クマちゃんと森の街の冒険者とものづくり ~ほんとは猫なんじゃないの?~

猫野コロ

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第538話 超・ゲーム開発者クマちゃんの、赤ちゃん的な回答

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 ゲーム開発者クマちゃんは、迷えるリオちゃんの言葉にハッとした。
 瞳を見つめ、丁寧に説明せちゅめいした。
「クマちゃ、クマちゃ……」と。



 クマちゃんが素晴らしい『ダンチュ』を披露する少し前、マスターは腕を組み映像球を眺めていた。

 映像のなか、『クマちゃーん……』と音声が響いた。

 六十二点ちゃーん……

 きゅおー

 二人目の挑戦者である護衛騎士は静かに台を降り、剣帯けんたいを外す三番手に伝えた。

『時間感覚は信用するな』

 三番手の護衛は上着の留め具に手をかけ、無言のまま頷いた。

 マスターは片眉を上げ、呟いた。

「まぁ、試せんだろうなぁ……」

 そう言った彼の目は、盤面目掛けて飛んでくるにくきゅうを見ていた。



 王族護衛騎士が謎めいた空間で試練に挑んでいたころ、菓子の国、〈クマちゃんリオちゃんハウチュ〉前、海底風宴会場の端では――

 一人の精鋭冒険者が、台の上で半身はんみに構えていた。

 ニャーニャークマちゃ ニャーニャークマちゃ

 と規則正しい音楽が、あちこちに灯りがともる宴会場に流れはじめる。
 そのとき、会場内の映像球から同時に『クマちゃーん……』が聞こえた。

 見学者リオはグラスを片手に言った。

「へー、護衛クン達六十二点らしいよ」

 その瞬間、精鋭の立つ台ににくきゅうがぶつかった。

「いま言わないでくださいよ!」

 言い返しながら、精鋭はタッとマス目を踏んだ。
 軽やかに、ほとんど足を浮かすことなく、つま先でトトトと周辺のマスを追いかけてゆく。

 ニャニャニャッ ニャニャッニャ

 ニャッニャ ニャッニャ

 と、少しだけ旋律めいた『ニャ』が台から聞こえてくる。

 遊戯者が乗る台の斜め後方で、順番待ちをしつつ観察している精鋭一同は「おおー」と歓声を上げたり「失敗しろー」と声をかけたりしている。

「ちょっ……! 邪魔すんなって!」と遊戯者が叫ぶ。
 が、遊戯者の斜め前方向が光った。
 やや遠いマス目へ、遊戯者が強引につま先を伸ばす。

 だが、無理をしたせいで背後の対処が遅れる。
 腰をひねり、視線を切る。

 遊戯者が、後方へ一歩飛ぶ。半身のまま周辺に足を滑らせる。
 角マスは踏まず、光はすぐに消えた。

 すり足で軸足の角度をわずかに変え、立て続けに光るマスにぎりぎり足先をまわした場面では、ふたたび「おおー」と「失敗しろー」が同時に聞こえた。

「やめろって!」と、遊戯者は声を乱した。

 次の瞬間、台を目掛けて飛んでくるにくきゅうのスピードが、わずかに遅くなった。
 飛来するいくつもの光が、空中で少しの時間停滞した。

 盤面を視界に入れつつ次の点灯を待っている様子の遊戯者は、シン――と輝きが消えた台に、

「んんん?!」とおかしな声を上げた。

 しかしすぐにパ、パパパと点灯が始まり、動かざるを得なくなった。

「づぁー!!」と苦しげな叫びが響く。

 その様子を観察中のリオは、遊戯者の足元を見ながら言った。
 隣で「うーん」と涼やかな声を出す男に、

