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第84話 魔法学校はどうやらドロドロのようです
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ロンブローゾ魔法学校が誇る巨大ホールは準決勝ということもあり、朝よりもさらに密度を増した熱気に満ちていた。
生徒たちの期待と興奮が渦を巻き、魔法の光が飛び交う壇上の一挙手一投足に固唾を飲んでいる。
壇上ではカレンの従姉である生徒会長カーラと、取り巻きであるメイサという女生徒が火花を散らしている。
知的で高慢な言葉の応酬は、まさにエリート同士の戦いだ。
ふ~ん、メイサって女はマーサ王女の侍女のアンアン相手かよ。……っと、マジか。補佐の女教師ロジーもだと⁉
なんだ……と? カーラの補佐の女教師ベルタもマーサ王女の侍女……とだと⁉
俺の目は熱い論戦が続くディベート大会準決勝ではなく、VIP席に鎮座するマーサ王女の背後に影のように控えるビッチ侍女に釘付けになっていた。
清楚な紺色の長い髪を揺らした澄ました顔でなんちゅう女だ。あんなのが第三王女の側近なんて世も末だわ。……ん? 待てよ?
「なあリイナ、マーサ王女の侍女ってどんな奴なんだ?」
俺はレズの街で、レズりまくっている侍女の存在に当然の疑問を抱いて訊ねた。
この街の男たちが生ける屍と化している元凶が、あの女である可能性は高い。
「すまないが知らない。ただマーサの侍女は何人かいて、いずれも伯爵家以上の令嬢出身のはずだ。彼女もおそらくそうだろう」
「あたしも顔は知ってるが、それだけだな。いつもマーサ王女の側にいるイメージしかない」
リイナとカレンの答えに、俺は確信する。
主にとっては都合のいい影の存在。表の顔は有能な侍女で裏では女を食いまくっているヤリマン。
男連中が精気を抜かれて使い物にならなくなっているこの状況も、侍女にとっては都合のいい展開だもんな。こいつはプンプン怪しい臭いが漂ってきたぜ。
「へえ? お名前はなんていうんですか?」
アンナの問いに、カレンが短く答える。
「確か……アルディスだったな」
「マーサ王女は目立つのは嫌いなんですかね? お噂では相当な野心家と耳にしていましたが、ディベート大会にも参加していませんし」
レイラがポップコーンを頬張りながら呟く。リイナもカレンも「う~ん」と思考するばかりだ。
すると、そのマーサ王女と侍女アルディスがすっと立ち上がり、VIP席を出ていく姿が見えた。
壇上の論戦が最高潮に達しているというのにだ。
動きはあまりに自然で周囲の誰も気にしていないが、俺の勘が警鐘を鳴らしていた。
「ちょっとトイレに行ってくる」
カミラ学長の陰謀で準決勝に出られなくなった俺は暇だしな。ここは一つ、探りを入れておくか。俺を狙った犯人を見つけるためにも集中していこう。
俺は白熱した論戦に背を向け、仲間たちに気づかれぬように静かに席を立った。
***
そんな俺たちをよそに、フェリックスのおっさんは控え室で深いため息をついていた。埃っぽい空気と壁に染み付いた古びた魔法薬の匂いが、彼の孤独を一層際立たせる。
「はあ。なんで教師生活1日目の俺がこんな目に。これはきっと新たな地獄の始まりに違いない。準決勝出るだろ? 一言も喋れないだろ? 敗退するだろ? 翌日教壇に立つだろ? クスクス笑われるだろ? しかも男子生徒は精気吸われて使い物にならない状況だろ? 授業は女子生徒のみ……俺、喋れねえじゃん! 笑われる以前の問題だよ!」
生き恥を晒して安定収入を得るか、また無職として死と隣り合わせの放浪をするか。それが問題だ。
キリッとした表情で、彼はアホな二択に頭を悩ませていた。
すると控え室に淀んだ空気が溢れていく。まるで水に黒いインクを垂らしたかのように、じわりと闇が空間を侵食していく感覚。
「……何者だ?」
彼の背後に音もなく2人の女性が立っていた。
