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プレゼントの選び方
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しおりを挟むクリスマス当日。
仕事の後、佐藤君と駅ビルの最上階にあるレストランで食事をした。どうやら、最近佐藤君が短期バイトに励んでいたのはこの日のためだったらしく、別の店を提案されたが、それは僕が断った。
彼の気持ちは嬉しかった。しかし高級な店よりも、彼との思い出のある店の方が、記念日にはふさわしいような気がした。この夜食事したレストランは、彼と恋人同士になって初めてデートした日に訪れたところで。自分にとっては、特別な場所だった。
「村上さん、ここ、ついてますよ」
デザートに添えられていたストロベリーソースが、口の端についていたらしい。紙ナプキンで拭き取り、彼を見る。
「……残念です」
不満顔の、佐藤君。
「何が?」
「ここが、店の中じゃなかったらよかったのに」
「な、何するつもりですか」
「え? 言ってもいいんですか」
「……だめです」
少し怯えた僕を見て、彼は爽やかかつ楽しそうに笑った。
食事を終え、帰路に着こうとすると。
「瑞希さん、こっち」
佐藤君に手を引かれ、誘導された道は、マンションの方向ではない。僕は彼を見上げて名前を呼んだ。
「さとーくん……?」
「少しだけ、贅沢したらだめですか?」
「え?」
「お泊まり、したいんですけど」
「おと……っ」
お泊まり、は正直想定外だった。同じマンションで寝食を共にしているのだから、別に動揺することではないのかもしれないけれど。
「嫌、ですか?」
佐藤君がしゅんと耳を垂れさせたので、僕は慌てて口を開いた。
「ううん。嫌じゃ、ないよ。でも」
「でも、?」
「……緊張します」
今さらかもしれないが、誰かと二人きりで外泊なんてしたことがない。意識してしまうと、胸が苦しいくらいどきどきした。
「あー……」
「あ、ごめんね。何か、面倒なこと言って」
「そうじゃなくて」
佐藤君は僕の手を掴んだまま、人通りの少ない路地に移動すると、僕のコートのフードをすっぽりと頭にかぶせた。
「なに……、ん、ん」
前がよく見えないくらい、深くかぶせられたフードの下で、奪うようにキスされた。
「ふ、ぅ……」
くちゅ、と音が立つのが聞こえて、肌が粟立つ。十二月の外気も感じられなくなるくらい、身体が熱くなっていく。佐藤君が口の中から出ていっても、熱は消えてはくれなかった。
「佐藤君……っ、ここ、どこだと……」
「ごめんなさい。つい、気持ちが抑えられなくて」
「お……抑えてください。外では」
「それは、室内でしましょうというお誘いですか?」
違います、と即答すると、彼が声を上げて笑った。
「お泊まりは? だめじゃないんですよね……?」
その問いには答えず、僕は佐藤君の手を自分からきゅっと握り締めた。
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