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【美濃も三河も強敵だらけ、元康救出編】
第26話 長谷川真昼、未来の息子をドラフト1位指名される
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今日はこれから藤吉郎さんの部屋で宴。
又左さんの帰参祝いと、藤吉郎さんとねねちゃんの祝言を兼ねたダブルパーティーだ。
参加メンバーは信長様、私、又左さん、まつさん、勝三郎さん、長秀さん、成政さん、そして何故か上座に鎮座するセンイチ。身内だけの無礼講だ。
「今日はめでたい! 飲め! 歌え! 乱舞せよ!」
信長様がセンイチに酒をドボドボ浴びせかけて上機嫌だ。英霊ボールに酒飲ませてどうすんのさ。
私はというと、花嫁姿のねねちゃんを前にして、尊死寸前だった。
「うわあああん! ねねちゃん可愛いよぉぉ! 白無垢ロリっ娘、破壊力が核ミサイル級だよぉぉ!」
藤吉郎さんは男装のまま新郎席に座って、なんとも言えない複雑な笑みを浮かべている。
「ねね、苦労をかけるがよろしく頼むぞ」
「はい、藤吉郎様。お任せください! どーんと構えていてくださいね!」
ねねちゃんの満面の笑みが炸裂する。
そこへ又左さんの奥さん、まつさんが挨拶に来た。
ねねちゃんよりちょっと大きいけど、やっぱり小柄で可愛い!
「又左様がお世話になりました。これからも夫婦共々よろしくお願いいたします」
しっかりした挨拶! 偉いねえ、よしよししたいよ!
「あの真昼さん、なぜ私の頭を撫でるのですか? 私はもう12歳で1児の母なのですよ?」
しまった、もう行動しちゃってた。
「えへへ、ごめんねえ。……いや、ちょっと待って。12歳?」
織田家のロリ率どうなってんの⁉ 12歳で子持ち⁉ 彼氏いたことのない私やお姉ちゃんよりオトナの階段登っちゃってるよこの子!
「どうしたー、真昼。めでたい席で固まっちゃって」
又左さんが浮かれ顔で私の前に立つけど、こう言うしかない。
「JSを出産させる鬼畜! このロリコンめっ!」
「何言ってるかわかんねえけど、ロリコン……いい二つ名だな!」
駄目だこいつ。早めに始末しておかないと。
まあ、奥さん限定で、まつちゃんが又左さん好きみたいだから今は許しておこう。
まつちゃん泣かしたら、私が介錯してやろっと。
「真昼、まだ独り身なの? 行き遅れちゃうよ?」
「そうですよ。早く見つけないと売れ残ってしまいます」
ねねちゃんとまつちゃんが、無邪気な笑顔で私の心を抉ってくる。
「うるさい! まだ女子高生だもん! 現代ならピチピチのJKブランドだもん! なめんなー!」
私が旦那持ちロリっ娘どもと戯れている横で、野郎たちも元気だ。
「ビシッと決まってるぜ藤吉郎。これでお前も妻帯者。俺と同じになったな。浮気すんなよ」
「ありがとう又左。ああ、ねねを大事にすると誓おう」
「ところで長秀さん、勝三郎、内蔵助。真昼に言い寄らねえのか? 俺が独身なら惚れてたぜ?」
又左さんの問いに全員苦笑い。
「犬千代は織田家にいなかったからねえ」
「いや、犬千代だ。いても気づかなかったな」
「ったく、小谷まで一緒に行ったつーが、鈍い奴よ」
ん? なんだろ? 長秀さん、勝三郎さん、成政さん、意味深なこと呟いてないではっきり言ってよ。
「信長様、どうなんです? 真昼に釣り合う男、俺が見つけましょうか?」
何を口走ってるんだ又左さん! 酔ってるのか? 私の意思を無視すんなー。
『ふむ、どうじゃ信長。考えておるのか?』
センイチまで藤吉郎さんに酒を注がれながら、何を言い出しやがる!
