上 下
7 / 16
私の物語が始まったぜひゃっほう

誕生日の前に必ずある戦場ってこのことかよ

しおりを挟む



「アイリス~お母様が来ましたよー」
気づいたらお母さんが私を抱っこしてた。考え込んでたら現実を見失うってこーゆことなんかな。それにしても、女神級の美しさだな母さんよ。お兄ちゃん達も凄かったし、お父さんは色気ぷんぷんだし。これじゃ並んで立てねぇよ・・・
この家族がノミだったとしても自分プランクトンだよ、もう目で見えないよ。

自分で言って悲しくなるわこれ。
はぁ・・・綺麗になりてぇ・・・ってかもう明後日やん誕生日。嫌だわー
地獄だったなーほんとに。皆にバレないように挨拶の練習してたんだよなー。意外とバレないようにするの罪悪感半端ねぇ。なんとか
「みなしゃま、本日お集まりいただきありがとうごじゃいます。娘のアイリしゅです。今回はわたくしのためにお集まりくだしゃいまして、誠に感謝しておりましゅ。今夜はどうじょ、誕生披露会をおたのしみくだしゃいましぇ。」
うん、・・・さ行が危ういけど、いやもうアウトだけど大丈夫だよね。ここまで言えたんなら大丈夫でしょう。

はぁ・・・お兄ちゃん達もすぐ部屋に入ってこようとしたし集中出来なかったよもう。とにかく侍女の目が怖い。バレてないといいんだけど。バレてても言わないでいてくれるよね?私の侍女さんだもんね?信じてるよガチめに。あぁ、あとドレスの事も頭パンクするかと思ったわ、何着あると思う?もうね、数え切れないってこーゆーこと、100は超えてるだろ。怖いわー金持ち怖いわー一般人の私には勿体なすぎて。これ金にしたらいくらになんだろ・・・あっ本音バレた、見逃してちょ❤

まぁとにかく色々あったもんで選ぶのに丸一日かかったのよ、なんとねぇ、4着に絞られたんだよ、お兄ちゃん2人とお母さんとお父さんの候補合わせて4着。いっちばん時間とるやつだよこれ。んで予想通り2日目にとっつにゅう!しぬよこれ・・・干からびて死ぬよ。私?私はねぇ、もう座ってたみんなの格闘を見ていたよ。腰バッキバキこの年であぶないわー。

最終的に3人ともお母さんの黒い圧に負けて折れました。女神が一瞬堕天使になったね?うん、怖かった。お母さんが選んだのは真っ白な生地しかつかってないんだけど、薄い色素の宝石が散りばめられてるものだったよ。シンプルで私好み。お父さんのは水色で本物の白薔薇をクビレに沿ってついてるやつ。
カイラお兄ちゃんのはパステルなピンクで首までレースがついてるので、ヴィラお兄ちゃんのは深緑な大人って感じのやつだった。これはお母さんに似合うね絶対。

そんなこんなで次は髪型・・・(白目)
もうむりぃ・・・
干からびてひもるぅ・・・
そして2回戦開始っ❤
ふっ、私は先に行ってるぜ(寝てるぜ)
その後に聞いたんだけどお母さん・・・またやったらしい。黒いお母さんも美しいよ?けどあの優しい方の方が・・・うん。


*☼*―――――*☼*―――――
愚民がいますよーーー!
おうとうしてくださぁぁぁい。

ふっアイリスてゃんも私と同じような感じになったわね。こっちは理由がリアルすぎるけどぉん。
ん?え?アイリスてゃん私に脳内で話しかけてんの?・・・お前と一緒にすんなやって?
いくら金魚の水槽メンタルでもそれな泣くぞはあと。
私は君と同じで嬉しいけどね///
きもい?褒め言葉!

しおりを挟む

処理中です...