転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ

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 かなり上空まで上がった。下には自分の住んでいた星が見える。宇宙空間ってもっと綺麗な物を想像していた。予想以上に汚い。ゴミと言うかスペースデブリって言うんだっけ?

 これって古代文明の時代に打ち上げられた人工衛星のスクラップかな?小さな岩も浮いているから、隕石がぶつかったのかもしれない。

 って言うか隕石は何処から来るんだ?

 辺りを見回すと、ごみの中を移動と言うか落下して来る物体が見つかる。

 大きさは大した事が無い。2メートルも無い岩だ。このサイズなら大気圏で燃え尽きてしまうはずだが、一応壊して置こう。

 確か隕石って殆どの場合がその成分は鉄だった気がする。

 爆破魔法で内側から爆破させる。こう言うのって外からの力には強いけど内側からの力には弱いんだよね。

 爆破させた後、その岩が飛んで来た方向へ向かう。しかしゴミが多いな。アステロイドベルトでも構成する途中なのかもしれない。

 将来的には土星の様に環の有る星になるのか?

 幾つか小さな岩を爆破して行くと、巨大な岩が見つかった。これも引力に引かれ、僕らの星に徐々に近づいている。このクラスになると小惑星だな。これも破壊して置かないと不味そうだ。

 爆破の魔法で粉々に砕いて置く。しかし、妙だな。この光景を僕は見た事があるぞ。どう言う事だろう?

 以前にもこうやって、外から自分の住む星を見た事がある。一体いつの記憶だ?

 そんな事を考えていると、小惑星群を発見した。これが落ちたらヤバそうだ。

 数千個はありそうな、岩の塊を連鎖して爆発する様に物理障壁で囲い。空気と可燃性のガスを送り込み、一つを爆破すると、次々と爆破の連鎖が起こる。まるでどこかで見たSF映画の様だ。

 無数の小石が宇宙空間に漂っている。まあ小石と言っても拳大はあるけど。このサイズなら落ちても途中で燃え尽きるはずだ。

 もしかしたら他のゴミと一緒にアステロイドベルトを構成する一部になるかもしれない。

 まあ、これで問題無いだろう。後は巨大な彗星でも来ない限りは大丈夫そうだ。

 さあ、クラ―ネルの元へ帰ろうと振り向く。地球の様に綺麗な水の惑星がそこにあった。

 ゆっくりと時間を掛けて降りて行く。なるほど、思った以上に海が大きいな。どうやら王国は北半球にあるらしい。

 しかし、僕の記憶はどうなっているんだ?前世の記憶どころかその前の記憶まで残っているとは。って言うか、地球人の前はこの世界の住人だったのか?

 そんな偶然ってあるだろうか?

 しかも前前世の僕は宇宙に来たことがあるっぽい。なんか色々と辻褄が合わない気がする。

 古代文明の時代が進んでいたとは聞いているが、宇宙にまで手を出していたと言うのはまだ判明していない。

 やがて地上が見えて来る。僕が地面に降り立つとクラ―ネルが駆け寄って来た。

「一体何をしたんですか?」

「地上に落ちたらヤバそうな大きさの物だけ砕いて来た。これで流星はながれるが、地上に落ちる事は無いだろう。」

「ご苦労様と言いたい所ですが、エイジさんって何者です?」

 そうだよな、そうなるよね。どう説明しよう?

「クラ―ネルって神様は信じてる?」

「はい、教会はあまり信じていませんが、神様は信じてますよ。ってまさか?」

「いやいや、誤解するなよ。僕は神に教えを受けたと言ったら信じるか?」

「神様に教えをですか?俄かには信じがたいですが、エイジさんのこれまでの事を思い出すと、納得しますね。」

「まあ、そう言う事で納得して置いてくれ。」

「え?なんですかそれ?気になりますよ。」

「僕の方も色々と複雑でね、言える事と言えない事があるんだ。まあ、神様が絡んでいる事は否定しない。」

 何とも言えない顔をするクラ―ネルが印象的だった。

「話は変わるが、クラ―ネルは前世って信じるか?」

「輪廻転生説って奴ですね。正直半信半疑ですかね。もし輪廻転生があるのなら人間の数は増えも減りもしないって事になりませんか?」

「なるほど、クラ―ネルは、この世界以外には世界は無いと言う考え方なんだな?」

「他の世界があると言う事ですか?」

「この世界だけなら転生しても人口は変わらない。だが、別の世界が沢山あって、滅びる世界があったりすると、人口が増えたり。新しく世界が生まれると人口が減る世界が出てきたりする。そう言う考え方は成り立たないか?」

