スキル「鞭」を手に入れて、俺を追放した勇者に「ザマア」する!

ぽんぽこまだむ

文字の大きさ
18 / 33

第十八話:後ろ手で鞭打たれながら愛を叫んだ勇者

しおりを挟む
 叩いてほしいと言うので、ユルトは仕方なく、マットに座ったウルリックの手を後ろに回して縛り、昨日と同じように目隠しをした。

 まず、九尾鞭でウルリックの背中に残る昨夜の鞭跡をつつつ……と撫でる。

「うっ……」

 ひりひりするのか、ウルリックは背中を反らせて息を詰めた。

「お前、なんで俺をパーティから外したんだ」

 ぱら……ぱら……と鞭の革ひもで赤く腫れた背中をなぞると、ウルリックは吐息を荒くしながら答えた。

「前科のある者がパーティにいると、叙勲を受けられないと役所に言われた」

 ──なるほどな……。

 ユルトにはウルリックと知り合う前の前科がある。依頼でヘタをこいて捕まったのだ。信用にかかわるので捕まっても依頼主は明かさないでいたら、ひょっこり前科がついてしまった。

「他の三人には、叙勲を受けた方がいい理由がそれぞれあった」

 フィデスには借金がある。藩王国の姫君であるシャイダが勲章を受けなかったら、帝国への叛意があるだろうと疑われかねない。リザードマンへの差別をなくすために、サドラも叙勲を受ける必要がある。

──ああ……。

 ユルトも多少想定していた、納得のいく理由だった。きのこ亭で最後まで話をちゃんと聞けばよかった。
 いや、でもユルトにとって大事なのは叙勲そのものではないから、やっぱり傷ついていたと思う。

「俺はちっぽけな鉛の塊なんかどうでもいいんだよ。金もいっぱい稼いだからもう要らない」
 
 息を詰めていたウルリックは、はあ、はあ、とかすかに肩を上下させている。

「ユルトには、俺がもらうものすべてをあげようと思っていた」
「だから! 金とかの問題じゃねえんだよ!」

 ユルトが九尾鞭をバシンッと床にたたきつけると、目隠しをしたウルリックは、大きな音にビクッと肩を上げた。

 道具台の上から乗馬鞭を取り、ウルリックの尻を狙って振り下ろす。
 九尾鞭で叩いたらどこを叩いても昨日の鞭跡に当たってしまって痛いので、狭い場所を狙える乗馬鞭にしたのだ。
 パンッ! と布団叩きのような音がして、ウルリックは唇を噛みしめた。

「俺はっ、仲間だと、思ってたのに……!」

 今日は泣かないぞと思っていたのに、また涙がボロボロとこぼれてきた。
 仲間だと思っていたのに、外されたからじゃないか。こいつのコミュニケーション能力は幼児レベルだ。

「仲間じゃ、なかったのかよっ!」

 ユルトは乗馬鞭のグリップを握りしめて泣いた。

「ちがう……俺は本当は……」
「なんだよっ!」

 ウルリックの言葉が途切れ、それ以上否定の言葉を聞きたくなくてユルトはわめいた。

「本当は、違うことを考えていた」

 ゆっくりと、噛みしめるような言い方だった。耳は叩いていないのに、ウルリックの耳が赤い。

「……違うって、どう違うんだよ……」

 ウルリックは前のめりになって歯を食いしばり、絞り出すように言った。

「……言ったらきっとユルトは俺を嫌いになる」
「わけわかんねーよ! 言わなきゃわかんねーだろ!」

 ユルトが泣きながら叫ぶと、ウルリックは前のめりのまま首を振った。

「きっと嫌いになる……。だから、前もって叩いてくれ!」

 ますます意味がわからない。
 詳しいことを話したらユルトはウルリックを嫌いになって鞭で叩くだろう、だから前もって叩いてくれ、ということなのだろうか。
 全然理解できないが、どうやら叩かないと話が進まないようなので、やむなくユルトは乗馬鞭を振り上げ、反対側の尻を叩いた。

 べちんっ!

