テイマーは死霊術師じゃありませんっ!

さんごさん

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1章

やっぱり城は落ち着く

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 村に寄って飼葉を補充して、城に戻った。

 村でまた、レニちゃんと戯れて来たよ。

 レニちゃんは純粋で良いよね。
 お母さんはちょっと怖いけどね。

 闇抱え過ぎだよ、あの人。

 久々に人と、っていうか子供と触れ合って、今回の旅は満足だ。

 戦力の拡充が一番の目的だったんだけどね。

 別の目的があるからって、旅を楽しんじゃいけないわけじゃないよね。

 三か月も人と触れ合ってなかったから、子供と遊ぶのは癒されたよ。
 馬とも仲良く出来たしね。


 馬は城に帰ってきてすぐに、クリスが近くの村に返しに行っていた。

 レンタルだからね。

 せっかく仲良くなったけど、城に置いとくわけにはいかないのだ。

 城に帰ってきて、自分の部屋でソファにもたれてフーッと息を吐く。

 やっぱ落ち着くね、城は。
 旅行帰りの気分だよ。

 何で私、こんな骸骨だらけのところで落ち着いてんだろうとは思うけどね。

 前世の私が見たら絶句するよね、きっと。

 しばらくはゴロゴロしてても良いかな。

 聖光教会もすぐに攻めてくるわけじゃないだろうしね。

 久々にピアノでも弾いて優雅な一日を過ごしちゃおうかな。

 ぴこぽん、ぴこぽん、ぴこぽんぽん♪

 あ、なんか良いメロディじゃない、これ?

 ぴこぽん、ぴこぽん、ぴこぽんぱん!

 あれ? 間違えた。

 どれだっけ?
 ソだっけ? ファだっけ?

 分からなくなっちゃったな。せっかく新曲出来たのに。


 コンコン!


 ん?
 だれ?

 あ、クリス。
 帰って来たんだね。

 おかえりー。

 無事に帰れた、馬?

 良かったねぇ。
 次に出かける時も、またあの馬借りよっか。

 仲良くなったしね。

 うーん、でも、他の馬をもふもふしてみるのも捨てがたいよなぁ。


「主よ、スケルトンを二十体ばかり借りて良いか?」

「スケルトン? 何するの?」

「ダンジョンの開発に回そうと思うてな」

「ダンジョンって、新しいダンジョン?」


 そう言えば砦を作るとか言ってたっけ。

 そんな急ぐ必要ないと思うけど、スケルトンは自由に使って良いよ。

 どうせ普段からクリスが取りまとめてるみたいなもんなんだし。

 選抜組の五体とか、コックとか、私に直接関係のあるスケルトン以外なら、ご自由にどうぞ。

 あのダンジョンは確か、スタンピードが近かったんだよね?

 だったらもっとたくさん連れて行っても良いよ?

 間引きしないとね。

 野菜もモンスターも、間引きは大事だよ。


「うむ、では五十体ほど連れていくとしよう」


 そう言って、クリスは出て行った。

 さっき帰って来たばっかなのに忙しいよね。

 クリスってワーキングホリックってやつじゃないのかな。

 予定なくてもずっと研究してるし。
 人間だったら過労死一直線だよね。

 アンデッドには過労なんてないんだろうけど。

 私は何しよう?

 城に帰って来たけど、やることほとんどないんだよね。

 あ、そうだ。

 スケルトンたちとトランプしよう。

 トランプ、クリスに頼んで作ってもらったんだよね。

 同じサイズに切った紙に、魔法で数字を焼き付けただけの簡素なものだけどね。

 クリスは魔法なら大抵のことが出来ちゃうから便利だよね。


 えーっと、どっかにスケルトンはいないかなぁ。

 仕事中のスケルトンは邪魔になっちゃうから、仕事してないスケルトンを探さないと。

 仕事してないスケルトンは、大抵ダンジョンに潜ってるから意外と見つからないんだよね。

 余剰分はほとんどクリスが持ってっちゃったし。
 選抜組の五体も、今はダンジョンの中にいるみたい。

 四階層まで行くと泊まり掛けになっちゃうから、これまでみたいに毎日一緒に行くことが出来なくなっちゃったんだよね。

 LVが放置組に抜かされるとやだから、勝手に潜ってるように言ってあるんだよね。

 LVはまだ上がってないみたい。

 さすがに進化するとLVが上がりづらくなるのかも。

 スケルトンナイトはたぶん、もう一段階進化した姿だろうから、早くあのくらい強くなってほしい。

 クリスはスケルトンナイトは戦力として認めてた。
 逆に言えば、今の段階のスケルトンたちは戦力にならないってことだ。

 最低で、あのレベル。

 うん、スケルトンたちはいつか辿り着けそうだけど、私は永遠に辿り着かないんじゃないかな。
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