特に俺は侮蔑に満ちた目で見られながらだった。屈辱……。
「殿下……貴方という人は……!」
「大人しくしてくださいと言ったはずですぞ……!」
オルドや宰相のスイツは嘆きながら怒りをあらわにする。普段穏やかなこの二人が怒っているのだから一番怖い男である将軍も怒り狂う勢いだった。
「何たる愚行だ! やはりマグーマ殿下に国王は務まらぬ!」
将軍のコマンダの顔はすでに鬼のようだ。俺はもう震えて黙るしかない。ただ、外務大臣のバードは妙に落ち着いていた。この男は以前から俺に興味がないような態度だったが、こんな状況でも……?
「皆さん、落ち着いてください。正直、殿下がしたことは愚行ですが、これはいい機会だと思います」
「「「「はぁっ!!??」」」」
俺も他の家臣たちも驚いた。この外務大臣は何を言ってるんだ?
「殿下とメアナイト男爵は結託していました。そして、互いのために隣国に移り住もうなどと愚かな行為に。つまり、メアナイト男爵を徹底的に取り調べる口実もマグーマ殿下を王位からより確実に遠ざける口実もできたということになります。もちろん、罪人として罰することは確定です」
「それは……」
「むぅ……」
「なるほど。そういう考え方もあるわけか……」
なんだよそれ? あんまりじゃないか?
「ちょっと待て! それじゃあ、俺が出ていこうとしたせいでアノマとロカリスが罪人扱いになるのか!?」
「ええ、貴方もです」
「俺は王子だぞ!?」
「罪は罪。例外はありません」
……その後は勝手に話が進み、俺とアノマとロカリスが裁判にかけられることが決まった。
そんな中で、国王である父ウィンビジブル・ツインローズと王妃の母バーラス・ツインローズが帰国した。もちろん、俺の現状を知られることとなる。
「愚か者め」
「馬鹿息子」
そんなことを言われながら父と母に厳しく叱責された。一切の道場もないなんて、これが親のすることだろうか? いや、ありえないだろ?
両親に比べて弟たちは違った。二人の弟が面会に来た時、悲しそうな顔を見せてくれた。
「兄上、どうしてこのようなことを……私の仕事が……」
「マグ兄様……なんで?」
トライセラは目にクマを浮かべて、尚且つ顔を青ざめて呻いた。トップスも何が起こったのか理解できないまま泣いていた。弟二人にこんな思いをさせたことに流石に俺も罪悪感が湧く。元凶が俺じゃなくてもだ。
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