君とのストーリー

真理音

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出会い            波留パート2

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泣き声がした...「かわいそう」と言いながら...

眠い目をこすりながら目を開けると、そこには僕が書いた小説を読みながら涙を流している、教育実習生がいた。
とっさにノートを取る。
 どうしよう。何を言われる?怖い。笑われないかな。
そんな心配をしていると実習生は、
「ねぇ。君が書いたの?すごいじゃん。ストーリーもしっかりしていて。他のはないの?」
と身を乗り出して聞いてきた。
 近い。近い。そんなキラキラした目で見ないでくれ...めっちゃ可愛い...
「あるけど、人に見せられるものじゃない...」
と言いながら、顔がめっちゃ赤くなっていくのが分かる。
「え~。じゃあ、新しく書いてよ!!」
お願いだから、今こっち見ないでくれよ...反則じゃん...
「良いけど...先生が読んでくれるなら、書いてもいいけど...」
そんな顔で見てきたら、断れないじゃん!!
「本当に!?良いの?やった~!じゃあ、楽しみに待ってるね!」
と笑顔で笑いかけてきた。
「おーい。玄関、鍵閉めるから早く出てくれないか?」
とにやにや笑いながらこっちを見てるのは、担任だった。
「はーい。」
と返事をしながら、教育実習生。いや七海先生と席を立つ。

これは、君との始まりのストーリー
そして、僕の青春の一ページだ。
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