現れたのはマーサ王女と侍女アルディスだった。
「動揺しない声、ありがたいですわ」
答えたのは侍女アルディス。その声は鈴を転がすように美しいが、温度を感じさせない。
「ふ~ん、この魔法、あんた人間以外のパトロンがいるな」
「流石は結界魔法の第一人者と呼ばれているフェリックス先生です」
アルディスは優雅にカーテシーをする。マーサは微動だにせず、ただ無表情にフェリックスを見つめていた。その瞳は観察対象の虫でも見るかのように冷たい。
「ここで私に従い、協力するならイエス、他の男と同じように精気を吸われて使い物にならなくなりたいならノーと答えてください」
アルディスは右手の人差し指をフェリックスの眉間に向け、囁いた。
「……協力だと?」
「ええ、イエスと言うのなら詳細をお教えしましょう」
「……待て、報酬内容ぐらい先に告げようぜ」
「あら、慎重なことですこと。時間を稼いでも無駄ですよ? 貴方なら分かるはず。この結界魔法は外側からしか破れない。それを破れる使い手は貴方ぐらい。その貴方が内側にいる。お分かりかしら?」
空気がゼリーのように粘性を帯び、音が奇妙に反響する逃げ場のない閉鎖空間。
フェリックスは己の魔法が敵の手に渡り、自分を捕らえる檻となっていることを悟った。
「……ああ、魔法攻撃も物理攻撃を完全に無効化してるな。俺以外にこんな芸当ができる奴がこの世にいたとは」
「クスッ、貴方の書籍をパクって世に広めた魔導書は見事ですわ。理論さえ理解すれば私には造作のないこと」
「……俺が引きこもり用で開発した魔法、楽しんでいるようで何よりだ」
「え、ええ、感謝してます。……ですが、目を合わせて言ってもらいたいですね。仕方ありません。報酬はこうしましょう……フェリックス先生は41歳独身で女の子に縁がないとのこと。今、オスのオークは戦争で足りず、メスのオークが困っていると。メスのオークのハーレムを築くことを許可しますわ」
「なんでオークなの⁉」
「あら? お気に召しませんか? 人間やエルフは好みがうるさいですからね。拒否権を発動されたら困りますわ。私は先生のことが本気でほしいと思ってますのに」
「……あんた、アルディスと言ったか。変化もしてるな。いや、耳を隠しているだけか。紺色の髪は珍しいから騙されたが、魔力の感じから……エルフだな」
フェリックスの目線を逸らしながらの指摘に、アルディスは再びクスッと笑った。
「初対面で見破られるとは思いませんでした。その慧眼、まさに逸材ですが危険極まりない存在です。さようなら、フェリックス先生」
アルディスの指先に禍々しい魔力が集束する。フェリックスは「さらば俺の精気、一度くらい女の子に注ぎ込みたかった……」と、静かに目を瞑った……刹那。
バアアアアアンッ!
凄まじい轟音と共に控え室の扉が木っ端微塵に内側へと吹き飛んだ。
衝撃波が室内の空気を揺らして舞い上がった埃が光の筋を作る。
「なっ⁉ 私の結界魔法を⁉」
驚き、こちらに振り向くアルディスとマーサ。
「ヒュウ♪勇者というのは伊達じゃないのね」
マーサ王女が楽しげに口笛を吹いて呟く。
逆光の中、そこに立っていたのは……。
「よう、おっさん、無事か?」
そう、この俺、オオイシセイヤが颯爽と現れたのだ。
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壇上ではカレンの従姉である生徒会長カーラと、取り巻きであるメイサという女生徒が火花を散らしている。
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なんだ……と? カーラの補佐の女教師ベルタもマーサ王女の侍女……とだと⁉
俺の目は熱い論戦が続くディベート大会準決勝ではなく、VIP席に鎮座するマーサ王女の背後に影のように控えるビッチ侍女に釘付けになっていた。
清楚な紺色の長い髪を揺らした澄ました顔でなんちゅう女だ。あんなのが第三王女の側近なんて世も末だわ。……ん? 待てよ?
