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第93話 純愛ヤクザとの決着?
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フェリックスのおっさんによって構築された二重結界は、完璧な静寂と息が詰まるほどの緊張感に満ちていた。
薄い半透明の壁を一枚隔てて、リイナが心配そうな顔で俺を見つめている。彼女の視線だけで俺のHPは全回復だ。
ただただ俺たちの間にあるこの壁が、あまりにも恨めしい。
(くそっ! レイラちゃんめ……! 俺のハーレム計画をことごとく妨害しやがって! だが、まあいい。まずは目の前の敵だ。ここでカッコよくグリーンウェルを追い詰めて、リイナを惚れ直させてやる!)
「カミラ学長、カーラ生徒会長、催眠魔法を!」
俺の号令と共に、結界の外からカミラ学長とカーラの親子コンビが詠唱を開始する。
じわりと結界内に薄緑色の霧が立ち上り、甘い花の香りが俺の鼻腔をくすぐった。
「……ぐっ……ぅ……」
隣の結界で、リイナが眠気に膝から崩れ落ちていく。
そしてついにその時は来た。
リイナの身体から、どす黒いオーラが陽炎のように立ち上り、みるみるうちに人型を形成していく。
現れたのは、あの歴戦の傭兵然とした渋いおっさんの姿。グリーンウェルだ。
「フン……小賢しい真似を。だが、同じ手が二度も通用するとでも思ったか?」
グリーンウェルは余裕綽々の態度で、俺の目の前の結界の壁をコンコンと指で叩いてくる。
「残念だったなあ、勇者セイヤ。この結界、内側からではビクともせん。お前はただ、俺がリイナ姫殿下の身体を完全に頂くまで、指をくわえて見ているがいい」
「って! 頂くってなんだよ! ヤる気かおっさん! 外道にも程があるぞ!」
「馬鹿め。俺が言っているのは魂の話だ。この娘の魂を喰らい、俺は完全なる復活を遂げる。……まあ、ついでに肉体も隅々まで堪能させてもらうがな。俺の内側に若い娘を封じ込める感覚、これはこれで乙なものだ」
「もっと外道じゃねえかあああああ!」
俺の魂の絶叫が結界内に木霊する。
外ではアンナとカレンが「「リイナに手を出すなあああ!」」と結界をドンドン叩いている。
レイラは……うん、冷静に弱点を探しているようだ。さすがだぜ。
「さあ、勇者セイヤ! 俺をどうやって止める? お前お得意の力も、この結界の前では無力だぞ?」
グリーンウェルの挑発に、俺はニヤリと口の端を吊り上げた。
「フッ、どうやらおっさん、俺のことをまだ何も分かってねえようだな」
俺はビシッと、結界の壁越しにグリーンウェルを指差す。
「いいか、よく聞け! 俺の力はな、物理的な障壁なんざ、何の意味もなさねえんだよ!」
【ユニークスキル:『リア充絶対殺すマン』発動!】
俺の身体から凄まじいオーラが噴き出した。
その神域レベルのプレッシャーは結界の壁をいとも簡単に透過し、グリーンウェルを直撃する。
「なっ⁉ 馬鹿な! 俺の結界を!」
「……ぐおおおおお!」
フェリックスのおっさんが驚愕し、グリーンウェルが苦悶の表情で膝をつく。
よし! 効いてる! 俺のスキルはリア充の敵を視認さえできれば、どんな障壁も無意味!
「く、くそっ……! この俺が、この程度で……!」
「ああ、そうだな。普通にやり合えば、おっさんの戦闘経験の前には俺なんざ赤子同然だ。だがな、俺だって成長してるんだよ」
俺は結界の外で、死んだ魚のような目で成り行きを見守る男に叫んだ。
あれならいける。あの感覚をグリーンウェルにも味合わせてやれ!
「フェリックスのおっさーん! 『魂シンクロ』、発動するぞ!」
「え? 俺⁉ いや、やり方とか知らねえし! ていうか、また全裸で抱き合うのは勘弁してくれ!」
「俺に合わせろ! 童貞魂を滾らせるんだ!」
フェリックスのおっさんの悲痛な叫びも虚しく、俺と彼の身体から再び眩いばかりの黄金の光が迸った。
「「ぎゃあああああああああああああああ!」」
俺とおっさんの絶叫がハモる。
ただ今回は前回と違う。俺たちの魂は混じり合うことなく一直線に、結界の中にいるグリーンウェルへと殺到した。
「なっ⁉ こ、これは……! 俺の魂に、別の魂が……ぐわああああああ!」
俺の意識は、光の濁流に飲まれていく。
次に目を開けた時、そこは……どこまでも続く純白の花畑だった。
空は穏やかな青空、心地よい風が吹き、空気は花の蜜のように甘い。
クソッ、いけ好かねえ。完璧なリア充の精神世界じゃねえか!
