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1章

城での生活

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 ダンジョンでレベリングして、昼食をとってクリスとお喋りしたら部屋に戻る。
 部屋には私の世話係を任命されたスケルトンがいる。


 ひぃいぃいいぃ!


 昨日の今日だとまだ慣れないね、骸骨。

 いるって分かってればあんまり驚かないんだけど、部屋に入ったら骸骨がベッドメイクしてるんだもの。
 そりゃビビる。

 ライトが付いていて昼バージョンになっているからまだマシだが、これが暗闇の中だったら失神するかもしれない。

「こんにちわ」

 喋れもしない骸骨相手に何故挨拶をしてるんだか分からないけれど、とりあえず挨拶しておく。
 世話係だから名前ぐらいあった方がいいか。

 いや、どうせ持ち回りでやることになるんだろうし、いちいち名前を付ける必要もないだろう。

 え、っと……。

 おお!
 ベッドの上に服がある!
 すごい! どこで調達したんだろう。

 確かスケルトンたちが作ってくれてるって話だったけれど、もう完成したのだろうか。

 手触りは麻っぽい感じだけど、ぶかぶかのシャツとズボンだった今までに比べればずっといい。
 下着もあるし。

 さっそく着替えちゃおうと思ったけれど、その前にお風呂に入ることにする。

 そう言うと、スケルトンがバスルームに案内してくれた。
 すでに浴槽に湯が溜まっている。

 私が入ることを見越して炊いといてくれたみたいだ。
 私がシャワーしか浴びない外国文化の人だったらどうするつもりだったのだろう。

 ラックにタオルが置かれている。
 石鹸はまだないみたい。

 いろいろ足りないものがあるけど、一日で揃えたと思えば至れり尽くせりだ。

 スケルトンを追い出してから服を脱ぐ。
 シャワーで軽く流してから浴槽に浸かる。

 ふー、極楽極楽。

 石鹸がないのでしっかり汚れが落ちるわけではないけれど、お風呂に入れるだけで大分マシだ。
 ゆっくり使って垢を落としておこう。

 あったかい。
 すやすや……。
 あれ? 寝てた?

 お風呂場で寝ると危ないので、顔を洗ってお風呂から上がることにした。

 タオルで髪と身体を拭く。
 下着を付けて、服を着る。
 なんだか簡素な服だ。

 謎にサイズがぴったりなのだけれど、それ以外は前の物とそう変わらない。

 ドライヤーがなかったので、新しいタオルを頭に巻きつけておいた。

 部屋に戻るとキングサイズのベッドに横になる。

 布団があまり柔らかくないのが残念だけれど、異世界に来たのにこんなに優雅な生活をしていて良いのだろうか。
 なんだか日本にいた頃よりも良い生活をしている。

 眠たいので、布団に潜る。

 スケルトンには外に出ているように言って、私は昼寝を始めた。


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