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第三話

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「僕からスキルを教えて欲しいなら、条件がある」

足を組み、人を見下すように男が言う。随分とでかい態度だな。

「名前は?」
「ルイスだ。ここのリーダーをやってる」

そりゃ態度もでかくなるか。

「条件ってのは?」
「僕が課した仕事で成果を上げてもらうことさ」

仕事?盗みとか、脱獄の手伝いとか?

「内容は?」
「ギルドの人数を増やす。それが君に課す仕事内容だ」
「なるほど。わかった。いますぐやるよ。
じゃ」
「・・・」

そして僕は走って地上に出た。目的地は、あそこだろ。



僕は仲間探しに、牢獄を探しに地上に出た。
僕みたいな奴を探すためにね。反社会性だけ高くて、他ステータスが低い奴。僕が地下からでてくると、通行人は怪訝な目で僕を見る。

「あのーすみません」
「・・・」

牢獄の場所を調べるため声をかけても通行人はみな去っていく。どうやら、あそこの酒場が盗賊のアジトっていうのはみなの共通認識らしい。それでも、頑張って声をかけてみようか。いいことあるかも。

「あのー」

牢獄の場所を知ってそうな、柄の悪い人に声をかけてみた。すると

「黙れ。てめえみたいなのは、この道を真っ直ぐ進んで右に進みやがれ。わかるか?
さっさと出頭しろってことだよ盗賊が!」

柄の悪い人は暴言と、欲しかった情報をくれて去って行った。いいことあったー。よし、向かうか。


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