「つーかあれ、飛んでくるやつ見ないと無理じゃね?」

 ウィルは「そうだね」と相槌を打った。

「彼のやり方も悪くはないけれど……台を見るだけでは満点は取れないように作られているね」

 考えるだけなら、剣士より魔法使い向きだろうか?
 ウィルはシャラリと首を傾げた。

「いや満点は厳しい」

 というリオの冷静な主張は、優しく流された。

「君には厳しいかもしれないね……」

「なんだろ、なんかいらっとくる……」



 数分後、曲が止まったころには、遊戯者は「ぐわー!」と頭を押さえていた。

『クマちゃーん……』と音声が流れる。

 八十九点ちゃーん……

 きゅおー

「はいはいはい! 次オレ!」という声と、「もう一回! もう一回だけ!!」という叫びが同時に上がった。

 しかしもう一回は許されることなく、遊戯者が入れ替わる。
 野次のような声援が飛ぶ。

「頑張らなくていいぞー」
「俺の見立てでは……七十四点だな」
「ああ~そういう顔してるわ」
「踏み外せー!」
「転べー!」
「ふき飛べー!」

「ひどすぎるだろ!!」

 普通に応援しろよ! と遊戯者が叫んでいるあいだに、『ニャーニャークマちゃ』が始まった。

 二番手の遊戯者が、軽やかに足先をトトトと滑らせる。
 野次にもうるさい声援にも負けず、「うるせー!!」と言い返しながら、盤の光に次々とブーツの先をふれさせていった。

 二番手は、精鋭一番手にも劣らぬ足運びを披露した。
 そうして結果は――

『クマちゃーん……』

 八十九点ちゃーん……

 きゅおー

「馬鹿な……!」と遊戯者は盤面に膝をついた。

 すると、順番待ちの精鋭達もざわつきはじめた。

「偶然か……?」
「まぁ、まだ二人目だし……」
「正直、スゲー上手いって感じじゃなかった」
「正直すぎねぇか」
「こういうのはさぁ、工夫が大事なんだよ」
「……言ったな?」

「俺さ……満点いけるような気がしてきたんだが」
「お前まさか、床の配色を……?」

「くっくっく……。俺に任せておけ」と言って、三番手の精鋭はすれ違いざま、二番手の肩を叩いた。

 リオはそのやり取りを見ながら言った。

「ぜってぇ大したことないやつ」

 そして、順調な滑り出しを見せ、そのまま大きく崩れることなく遊戯を終えた。
 三番手の結果は――

『クマちゃーん……』

 八十九点ちゃーん……

 きゅおー

「うそだ! 俺は信じない!!」と見目麗しい精鋭は台の上で大の字になってバタバタした。

 台は、手を広げて寝転んでも十分すぎるほど余裕のあるしっかりした作りだった。

 順番待ちの精鋭冒険者達は、「俺はやるぜ……!」と自信満々な一人を除いて、こそこそと話し始めた。

「なぁ、あの消えるやつ、同じタイミングだったか?」
「まったく同じってわけじゃねぇよな?」
「ちょっとずれたような……」
「あいつら、動きが似てて分かりにくいんだよな」
「でも軸足決めねぇと、間に合わねぇだろ」
「……そもそも、角捨てるのが駄目なんじゃねぇか?」

「それな」

 と、声がそろったが、順番待ち精鋭グループ斜め前方の遊戯者には聞こえていないようだった。

「見よ! 隅っこ戦法――遠すぎる!!」

 三番手の遊戯者は、盤面を一望する構えを試したものの、全力で飛んでも対角への移動が間に合わなかった。
 しかし精鋭冒険者らしく、すぐに立ち位置を修正した。
 が、結果は――