「言わないともう一回叩くぞ!」

 うっ、とウルリックは口を引き結んだ。はあはあと息を整え、頭の中で考えを整理するようにしばらく黙った後、ゆっくりとしゃべった。

「前科のあるユルトがいると仲間全員が叙勲を受けられない。だから、残念だがユルトにはパーティを抜けてもらうしかない。そう仲間には話して、納得してもらった」

 さっき聞いた話のとおりだが、なんとなく含みのある言い方だ。

「ユルトには俺のもらうものすべてをあげよう……。そう思った時、俺は、嬉しくなったんだ」

──嬉しく?

「なんで嬉しいのか、俺自身も最初はよくわからなかった。
 でも、シャイダが『私もお金は必要ないから、私の分からもユルトにふさわしい分を出そう』と言った時──
 腹が立った」

 ──……っ!

 最後の言葉を紡いだ瞬間、目隠しの下のウルリックの瞳が据わっているのを感じて、ユルトの背筋《せすじ》がぞわっと総毛だった。

 噛みしめるようにゆっくりとした口調は、ウルリックの言葉が天然ボケや言い間違いなどでないことを、否応なく伝えている。
 
「『仲間』から『ユルト』にあげる……。それじゃイヤなんだ。
 『ユルト』にすべてをあげるのは、『俺』だけでいい。
 それが、『俺』と『ユルト』二人きりでいる、みたいなものに思ったんだ」

 ──なんだ……? 何を言っているんだ、ウルリック……。

「そう思ったら、帝国から叙勲されるのも気に食わなくなった。ユルトが……帝国のものになるなんてイヤだ! 俺だけからもらうものだけを喜んでほしい!」

 ウルリックはますます前のめりになり、床に頭をついてまるで慟哭するかのように呻く。

「嫌いになっただろう! ユルトはこの二年間、『仲間のみんな』のために頑張ったのに……!
 ……だから鞭で打ってくれ!
 『仲間のみんな』ではなく、『俺』一人を!」

 ウルリックの言っていることは意味不明だ。勝手きわまりない。

 それなのに──
 
 ユルトの胸はズキズキして、顔がどんどん熱くなっていく。
 
 ここまで重たい──それこそ気持ち悪いと言っても過言ではない情念をぶつけられているのに、ユルトは自分の心臓が、脳が、それを喜んでいるのを感じた。

 冒険の途上、自分のためのわがままは一切言わなかったウルリックが、仲間の誰にも言わなかったエゴを今、むき出しにして自分にぶつけている。

 そしてユルトの全身は、それを気持ち悪いと思うどころか、震えがくるほど喜んでいる。

 ユルトだって、ウルリックと特別になりたかったのだ。

 パーティ仲間から外されたら悲しい。
 けれど同時に、「みんなの中の二人」ではなく、お互いにお互いしかいない二人だけの関係になりたかったのだ。
 二人きりで会いたい。
 仲間を気にしないで好きなだけ見つめていたい。
 だから冒険が終わったら、告白しようと思っていたのだ。

 ユルトは、コツ、コツとわざと足音を立てて、うずくまるウルリックの前に回り込んだ。
 目の前にユルトが立った気配に、ウルリックは床から頭を持ち上げた。
 目隠しを外してやり、クイッと乗馬鞭をウルリックの顎の下に差し込んで力を込めると、ウルリックは顔を上げた。

 目元は涙に腫れて苦悶に満ちていたが、それでもユルトから目を離さない。
 ウルリックの瞳にユルトが映っていて、映りこんでいるユルトの瞳には、さらにウルリックが映っているのだろう。
 涙で潤んだ瞳の揺らぎの中に、ユルトは不安と、期待と、そして、その瞳に映しているものへの、激しい渇望を見た。