「なあリイナ、マーサ王女の侍女ってどんな奴なんだ?」
俺はレズの街で、レズりまくっている侍女の存在に当然の疑問を抱いて訊ねた。
この街の男たちが生ける屍と化している元凶が、あの女である可能性は高い。
「すまないが知らない。ただマーサの侍女は何人かいて、いずれも伯爵家以上の令嬢出身のはずだ。彼女もおそらくそうだろう」
「あたしも顔は知ってるが、それだけだな。いつもマーサ王女の側にいるイメージしかない」
リイナとカレンの答えに、俺は確信する。
主にとっては都合のいい影の存在。表の顔は有能な侍女で裏では女を食いまくっているヤリマン。
男連中が精気を抜かれて使い物にならなくなっているこの状況も、侍女にとっては都合のいい展開だもんな。こいつはプンプン怪しい臭いが漂ってきたぜ。
「へえ? お名前はなんていうんですか?」
アンナの問いに、カレンが短く答える。
「確か……アルディスだったな」
「マーサ王女は目立つのは嫌いなんですかね? お噂では相当な野心家と耳にしていましたが、ディベート大会にも参加していませんし」
レイラがポップコーンを頬張りながら呟く。リイナもカレンも「う~ん」と思考するばかりだ。
すると、そのマーサ王女と侍女アルディスがすっと立ち上がり、VIP席を出ていく姿が見えた。
壇上の論戦が最高潮に達しているというのにだ。
動きはあまりに自然で周囲の誰も気にしていないが、俺の勘が警鐘を鳴らしていた。
「ちょっとトイレに行ってくる」
カミラ学長の陰謀で準決勝に出られなくなった俺は暇だしな。ここは一つ、探りを入れておくか。俺を狙った犯人を見つけるためにも集中していこう。
俺は白熱した論戦に背を向け、仲間たちに気づかれぬように静かに席を立った。
***
そんな俺たちをよそに、フェリックスのおっさんは控え室で深いため息をついていた。埃っぽい空気と壁に染み付いた古びた魔法薬の匂いが、彼の孤独を一層際立たせる。
「はあ。なんで教師生活1日目の俺がこんな目に。これはきっと新たな地獄の始まりに違いない。準決勝出るだろ? 一言も喋れないだろ? 敗退するだろ? 翌日教壇に立つだろ? クスクス笑われるだろ? しかも男子生徒は精気吸われて使い物にならない状況だろ? 授業は女子生徒のみ……俺、喋れねえじゃん! 笑われる以前の問題だよ!」
生き恥を晒して安定収入を得るか、また無職として死と隣り合わせの放浪をするか。それが問題だ。
キリッとした表情で、彼はアホな二択に頭を悩ませていた。
すると控え室に淀んだ空気が溢れていく。まるで水に黒いインクを垂らしたかのように、じわりと闇が空間を侵食していく感覚。
「……何者だ?」
彼の背後に音もなく2人の女性が立っていた。
現れたのはマーサ王女と侍女アルディスだった。
「動揺しない声、ありがたいですわ」
答えたのは侍女アルディス。その声は鈴を転がすように美しいが、温度を感じさせない。
「ふ~ん、この魔法、あんた人間以外のパトロンがいるな」
「流石は結界魔法の第一人者と呼ばれているフェリックス先生です」
アルディスは優雅にカーテシーをする。マーサは微動だにせず、ただ無表情にフェリックスを見つめていた。その瞳は観察対象の虫でも見るかのように冷たい。
「ここで私に従い、協力するならイエス、他の男と同じように精気を吸われて使い物にならなくなりたいならノーと答えてください」
アルディスは右手の人差し指をフェリックスの眉間に向け、囁いた。
「……協力だと?」
「ええ、イエスと言うのなら詳細をお教えしましょう」
「……待て、報酬内容ぐらい先に告げようぜ」
「あら、慎重なことですこと。時間を稼いでも無駄ですよ? 貴方なら分かるはず。この結界魔法は外側からしか破れない。それを破れる使い手は貴方ぐらい。その貴方が内側にいる。お分かりかしら?」
空気がゼリーのように粘性を帯び、音が奇妙に反響する逃げ場のない閉鎖空間。
フェリックスは己の魔法が敵の手に渡り、自分を捕らえる檻となっていることを悟った。
「……ああ、魔法攻撃も物理攻撃を完全に無効化してるな。俺以外にこんな芸当ができる奴がこの世にいたとは」
「クスッ、貴方の書籍をパクって世に広めた魔導書は見事ですわ。理論さえ理解すれば私には造作のないこと」
「……俺が引きこもり用で開発した魔法、楽しんでいるようで何よりだ」
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「あら? お気に召しませんか? 人間やエルフは好みがうるさいですからね。拒否権を発動されたら困りますわ。私は先生のことが本気でほしいと思ってますのに」
「……あんた、アルディスと言ったか。変化もしてるな。いや、耳を隠しているだけか。紺色の髪は珍しいから騙されたが、魔力の感じから……エルフだな」
フェリックスの目線を逸らしながらの指摘に、アルディスは再びクスッと笑った。
「初対面で見破られるとは思いませんでした。その慧眼、まさに逸材ですが危険極まりない存在です。さようなら、フェリックス先生」
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バアアアアアンッ!
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衝撃波が室内の空気を揺らして舞い上がった埃が光の筋を作る。
「なっ⁉ 私の結界魔法を⁉」
驚き、こちらに振り向くアルディスとマーサ。
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