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外店 5
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やはりこの漢字のような模様はここでの金銭の単位を現しているようだ。
だがこの板には他の板に描かれている数字の部分が書かれていない。
「もしかして、好きな額をここに書けって言ってるのか。」
勝が問いかけると、巨大懇はハッキリと大きくうなずいた。
蒼はハハッと笑い、板を懇に返す。
「金はいらないよ。それよりさっきからこれが気になっていたんだ。もらってもいいかな。」
言いながら蒼は何気ない仕草で、巨大懇に引っかかっていた太い毛を一本引き抜いた。
蒼が触れた瞬間、しなる細い枝のような毛はぼんやりとした青い輝きを放つ。
「うん。綺麗だ。」
懇たちがにわかにざわめいたが蒼は特に気にした様子も見せず、自分の腕の長さほどある長いひげを楽し気に振った。
目を丸くしてそれを見ていた巨大懇がようやく一つうなずくと、蒼も小さくうなずき返す。
「ありがとう。交渉成立だね。」
冥府を巡るためにと黒く色を変えた蒼の髪は、常と変わらずとても滑らかだ。
艶のある長い髪を優雅な仕草でとろりと後ろに流しながら、蒼はのんびりと口を開いた。
「待たせたね。始めようじゃないか。」
大男は煮えたぎる怒りで血走らせた目をギロリと蒼に向ける。
むしろすぐに襲い掛かることなくここまで利口に待っていたことを褒めてやりたいくらいの形相だ。
「誰かルールの説明をしてくれると助かるな。」
蒼の言葉に、すかさず小男が歩み出る。
「そんなに大層なものはございません。ただ一度ずつ殴り合えばいい。降参したらその時点で終了。倍率に応じた掛け金が手に入るという仕組みです。」
小男は蒼の耳元に口をよせる。
「懇という生き物は非常に打たれ強いのです。小さいとはいえ、あのサイズの懇を泣くほど痛めつけられるというのであれば、この連中弱い者ではありますまい。くれぐれも油断召されますな。」
蒼は仮面の下で楽し気に微笑んだ。
「ありがとう。君の心遣い、覚えておこう。」
蒼が一歩前に出ると、大男は馬鹿にしたような笑みを浮かべた。
「その面。はずさなくていいのか。壊れるぞ。」
「ああ、これ。確かに壊れてしまうのは困るね。彼と揃いのもので、とても気に入っているんだ。最も・・・」
蒼は片手の掌を上向け、くすりと笑う。
その仕草は誰が見ても一目瞭然。
大男をこのうえなく馬鹿にしているものだった。
「君がこれに触れることができればの話だけれど。」
「貴様っ!」
蒼はハハッと笑い声を立てながら、楽し気に口を開いた。
だがこの板には他の板に描かれている数字の部分が書かれていない。
「もしかして、好きな額をここに書けって言ってるのか。」
勝が問いかけると、巨大懇はハッキリと大きくうなずいた。
蒼はハハッと笑い、板を懇に返す。
「金はいらないよ。それよりさっきからこれが気になっていたんだ。もらってもいいかな。」
言いながら蒼は何気ない仕草で、巨大懇に引っかかっていた太い毛を一本引き抜いた。
蒼が触れた瞬間、しなる細い枝のような毛はぼんやりとした青い輝きを放つ。
「うん。綺麗だ。」
懇たちがにわかにざわめいたが蒼は特に気にした様子も見せず、自分の腕の長さほどある長いひげを楽し気に振った。
目を丸くしてそれを見ていた巨大懇がようやく一つうなずくと、蒼も小さくうなずき返す。
「ありがとう。交渉成立だね。」
冥府を巡るためにと黒く色を変えた蒼の髪は、常と変わらずとても滑らかだ。
艶のある長い髪を優雅な仕草でとろりと後ろに流しながら、蒼はのんびりと口を開いた。
「待たせたね。始めようじゃないか。」
大男は煮えたぎる怒りで血走らせた目をギロリと蒼に向ける。
むしろすぐに襲い掛かることなくここまで利口に待っていたことを褒めてやりたいくらいの形相だ。
「誰かルールの説明をしてくれると助かるな。」
蒼の言葉に、すかさず小男が歩み出る。
「そんなに大層なものはございません。ただ一度ずつ殴り合えばいい。降参したらその時点で終了。倍率に応じた掛け金が手に入るという仕組みです。」
小男は蒼の耳元に口をよせる。
「懇という生き物は非常に打たれ強いのです。小さいとはいえ、あのサイズの懇を泣くほど痛めつけられるというのであれば、この連中弱い者ではありますまい。くれぐれも油断召されますな。」
蒼は仮面の下で楽し気に微笑んだ。
「ありがとう。君の心遣い、覚えておこう。」
蒼が一歩前に出ると、大男は馬鹿にしたような笑みを浮かべた。
「その面。はずさなくていいのか。壊れるぞ。」
「ああ、これ。確かに壊れてしまうのは困るね。彼と揃いのもので、とても気に入っているんだ。最も・・・」
蒼は片手の掌を上向け、くすりと笑う。
その仕草は誰が見ても一目瞭然。
大男をこのうえなく馬鹿にしているものだった。
「君がこれに触れることができればの話だけれど。」
「貴様っ!」
蒼はハハッと笑い声を立てながら、楽し気に口を開いた。
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