「それってつまりどういうことなのか……言ってくれよ」

 全身が熱い。バクバクと鼓動が波打っている。

「ユルトが好きだ。愛している。俺だけと二人きりの特別な関係になってくれ」

 ウルリックは淀みなく答え、紫の瞳はさらに輝きを増した。

「……スラスラ言えたじゃねーか」
「これはきのこ亭に行く前に、何度も練習した」

──だったら、「結論から言えよ」って言われた時に、そっちを言えばよかったのに。

「俺も、きのこ亭に行く前に何度も練習したセリフがあるんだ」
「……なんだ?」

 ウルリックがゴクリと喉を鳴らした。

「それを言う前に……一言いいか?」

 これは、ケジメとして必要だろう。
 ウルリックがコクリとうなずいたのを確認すると、ユルトは乗馬鞭を顎の下に当てたまま、ささやきかけた。

「『ごめんなさい』だけで返事しろ」

 そしてニヤリと唇の端を上げると、ユルトは膝を折って座るウルリックの太ももに、ブーツの踵《かかと》をガツッと乗せた。

「勝手にパーティから外すんじゃねーよ! バーーーーーーーーッカ!」

 ウルリックは無言で顔を歪めて悶絶したが、ダメージ半減とHP再生のスキルがあることだし、そのくらいはガマンしてほしい。

「ごめんなさいっ……!」

 ウルリックは歯を食いしばりながら、喉の奥から声を出した。

「おまけに皆の事情を利用して、俺に恩を着せようとしてんじゃねーよ!」
「……ご、めん、なさい……」

 ギリギリと踵《かかと》を太ももにねじ込むように押し付けると、ウルリックは片目をつぶって顔をしかめた。
 もしかしたら「恩を着せる」とかそういうのより、もっと業の深い何かのような気もしなくもないが、そこはちょっとユルトに表現する語彙がないのでしょうがない。

「やることがガキなんだよ! 俺より6つも年上のクセに!」
「ごめんなさい」

「皆でパレード出て叙勲受けられたほうがよかったに決まってるだろアホ!」
 今さらどうしたらいいのかは知らないが。
「ごめんなさい!」

 太ももにはブーツの踵が食い込んでいるが、ウルリックの身体は逃げていなかった。
 しっかりと踵を押し返し、痛みを受け止めている。

 感情をほとんど表さず、口を開いてもわがままを言わないウルリックの内面を、誰もが清純な子供か、悟りを得た聖騎士のように想像している。
 でもウルリックだって、エゴもあれば普通の人でも言えないような複雑な想いもあるし、間違いもする。

 それをユルトだけにぶつけてきてくれている。
 だからユルトはそれをしっかり受け止めて、返してやらなければならない。
 そこにはユルトとウルリック、二人しかいなくて、二人だけの特別な何かだ。

「よし、このくらいにしておいてやる」
「……ごめん、なさい……?」
「だからもう終わりだってば」

 靴底をウルリックの太ももから持ち上げて、おそるおそる白銀の髪に手を触れると、目の前の紫の瞳が大きく揺れた。
 いつの間にか、はあはあと、ユルトの息も荒くなっていた。

──嫌いになんて、なるわけない……。

「ウルリック。……大好きだ」

 思わずユルトは、そのままぎゅっとウルリックの頭をかき抱いた。

「好きだ……。好きだ……。大好きだ……」

 つぶやくたびに、呼吸のたびに、身体のぬくもりと髪の匂いと、これまでの色んな想いが押し寄せて、鼻がつーんと痛い。

──ああ、俺はきっと、ずっとこうしたかったんだ……。

 想いに浸っていると、ウルリックががぶりとユルトのシャツに噛みついて、くいくいと引っ張ってきた。

「なんだよ」

「キスをしようと思ったが、手が使えないので口で顔を引き寄せようと思った」

 ウルリックは後ろ手に縛られて膝をついて座っている。それを立っているユルトが屈みこんで抱いているのだから、引き寄せるには無理がある体勢だ。

「だったら、ちゃんと言えよ……」
「キスしよう」

 即座にちゃんと言ったウルリックに、ユルトは緊張しながら少しずつ顔を近づけていった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

異世界にやってきたら氷の宰相様が毎日お手製の弁当を持たせてくれる

七瀬京
BL
異世界に召喚された大学生ルイは、この世界を救う「巫覡」として、力を失った宝珠を癒やす役目を与えられる。 だが、異界の食べ物を受けつけない身体に苦しみ、倒れてしまう。 そんな彼を救ったのは、“氷の宰相”と呼ばれる美貌の男・ルースア。 唯一ルイが食べられるのは、彼の手で作られた料理だけ――。 優しさに触れるたび、ルイの胸に芽生える感情は“感謝”か、それとも“恋”か。 穏やかな日々の中で、ふたりの距離は静かに溶け合っていく。 ――心と身体を癒やす、年の差主従ファンタジーBL。

俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード

中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。 目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。 しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。 転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。 だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。 そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。 弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。 そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。 颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。 「お前といると、楽だ」 次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。 「お前、俺から逃げるな」 颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。 転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。 これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。 続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』 かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、 転生した高校時代を経て、無事に大学生になった―― 恋人である藤崎颯斗と共に。 だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。 「付き合ってるけど、誰にも言っていない」 その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。 モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、 そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。 甘えたくても甘えられない―― そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。 過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。 今度こそ、言葉にする。 「好きだよ」って、ちゃんと。

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。 ★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学で逃げ出して後悔したのに、大人になって再会するなんて!?

灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。 オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。 ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー 獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。 そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。 だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。 話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。 そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。 みたいな、大学篇と、その後の社会人編。 BL大賞に応募しましたので、見て頂けると嬉しいです! ※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました! ※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました! 旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」

異世界転移した元コンビニ店長は、獣人騎士様に嫁入りする夢は……見ない!

めがねあざらし
BL
過労死→異世界転移→体液ヒーラー⁈ 社畜すぎて魂が擦り減っていたコンビニ店長・蓮は、女神の凡ミスで異世界送りに。 もらった能力は“全言語理解”と“回復力”! ……ただし、回復スキルの発動条件は「体液経由」です⁈ キスで癒す? 舐めて治す? そんなの変態じゃん! 出会ったのは、狼耳の超絶無骨な騎士・ロナルドと、豹耳騎士・ルース。 最初は“保護対象”だったのに、気づけば戦場の最前線⁈ 攻めも受けも騒がしい異世界で、蓮の安眠と尊厳は守れるのか⁉ -------------------- ※現在同時掲載中の「捨てられΩ、癒しの異能で獣人将軍に囲われてます!?」の元ネタです。出しちゃった!

転生したら、主人公の宿敵(でも俺の推し)の側近でした

リリーブルー
BL
「しごとより、いのち」厚労省の過労死等防止対策のスローガンです。過労死をゼロにし、健康で充実して働き続けることのできる社会へ。この小説の主人公は、仕事依存で過労死し異世界転生します。  仕事依存だった主人公(20代社畜)は、過労で倒れた拍子に異世界へ転生。目を覚ますと、そこは剣と魔法の世界——。愛読していた小説のラスボス貴族、すなわち原作主人公の宿敵(ライバル)レオナルト公爵に仕える側近の美青年貴族・シリル(20代)になっていた!  原作小説では悪役のレオナルト公爵。でも主人公はレオナルトに感情移入して読んでおり彼が推しだった! なので嬉しい!  だが問題は、そのラスボス貴族・レオナルト公爵(30代)が、物語の中では原作主人公にとっての宿敵ゆえに、原作小説では彼の冷酷な策略によって国家間の戦争へと突き進み、最終的にレオナルトと側近のシリルは処刑される運命だったことだ。 「俺、このままだと死ぬやつじゃん……」  死を回避するために、主人公、すなわち転生先の新しいシリルは、レオナルト公爵の信頼を得て歴史を変えようと決意。しかし、レオナルトは原作とは違い、どこか寂しげで孤独を抱えている様子。さらに、主人公が意外な才覚を発揮するたびに、公爵の態度が甘くなり、なぜか距離が近くなっていく。主人公は気づく。レオナルト公爵が悪に染まる原因は、彼の孤独と裏切られ続けた過去にあるのではないかと。そして彼を救おうと奔走するが、それは同時に、公爵からの執着を招くことになり——!?  原作主人公ラセル王太子も出てきて話は複雑に! 見どころ ・転生 ・主従  ・推しである原作悪役に溺愛される ・前世の経験と知識を活かす ・政治的な駆け引きとバトル要素(少し) ・ダークヒーロー(攻め)の変化(冷酷な公爵が愛を知り、主人公に執着・溺愛する過程) ・黒猫もふもふ 番外編では。 ・もふもふ獣人化 ・切ない裏側 ・少年時代 などなど 最初は、推しの信頼を得るために、ほのぼの日常スローライフ、かわいい黒猫が出てきます。中盤にバトルがあって、解決、という流れ。後日譚は、ほのぼのに戻るかも。本編は完結しましたが、後日譚や番外編、ifルートなど、続々更新中。

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。

毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。 そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。 彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。 「これでやっと安心して退場できる」 これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。 目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。 「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」 その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。 「あなた……Ωになっていますよ」 「へ?」 そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て―― オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。

処理中です...