「ああ、考えてるぞ」
え? 信長様、私の結婚相手まで考えてるの? いやあ嬉しいような腹立たしいような。思考の無駄遣いだろ、それ。
「俺と10打席勝負して、全部スタンドに運んだ奴になら真昼をくれてやろう!」
「私一生独身確定じゃん!」
何それ信長様。その発言、厄介な頑固親父にしか思えんぞ。
でも私のお父さんも、彼氏ができたら連れてこい、勝負してやる。なんて口癖のように言ってたっけ。
私もお姉ちゃんも彼氏のかの字もできない状況に、ホッとしつつ寂しそうだったけ……。
ったく、信長様も私の父親気取りかっての。いや、年齢差的に兄かな?
そんなガヤガヤ雰囲気中、新たな珍客たちが入ってくる。
なんだ、小一郎か。そういえばいなかったなあと思っていると、小一郎に続いて大小様々な猿たちが入ってきて、きっちり正座して整列してくるんですけど⁉
「……え? 何あれ? 日光猿軍団の移動営業?」
私が呆然としていると、藤吉郎さんが信長様の前に進み出た。
「信長様。この度、木下藤吉郎改め、信長様の亡き父・信秀様の『秀』と、信長様の幼名・吉法師の『吉』を頂き、木下藤吉郎秀吉と名乗りとうございます」
え? 改名すんの藤吉郎さん。秀吉……秀吉……いい名前だね!
てか、小一郎一団って猿だよね? みんなスルーしてるけど、私だけが猿に見えてるってホラーじゃないよね?
「ハハハ! 欲張りな奴よ! 許す! 今日から秀吉と名乗れ!」
信長様も嬉しそうだ。由来を名前にすることで、魂で繋がるってことなのかな?
藤吉郎さんもねねちゃんと夫婦になるし、大事にするって誓ってるし、帰蝶としてのこれまでを断ち切るって意味があるのかな?
そう考えるとじんわりしてきたよ。
信長様! もう浮気は駄目だからね! 吉乃さん大事にしてよ!
私が感傷に浸っていると、小一郎が前に出て土下座した。
「ウキー!」
「こやつも、秀長の名を賜りたいと申しております」
秀吉さんが通訳する。猿が改名って?
「秀長……俺の一字を貰い、なおかつ秀吉を長く支えるという意味か。面白い。よかろう、今日から秀長だ!」
信長様が許可すると、秀長は背後の猿たちを示して叫んだ。
「ウキキ、ウキー!」
「こいつらは美濃から脱出してきた私の家族です! 織田家のために働きます。って言ってます」
今度はねねちゃんが通訳する。
成政さんがボソッと「猿の言葉わかんねー。なんであいつらわかるんだよ」って呟くけど、ホッとするよ。
やっぱ猿だよね、あの集団。
長秀さんも勝三郎さん、興味津々で一言一句聞き逃さないと真剣な顔してるけど、これ、歴史イベントじゃないよ。
信長様は爆笑した。
「美濃の民を受け入れるもまた一興! 尾張中村に知行を与える! 存分に暮らせ!」
「ウッキーーー!」
猿軍団が一斉に平伏した。ええ……? 猿に土地あげるの?
涙を流して喜ぶ猿たち。カオスだ。カオス過ぎる。
私は考えるのをやめて、スルメを齧った。
『……猿も戦力になるかもしれん。代打要員か? それともベースコーチか?』
センイチも真面目に戦力分析してるし。もういいよ、好きにしなよ。
宴もたけなわ、ねねちゃんが私の腕を掴んで、恐ろしい契約を迫ってきた。
「真昼。あんたが男の子を産んだら、私たちの養子に出しなさい。木下家の跡取りにするわ。契約よ!」
「ほえ⁉ まだ相手もいないのに! なんで⁉」
「藤吉郎様の後継ぎが必要なの! 藤吉郎様は帰蝶様なんだから私は子供が作れないでしょ? 真昼なら安心だわ。名前も決めてるの、秀勝にする! 秀吉に勝つから秀勝! これで老後も安泰よ!」
「秀勝って……いや、だから相手がいないってば!」
私がブフォっと吹き出していると、又左さんも参戦してきた。
「ズルいぞ真昼! 俺にもくれ! いや、俺たちには養子じゃなく、俺とまつの子供と婚約だ! そうだな……俺たちの友情が末永く続くって意味で『永』って名付けてくれよな!」
『ドラフト会議の血湧き肉躍る瞬間を思い出すわ。第一巡目選択希望選手、真昼の息子と娘じゃな!』
センイチまでわけのわからんことを!