『クマちゃーん……』

 八十八点ちゃーん……

 きゅおー

「……後半そんな動きよかったか?」と、三番手の精鋭は首をひねりながら台を降りていった。

 四番手の顔から自信満々な笑みが消え、「あれだな」の一言がこぼれた。

 順番待ちの精鋭達も同じ結論に達していた。
 台を目掛け飛来する光を指さし、声を揃えた。

「肉球」



 宴会場の端、リオは精鋭達を横目に、テーブルの映像球も見ていた。
 護衛騎士達の挑戦は、二巡目に突入していた。

 映像のなか、音声が『クマちゃーん……』と響いた。

 七十九点ちゃーん……

 きゅおー

「思ったより頑張ってんじゃね?」

 と、リオは隣の派手な男に言った。「つーかさっきから八十九とか七十九とか多くね?」

 ウィルは小さく首をかしげて、「うーん」と唸った。
 指先をシャラリと台へ向け、

「君も気づいていると思うけれど」

 台から『ニャッ』『ニャ』『ニ』がいくつか鳴ったあと、

「元気な鳴き声の数が少ないのが関係しているのかもしれないね」

「あー」

 と、リオは半端な声をもらし、グラスをカランと呷った。
 つーかあいつらなんで肉球見ねーの? と冷たい息を吐く。
 遅い、遅すぎる! 遊戯者へクワッと目を向ける。

 一瞬、台のほうから叫び声があがった。

 しかし奴らが学習しない理由は分かっている。
 とにかくやってみたいからだ。
 気づいても、見ないふりをしているのだ。
 俺にはわかる――と、リオはcoolクールに酒を飲み、クマちゃんを見た。

 ルークの腕の中で、クマちゃんはとにかくキラキラしていた。
 ふわふわな毛布に半分埋まるかたちで、精鋭達に「クマちゃ……」と妙な呪文を呟いている。
 リオは『ファイチョ……』を怪しみつつ、声をかけた。

「クマちゃん、あの『ニャッ』ってやつ、なんか意味あんの?」



 あのニャッってやつ、なんか意味あんの?

 というかすれ声が、ふわふわなお耳を『ニャッ』とくすぐった。

 クマちゃんは『ファイチョ……』を中断し、ハッとお目目を開いた。
 肉球を、格好良くペロペロしながら考える。

 仲良しのリオちゃんは、ピカピカダンチュげーむちゃんの仕様ちゃんを知りたいようだ。
 クマちゃんは湿ったお鼻をきゅっと鳴らし、ゲーム開発者クマちゃんとして、丁寧に回答した。
 ワンダフルなクマちゃんと、ナイスなクマちゃんと、うむ……なクマちゃんを思い浮かべながら、

「クマちゃ、クマちゃ……」

 すごく早く踏むと、得点ちゃんが高くニャりまちゅ……。
 少し遅れると、得点ちゃんが低くニャりまちゅ……。
 もっと遅れると、得点ちゃんが、もっと低くニャりまちゅ……。

 ゲーム開発者クマちゃんは、質問内容を「クマちゃ」とまとめた。

 ニャッ。

「へー……」と、リオは星空を見上げ、唇をぐっと曲げた。

 胸のどこかに、何かが『ニャッ』と刺さっていた。

 そっかー……ニャるんだぁ……と曖昧に頷き、リオは訊いた。

「すごく早くってどんぐらい?」

 ゲーム開発者クマちゃんは、うむ……とリボンで飾られた頭を下げ、はっきりと答えた。

「クマちゃ」

 零・零零五秒以内ちゃんでちゅ。

 リオは端的に告げた。

「無理だから」

 なぜ、どうしてそんなに一秒を刻もうとするのか。
『すごく動きの早い人間』は、全員あっちこっちに瞬間移動できるとでも思っているのか。
 クマちゃんのまわりだけ時空が歪んでいるのではないか。
 と、リオは頭の中でクマちゃんの赤ちゃん的な発想についてワワワワと言及し、ルーク様の視線を感じて沈黙を選んだ。

 そのあいだも「クマちゃ、クマちゃ……」はリオの耳に届いていた。

 すごく早い肉球ちゃんを、連続ちゃんであちゅめると、フィーバーな肉球ちゃんになりまちゅ……。
 すごくキラキラちゃんで、高得点ちゃんになりまちゅ……。

「えぇ……」と懐疑的な声を上げつつ、リオは尋ねた。

「連続ちゃんてどんぐらい?」

 クマちゃんはうむ……と頷き「クマちゃ」と答えた。
 ミィ、と鳴く子猫の声で、

 百連続ちゃんでちゅ。

「ひどすぎる」

 と、リオは赤ちゃんを糾弾きゅうだんした。
 零・零零五秒間隔で二十五のマスを百連打するつま先を思い浮かべ、

 足つっちゃうから、と我が子を諭した。
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