王子の寝た子を起こしたら、夢見る少女では居られなくなりました!

こさか りね

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作戦実行日から数日

何故か私の奇怪きっかいな行動が噂で広まる事はなかったのだ。

途中で邪魔が入ったが、あんなに頑張ったのに。と残念がる自分と、王妃様と母の顔に泥を塗らなくてよかったと安心している自分がいる。
心とは、なんて複雑にできているのだろう。

そして今日は月一回のお茶会の日。
憂鬱ゆううつになる気持ちを隠し、馬車へと乗ったのだ。

ハーパーさんが案内をしてくれるので、いつも通り歩きながら色々とお話しをする。

なんと、お子様が寝返りをする様になったらしい。
かれこれ、5か月ほど経ったのだ。
時間が経つのが早く感じる。

そうして、いつもの庭園に着いたら、既にウィルフォードが座っていた。

「お待たせしてしまい、申し訳ございません」
「いや、大丈夫だ。座ってくれ」

そう言われ、席に着いた。
無言の茶会の開始ね。

そう思い、いつもと同じく考え事にふけろうとした時。
初めて、ウィルフォードから話しかけられた。

「婚約を解消した――「はいっ!喜んで!」・・・。」

目的が達成され、思わず前のめりで、食い気味に返事をしてしまった。

よし!そうと決まれば早速、手続きをしなくては。

「では殿下、こちらで失礼させて頂きます。ごきげんよう」

そうして席を立とうとした、その時、殿下と目があった。

「ちょっと、待て」

地をうような声にビックリしたが、取り敢えず、返事をした。

「何でしょう?」
「・・・何をする気だ?」
「・・え?婚約解消の手続きですけど」
「誰が、婚約解消をしたいと言った?」

ウィルフォードは何を言っているんだろう。

脳内に先程の光景が浮かぶ。
確かに婚約解消したいって言ったはずだ。

「?殿下が言いましたよ・・・?」

なんだか、今日はすごく喋るわね。こんなに長く話したのは初めてだわ。

「言っていない」
「いやいや、言いました!婚約解消したいと」

「違う。・・・したいか?と聞きたかったんだが、取り消す事にする」
「っ!?何故ですか!?」
「気が変わった」
「・・・はい?」

私がと口を開けて絶句していると、ウィルフォードがニヤリと笑った。

「フェアリエル、覚悟するんだな」

なんの!?

心の声が叫んだのである。


そして放心状態のまま、茶会は終了した。
いつもは馬車まで、ウィルフォードの侍従が案内してくれるのに、今日は本人も付いてくる。
何か話す訳ではないが、ウィルフォードは終始ご機嫌だった。

覚悟しろって、なに?
知らないうちに、何かしちゃったって事!?

馬車に乗り、悶々と考えながら、自宅へと帰るフェアリエルであった。

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