「世界が複数あると言う考え方は理解出来ますが、行き来は出来るのでしょうか?」

「まあ、時空魔法を極めれば可能性はあるが、基本無理だろうな。だが、神様はこの世界だけを管理している訳ではないとだけ言って置こう。」

「なるほど、魂レベルなら別の世界に行けると言う事ですか?」

「まあ、その辺は宗教観もあるから、自分で納得できる線を探してくれ。」

「しかし、エイジさんが使徒だったとは驚きです。」

「ん?使徒?何の話だ?」

「神様に遣わされたのなら使徒でしょう?」

「いや、別に遣わされた覚えは無いが?」

「え?でも、神様の教えを受けたんですよね?」

 あれ?そう言う認識になってしまうのか?迂闊に正体をばらせないなぁ。

「別に僕は目的があって、この世界に居る訳では無いから、使徒とは違うんじゃないかな?」

「では、神様は何故エイジさんを地上に?」

「僕は元々地上に居たぞ。多分強くなり過ぎたんじゃないかな?もしかしたら、そのうちクラ―ネルの所にも神が来るかもしれないぞ。」

「あれ?何かおかしく無いですか?目的も無いのに、神様がエイジさんに教えを授けるなんて?」

「目的は多分、僕の力が暴走しない様にでは無いかと思う。恐らく、あのまま鍛え続けていたら亜神にでもなって居た可能性が強い。」

「なるほど、そう言う事もあるんですね。」

 僕はクラ―ネルと別れて自宅へ転移する。

 何時もの応接室でソファーに横になり考え事だ。

 使徒か、考えた事も無かったが、神は地上には干渉しないと言って居たが、使徒って言うのはどうなんだ?

 そもそも、ブラスマイヤーから使徒の話は聞いていない。人間の作り出した存在なのかな?

 だが、この世界にも使徒と言う言葉があると言う事は、何らかの伝承があるはずだ。少し調べてみる価値はあるかもしれない。

 書斎に行こうと思ったが、この時間だとビアンカが使っている可能性がある。どうしようかと思案して居たらセリーが来た。

「今日も早いお帰りですね。子供達が遊びたがっていますよ。」

「ん?そうか?あ、そうだ。セリーは使徒って信じるか?」

「ええ、信じていますよ。」

「悪いが伝承とかあったら教えて貰えないか?」

「そうですね。一番有名なのは、この国の初代国王がこの大陸を統べる様に進言したのが使徒だと言われて居ます。」

「ただ進言しただけか?」

「はい、常に初代国王の傍らに居て、様々な進言で次々と不利な戦闘に勝利していったそうです。」

「それは参謀とは違うのか?」

「普通の参謀ではとても考え憑かない様な奇抜な戦略で王国軍を勝利に導いたそうです。」

「その後はどうなった?」

「この国が統一されたと同時に姿を消したそうです。」

「一番有名なのはって事は、他にも使徒の伝承は多いのか?」

「そうですね。使徒の伝承は割と多いですね。まあ、殆どは真実では無い可能性がありますが。」

「だろうな。そうそう使徒なんて現れる者じゃ無いだろう?」

「私は、あの森であなたがドラゴンを一刀の元で切り捨てた時、使徒では無いかと思いましたよ。」

 ああ、ある意味間違いでは無いかもしれない。否定できないのが辛いな。

「そんなに最近でも使徒の噂ってあるのか?」

「クラ―ネルさんの時も聖女とか使徒とか噂は流れてましたよ?」

 なんか、使徒って安いな。
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