〈完結〉嫌われ婚約者の重たい執着愛〈R18〉

ごろごろみかん。

文字の大きさ
6 / 7

6

しおりを挟む
「監禁……」

「ていうか、もう、ほんとむり。オフェーリア、顔上げて」

「え、あっ、んんっ……!!」

ぶつかるような口付け。
触れ合うだけのそれはすぐに舌を絡ませる、濃厚なものに変わった。

「んっ、んぅ、んっ……!ん、は……ぁっ」

「ん……オフェーリア、ほんとに……えろい……いちごジャムみたいに瞳が溶けて……ん、はー……かわい」

うわ言のように彼が言った。
私の密部を探っていた指がにわかに動き出し、私が先程大袈裟なくらい反応した場所を、指先で撫でた。

「ぁアッ!やっ、そこ、やっ……ぁ!」

「やじゃない。大人しくして」

「いやぁ!気持ちいぃっ……の!だから、つらくて……!」

「オフェーリア……!それ聞いて止まると思う?残念、止めるはずがないでしょ」

彼の指先が淫液をまとって苛む。
指の腹で押し上げられるように責められると、腰がゾクゾクとして足先が跳ねた。

「やぁあっ……!あ、アっ!!」

「ほら。イって。僕のオフェーリア」

「や、ぁっ、ジェラルド様、じぇらっ……ぁ、ああああ!」

快楽の芽を苛まれたように、体がびくびくと跳ねる。
気持ちいい?快楽?
よく分からない。でも、声が止まらない。
涙が滲んで、視界がぼやける。
彼の指先が意地悪く笑って、さらにその部分を指で挟み、親指の腹で苛んだ。

もうこうなると、意味のある言葉は話すことが出来なくなっていた。

「ぁーッ……う、ぁ、アっ……や、ぁッ」

「すげーかわい……ねえ、オフェーリア。今自分がどんな顔してるか分かってる?声もさ、すごいけど。メイドがきちゃうかもしれないけど、いいの?」

「っ……!や……っだ、め!」

「なら、声抑えないとな?ほら、僕の指、咥えられる?」

口に彼の指が差し込まれて、おずおずとそれを舌で絡めとる。
そうすると、彼の体がぴくりと跳ねた。

「くそ……」

ジェラルド様ふぇらるとはま……」

「ねえ、お前も媚薬飲んだの?どうして、こんなにどろどろなの。ここもすごいし……ほら、分かる?音。すごいいやらしい音がしてんの。これ、お前が出したやつだよ。……そんなに、気持ちいい?僕の指」

彼が辛そうに眉を寄せて尋ねてくる。
なので、私はこくりと頷いて答えた。
それを見て、また彼が深く息を吐いた。

「……あんま、持たないかも。ごめん」

「んぅ……?」

彼の指をしゃぶっている私は、すっかり口の周りが涎まみれだ。
彼が指を抜いて、その指を自身の口に運んだ。
私はそれを見て、絶句した。
先程まで、私がしゃぶっていた指だ。

それを、彼が舐める──。
それは、口付けよりずっと卑猥なものに見えた。

息を飲む私に、自身の指先をぺろりと──妙にいやらしく舐めた彼が、ちいさく笑う。

「お前のここさ、すごいぎゅうぎゅうなの。熱くて、ぬるついてて……。ここに僕のいれたら、多分、すげー気持ちいい……。入れたい。入れていい?」

ここにきて、許可を取ろうとする彼に、思わず微笑みがこぼれた。
そもそも私から彼と性行為しようとして、彼に媚薬を飲ませたのだ。
今更、断るはずがない。
その思いで、ちいさく頷く。
私の返答など分かりきっていたはずなのに、ジェラルド様はなぜか──ほんの少し、安堵したように息を吐いた。

「頑張るね。今日だけで、オフェーリアを孕ませられるように」

「え……」

「だって、そうでもしないとオフェーリアはまた誤解するでしょ?僕も今まで素直に言えないでいたからそれも仕方ないけど。でも、今回の件で学んだ。お前は放っておくと、何をしでかすか分からない。また暴走状態になられて──他の男と関係を結ぶようなことになったら、僕は何をするか分からない。オフェーリア、お前にもね」

「そんな、私は」

「だから、僕を安心させてよ。お前を抱いて、お前が僕だけのものなのだと実感したら、少しはこの不安も薄れるかもしれない。ねえ、オフェーリア。お前を僕にちょうだい」

「あ…………」

真っ直ぐに、薄青の瞳が私を見つめる。
熱っぽく、それでいて真剣に。
真摯に、訴えかける彼を見て──私は胸が跳ねた。
彼の眼差しに焼かれるように、視線を逸らす。
熱っぽい瞳は、それでも私を捉えている。
恥ずかしくて、嬉しくて、でもやっぱり恥ずかしくて、何を言えばいいかか分からない。

「う、ぁ……」

「お前は未来永劫、その魂までも、僕のものだよ。絶対に離さない。僕だけが見つけた、宝物だから」

「ジェラルド……様」

「まだ少しきつい、けど……これ以上は僕の頭がおかしくなる。ねえ、オフェーリア。いれさせて。きみを僕だけのものにさせて」

彼の指が、水音を伴って密部から引き抜かれる。
その時に感じた違和感と、僅かな瘙痒感──。
それが、快楽の根のように感じて、まつ毛を伏せる。

「抱いて……ください。ジェラルドさま……」

恥ずかしくて、声は小さくなってしまった。
だけど彼にはしっかり届いたのだろう。

「うん」と、満足そうな声が聞こえてきた。
先程のように、彼の熱が、欲が、私の狭い入口に押し当てられる。
先程は痛くて、狭すぎて、入るわけがないと思った。
だけど、彼に触れられて、淫液に濡れているからだろうか。
先程よりは抵抗も少なく、彼のものが入り込んできた。