そんな花畑の中心で若き日のグリーンウェルが亡き妻マリアの幻影と手を取り、幸せそうに微笑んでいる。
「……邪魔者は去れ。ここは我々の聖域だ」
グリーンウェルの魂が威厳に満ちた声で俺たちを拒絶する。
だが、もう遅えんだよ。
「ちわーっす! リア充の巣、発見!」
「おお……ここが……リア充の心の中か……眩しすぎて目が……目がぁ……!」
俺の隣には、いつの間にかヨレヨレマント姿のフェリックスの魂が亡霊のように突っ立っていた。
俺たちが奴の聖域に一歩足を踏み入れた瞬間、ズズズ……と足元の純白の花々が枯れ果て、地面がドス黒いヘドロに変わっていく。
「やめろ! 俺のマリアとの聖域を汚すな!」
グリーンウェルの絶叫も虚しい。
俺たちは、この世で最も汚らわしい記憶の濁流をこの聖域に叩きつけるのみ!
「うるせえ! 俺の机の上で喘いでた女の記憶、お裾分けしてやらあ!」
「俺の30歳の誕生日の夜の涙で、この花畑を塩田に変えてやる……!」
俺の脳裏に焼き付いた成瀬の顔、愛崎の淫らな水音、千葉佐那への絶叫!
おっさんの脳裏に焼き付いた風俗嬢の説教、ナンパで投獄された牢獄の風景!
41年+16年分の、どうしようもなく情けなくて救いのない非モテの記憶が、濁流となってこの純愛空間を蹂躙していく!
「ぎゃああああ! マリアの顔が! 風俗嬢の説教顔に! 散歩に誘っただけで通報する村娘の顔にぃぃぃ!」
聖女のようなマリアの幻影が、ゲスな笑みを浮かべる風俗嬢に変わり、グリーンウェルに説教を始める。「あんたさあ、もっと甲斐性見せなよ」と。
花畑は完全に枯れ果て、代わりに鉄格子の牢獄が2人を囲む。
「仕上げだ、おっさん!」
「応!」
俺たちは最後の切り札を放った。現実世界の俺たちの声が、この精神世界にも響き渡る。
「「俺たちの初めての相手は、お前だああああああああ!」」
「うわあああああああああああああああ! 俺はノーマルだああああああああああ!」
グリーンウェルの断末魔の叫びと共に、彼の精神世界がガラスのように砕け散った。
同時に現実世界の結界も内側から粉々に砕け散る。
リイナの身体から弾き飛ばされた黒い影が、苦悶の表情で床に転がった。
「リイナ!」
カレンとアンナが駆け寄り、眠っているリイナを抱きかかえる。
俺はハアハアと肩で息をしながら、床でピクピクしているグリーンウェルの幽体に近づいた。
「……どうだ、おっさん。俺たちの非モテパワーの味は」
揺らめくグリーンウェルの影はゆっくりと顔を上げた。
瞳にもはや敵意はなく、ただただ深い絶望と、何かを悟ったかのような諦観の色が浮かんでいた。
「……完敗だ。まさか、魂レベルでここまで屈辱的な敗北を喫するとは……。恐るべき勇者セイヤ、教師フェリックス……いや、2人の童貞よ。もはや、俺にリイナ姫殿下をどうこうする資格はない」
グリーンウェルはふっと、力なく笑う。
「フッ……今回は敗北を認めよう。……さらばだ、童貞勇者セイヤ。お前のような男がいるのが知れただけでも収穫だ」
そう言うとグリーンウェルの幽体は光の粒子となり、天へと昇っていくかのように消えていった。
「……逝ったんだよな? てか勇者の前に童貞つける必要ねえだろ!」
俺は天を仰ぎ、静かに呟く。
長かった戦いがようやく終わったのだ。
安堵のため息をつき、仲間たちの元へ戻ろうとするんだが?
「……セイヤさん、フェリックスさん」
レイラの絶対零度の声が俺たちの背中に突き刺さる。
俺とおっさんが恐る恐る振り返ると、そこには……。
「「私たちの前で、よくもあんな破廉恥な告白をしてくれましたね?」」
アンナとカレンが指をパキポキ鳴らし、リイナが気絶しながらも剣を握りしめ、レイラが呪殺詠唱を始め、シャーロットが実況にスタンバっている光景が広がっていたのだった。
薄い半透明の壁を一枚隔てて、リイナが心配そうな顔で俺を見つめている。彼女の視線だけで俺のHPは全回復だ。
ただただ俺たちの間にあるこの壁が、あまりにも恨めしい。
(くそっ! レイラちゃんめ……! 俺のハーレム計画をことごとく妨害しやがって! だが、まあいい。まずは目の前の敵だ。ここでカッコよくグリーンウェルを追い詰めて、リイナを惚れ直させてやる!)
「カミラ学長、カーラ生徒会長、催眠魔法を!」
俺の号令と共に、結界の外からカミラ学長とカーラの親子コンビが詠唱を開始する。
じわりと結界内に薄緑色の霧が立ち上り、甘い花の香りが俺の鼻腔をくすぐった。
「……ぐっ……ぅ……」
隣の結界で、リイナが眠気に膝から崩れ落ちていく。
そしてついにその時は来た。
リイナの身体から、どす黒いオーラが陽炎のように立ち上り、みるみるうちに人型を形成していく。
現れたのは、あの歴戦の傭兵然とした渋いおっさんの姿。グリーンウェルだ。
「フン……小賢しい真似を。だが、同じ手が二度も通用するとでも思ったか?」
グリーンウェルは余裕綽々の態度で、俺の目の前の結界の壁をコンコンと指で叩いてくる。
「残念だったなあ、勇者セイヤ。この結界、内側からではビクともせん。お前はただ、俺がリイナ姫殿下の身体を完全に頂くまで、指をくわえて見ているがいい」
「って! 頂くってなんだよ! ヤる気かおっさん! 外道にも程があるぞ!」
「馬鹿め。俺が言っているのは魂の話だ。この娘の魂を喰らい、俺は完全なる復活を遂げる。……まあ、ついでに肉体も隅々まで堪能させてもらうがな。俺の内側に若い娘を封じ込める感覚、これはこれで乙なものだ」
「もっと外道じゃねえかあああああ!」
俺の魂の絶叫が結界内に木霊する。
外ではアンナとカレンが「「リイナに手を出すなあああ!」」と結界をドンドン叩いている。
レイラは……うん、冷静に弱点を探しているようだ。さすがだぜ。
「さあ、勇者セイヤ! 俺をどうやって止める? お前お得意の力も、この結界の前では無力だぞ?」
グリーンウェルの挑発に、俺はニヤリと口の端を吊り上げた。
「フッ、どうやらおっさん、俺のことをまだ何も分かってねえようだな」
俺はビシッと、結界の壁越しにグリーンウェルを指差す。
「いいか、よく聞け! 俺の力はな、物理的な障壁なんざ、何の意味もなさねえんだよ!」
【ユニークスキル:『リア充絶対殺すマン』発動!】
俺の身体から凄まじいオーラが噴き出した。
その神域レベルのプレッシャーは結界の壁をいとも簡単に透過し、グリーンウェルを直撃する。
「なっ⁉ 馬鹿な! 俺の結界を!」
「……ぐおおおおお!」
フェリックスのおっさんが驚愕し、グリーンウェルが苦悶の表情で膝をつく。
よし! 効いてる! 俺のスキルはリア充の敵を視認さえできれば、どんな障壁も無意味!
「く、くそっ……! この俺が、この程度で……!」
「ああ、そうだな。普通にやり合えば、おっさんの戦闘経験の前には俺なんざ赤子同然だ。だがな、俺だって成長してるんだよ」
俺は結界の外で、死んだ魚のような目で成り行きを見守る男に叫んだ。
あれならいける。あの感覚をグリーンウェルにも味合わせてやれ!
「フェリックスのおっさーん! 『魂シンクロ』、発動するぞ!」
「え? 俺⁉ いや、やり方とか知らねえし! ていうか、また全裸で抱き合うのは勘弁してくれ!」
「俺に合わせろ! 童貞魂を滾らせるんだ!」
フェリックスのおっさんの悲痛な叫びも虚しく、俺と彼の身体から再び眩いばかりの黄金の光が迸った。
「「ぎゃあああああああああああああああ!」」
俺とおっさんの絶叫がハモる。
ただ今回は前回と違う。俺たちの魂は混じり合うことなく一直線に、結界の中にいるグリーンウェルへと殺到した。
「なっ⁉ こ、これは……! 俺の魂に、別の魂が……ぐわああああああ!」
俺の意識は、光の濁流に飲まれていく。
次に目を開けた時、そこは……どこまでも続く純白の花畑だった。
空は穏やかな青空、心地よい風が吹き、空気は花の蜜のように甘い。
クソッ、いけ好かねえ。完璧なリア充の精神世界じゃねえか!