「ぁっ、ァあ……っ」

入ってくる。彼のものが。
思わず彼のシャツを握る。
彼がそれを見てちいさく笑い──眉を寄せて、歯を食いしばった。

「く、っ……は……っ、う」

「ぜん、ぶ、ですか……?」

「まだ、もうすこ……ぁっ」

ちいさな彼のその声と、共に、体内に感じる熱。
それは液体となって、私の中に放たれたようだった。
彼の欲が弾けたのだ。

「…………」

これで、終わりなのだろうか。
彼が私の体内で熱を放ったのだから、性行為はこれで終わりなのだろう。
でも、完全に入り切っていないようだったのに、これで終わっていいのだろうか。

そう思って顔を上げると──そこには、顔どころか首筋、耳まで真っ赤に染めたジェラルド様がいた。
とても、悔しそうにしていて、睨みつけるように私の腹部を見ている。

「ジェラルド様……」

これは、終わりでいいのだろうか?
そう思って彼を呼ぶと──なぜか、先程以上にぎらついた瞳で見られた。
それにびっくりして、息を飲む。
捕食者のような瞳だった。
熱っぽくて、力強くて、怒りすら感じるような、欲の篭った瞳。
薄青の瞳が、ぐつぐつと煮えたぎる熱に侵されている。
彼は、私の手を握りながら言った。

「くそ、仕切り直しだ」

「え?は、ぁっ……!?」

熱を放って、硬さを失っていたそれが徐々に芯を持ち、膨張する。
みるみるうちに私の秘所内を圧迫し、苦しさを覚えるほどに膨らみ、固くなった。
私は目を白黒させるしかない。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

戦場から帰らぬ夫は、隣国の姫君に恋文を送っていました

Mag_Mel
恋愛
しばらく床に臥せていたエルマが久方ぶりに参加した祝宴で、隣国の姫君ルーシアは戦地にいるはずの夫ジェイミーの名を口にした。 「彼から恋文をもらっていますの」。 二年もの間、自分には便りひとつ届かなかったのに? 真実を確かめるため、エルマは姫君の茶会へと足を運ぶ。 そこで待っていたのは「身を引いて欲しい」と別れを迫る、ルーシアの取り巻きたちだった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました

蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。 そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。 どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。 離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない! 夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー ※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。 ※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。

あなたの言うことが、すべて正しかったです

Mag_Mel
恋愛
「私に愛されるなどと勘違いしないでもらいたい。なにせ君は……そうだな。在庫処分間近の見切り品、というやつなのだから」  名ばかりの政略結婚の初夜、リディアは夫ナーシェン・トラヴィスにそう言い放たれた。しかも彼が愛しているのは、まだ十一歳の少女。彼女が成人する五年後には離縁するつもりだと、当然のように言い放たれる。  絶望と屈辱の中、病に倒れたことをきっかけにリディアは目を覚ます。放漫経営で傾いたトラヴィス商会の惨状を知り、持ち前の商才で立て直しに挑んだのだ。執事長ベネディクトの力を借りた彼女はやがて商会を支える柱となる。  そして、運命の五年後。  リディアに離縁を突きつけられたナーシェンは――かつて自らが吐いた「見切り品」という言葉に相応しい、哀れな姿となっていた。 *小説家になろうでも投稿中です

愛してないから、離婚しましょう 〜悪役令嬢の私が大嫌いとのことです〜

あさとよる
恋愛
親の命令で決められた結婚相手は、私のことが大嫌いだと豪語した美丈夫。勤め先が一緒の私達だけど、結婚したことを秘密にされ、以前よりも職場での当たりが増し、自宅では空気扱い。寝屋を共に過ごすことは皆無。そんな形式上だけの結婚なら、私は喜んで離婚してさしあげます。

【完結】初恋の彼に 身代わりの妻に選ばれました

ユユ
恋愛
婚姻4年。夫が他界した。 夫は婚約前から病弱だった。 王妃様は、愛する息子である第三王子の婚約者に 私を指名した。 本当は私にはお慕いする人がいた。 だけど平凡な子爵家の令嬢の私にとって 彼は高嶺の花。 しかも王家からの打診を断る自由などなかった。 実家に戻ると、高嶺の花の彼の妻にと縁談が…。 * 作り話です。 * 完結保証つき。 * R18

満月の秘め事

富樫 聖夜
恋愛
子爵家令嬢エリアーナは半年前から満月の夜になると身体が熱くなるという謎の症状に悩まされていた。 そんな折、従兄弟のジオルドと満月の夜に舞踏会に出かけなければならないことになってしまい――?  アンソロジー本「秘密1」の別冊用に書いた短編です。BOOTH内でも同内容のものを置いております。

幼馴染を溺愛する旦那様の前からは、もう消えてあげることにします

睡蓮
恋愛
「旦那様、もう幼馴染だけを愛されればいいじゃありませんか。私はいらない存在らしいので、静かにいなくなってあげます」

どうぞ、おかまいなく

こだま。
恋愛
婚約者が他の女性と付き合っていたのを目撃してしまった。 婚約者が好きだった主人公の話。

処理中です...