そんな花畑の中心で若き日のグリーンウェルが亡き妻マリアの幻影と手を取り、幸せそうに微笑んでいる。
「……邪魔者は去れ。ここは我々の聖域だ」
グリーンウェルの魂が威厳に満ちた声で俺たちを拒絶する。
だが、もう遅えんだよ。
「ちわーっす! リア充の巣、発見!」
「おお……ここが……リア充の心の中か……眩しすぎて目が……目がぁ……!」
俺の隣には、いつの間にかヨレヨレマント姿のフェリックスの魂が亡霊のように突っ立っていた。
俺たちが奴の聖域に一歩足を踏み入れた瞬間、ズズズ……と足元の純白の花々が枯れ果て、地面がドス黒いヘドロに変わっていく。
「やめろ! 俺のマリアとの聖域を汚すな!」
グリーンウェルの絶叫も虚しい。
俺たちは、この世で最も汚らわしい記憶の濁流をこの聖域に叩きつけるのみ!
「うるせえ! 俺の机の上で喘いでた女の記憶、お裾分けしてやらあ!」
「俺の30歳の誕生日の夜の涙で、この花畑を塩田に変えてやる……!」
俺の脳裏に焼き付いた成瀬の顔、愛崎の淫らな水音、千葉佐那への絶叫!
おっさんの脳裏に焼き付いた風俗嬢の説教、ナンパで投獄された牢獄の風景!
41年+16年分の、どうしようもなく情けなくて救いのない非モテの記憶が、濁流となってこの純愛空間を蹂躙していく!
「ぎゃああああ! マリアの顔が! 風俗嬢の説教顔に! 散歩に誘っただけで通報する村娘の顔にぃぃぃ!」
聖女のようなマリアの幻影が、ゲスな笑みを浮かべる風俗嬢に変わり、グリーンウェルに説教を始める。「あんたさあ、もっと甲斐性見せなよ」と。
花畑は完全に枯れ果て、代わりに鉄格子の牢獄が2人を囲む。
「仕上げだ、おっさん!」
「応!」
俺たちは最後の切り札を放った。現実世界の俺たちの声が、この精神世界にも響き渡る。
「「俺たちの初めての相手は、お前だああああああああ!」」
「うわあああああああああああああああ! 俺はノーマルだああああああああああ!」
グリーンウェルの断末魔の叫びと共に、彼の精神世界がガラスのように砕け散った。
同時に現実世界の結界も内側から粉々に砕け散る。
リイナの身体から弾き飛ばされた黒い影が、苦悶の表情で床に転がった。
「リイナ!」
カレンとアンナが駆け寄り、眠っているリイナを抱きかかえる。
俺はハアハアと肩で息をしながら、床でピクピクしているグリーンウェルの幽体に近づいた。
「……どうだ、おっさん。俺たちの非モテパワーの味は」
揺らめくグリーンウェルの影はゆっくりと顔を上げた。
瞳にもはや敵意はなく、ただただ深い絶望と、何かを悟ったかのような諦観の色が浮かんでいた。
「……完敗だ。まさか、魂レベルでここまで屈辱的な敗北を喫するとは……。恐るべき勇者セイヤ、教師フェリックス……いや、2人の童貞よ。もはや、俺にリイナ姫殿下をどうこうする資格はない」
グリーンウェルはふっと、力なく笑う。
「フッ……今回は敗北を認めよう。……さらばだ、童貞勇者セイヤ。お前のような男がいるのが知れただけでも収穫だ」
そう言うとグリーンウェルの幽体は光の粒子となり、天へと昇っていくかのように消えていった。
「……逝ったんだよな? てか勇者の前に童貞つける必要ねえだろ!」
俺は天を仰ぎ、静かに呟く。
長かった戦いがようやく終わったのだ。
安堵のため息をつき、仲間たちの元へ戻ろうとするんだが?
「……セイヤさん、フェリックスさん」
レイラの絶対零度の声が俺たちの背中に突き刺さる。
俺とおっさんが恐る恐る振り返ると、そこには……。
「「私たちの前で、よくもあんな破廉恥な告白をしてくれましたね?」」
アンナとカレンが指をパキポキ鳴らし、リイナが気絶しながらも剣を握りしめ、レイラが呪殺詠唱を始め、シャーロットが実況にスタンバっている光景が広がっていたのだった。
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