「ちょ! 相手! まず相手を連れてきて!」
私が困り果てているけど、みんな宴会に夢中で助け舟なし!
うう~。頼みの秀吉さんは、お猿さんの年寄りに深々と頭を下げているし。
「竹阿弥殿、仲殿、今後は私をも子供と思ってくださいませ。旭殿、私のことも実の兄だと思ってくださいませ」
猿の名前、みんな立派だなあ。
お爺ちゃん猿もお婆ちゃん猿も嬉しそうだし、旭ちゃん猿も可愛いね。
……まさか人間に嫁いだりしないだろうな?
そんな不安を抱きつつ、宴会は夜更けまで続いていった。
***
「……ハ、ハクション! ……誰か、儂の噂をしておるな。不吉じゃ」
秀吉とねねの結婚式の日、とある地下牢で縄に縛られた男、三河の主の元康が寒さにやられてくしゃみした。
又左さんの帰参祝いと、藤吉郎さんとねねちゃんの祝言を兼ねたダブルパーティーだ。
参加メンバーは信長様、私、又左さん、まつさん、勝三郎さん、長秀さん、成政さん、そして何故か上座に鎮座するセンイチ。身内だけの無礼講だ。
「今日はめでたい! 飲め! 歌え! 乱舞せよ!」
信長様がセンイチに酒をドボドボ浴びせかけて上機嫌だ。英霊ボールに酒飲ませてどうすんのさ。
私はというと、花嫁姿のねねちゃんを前にして、尊死寸前だった。
「うわあああん! ねねちゃん可愛いよぉぉ! 白無垢ロリっ娘、破壊力が核ミサイル級だよぉぉ!」
藤吉郎さんは男装のまま新郎席に座って、なんとも言えない複雑な笑みを浮かべている。
「ねね、苦労をかけるがよろしく頼むぞ」
「はい、藤吉郎様。お任せください! どーんと構えていてくださいね!」
ねねちゃんの満面の笑みが炸裂する。
そこへ又左さんの奥さん、まつさんが挨拶に来た。
ねねちゃんよりちょっと大きいけど、やっぱり小柄で可愛い!
「又左様がお世話になりました。これからも夫婦共々よろしくお願いいたします」
しっかりした挨拶! 偉いねえ、よしよししたいよ!
「あの真昼さん、なぜ私の頭を撫でるのですか? 私はもう12歳で1児の母なのですよ?」
しまった、もう行動しちゃってた。
「えへへ、ごめんねえ。……いや、ちょっと待って。12歳?」
織田家のロリ率どうなってんの⁉ 12歳で子持ち⁉ 彼氏いたことのない私やお姉ちゃんよりオトナの階段登っちゃってるよこの子!
「どうしたー、真昼。めでたい席で固まっちゃって」
又左さんが浮かれ顔で私の前に立つけど、こう言うしかない。
「JSを出産させる鬼畜! このロリコンめっ!」
「何言ってるかわかんねえけど、ロリコン……いい二つ名だな!」
駄目だこいつ。早めに始末しておかないと。
まあ、奥さん限定で、まつちゃんが又左さん好きみたいだから今は許しておこう。
まつちゃん泣かしたら、私が介錯してやろっと。
「真昼、まだ独り身なの? 行き遅れちゃうよ?」
「そうですよ。早く見つけないと売れ残ってしまいます」
ねねちゃんとまつちゃんが、無邪気な笑顔で私の心を抉ってくる。
「うるさい! まだ女子高生だもん! 現代ならピチピチのJKブランドだもん! なめんなー!」
私が旦那持ちロリっ娘どもと戯れている横で、野郎たちも元気だ。
「ビシッと決まってるぜ藤吉郎。これでお前も妻帯者。俺と同じになったな。浮気すんなよ」
「ありがとう又左。ああ、ねねを大事にすると誓おう」
「ところで長秀さん、勝三郎、内蔵助。真昼に言い寄らねえのか? 俺が独身なら惚れてたぜ?」
又左さんの問いに全員苦笑い。
「犬千代は織田家にいなかったからねえ」
「いや、犬千代だ。いても気づかなかったな」
「ったく、小谷まで一緒に行ったつーが、鈍い奴よ」
ん? なんだろ? 長秀さん、勝三郎さん、成政さん、意味深なこと呟いてないではっきり言ってよ。
「信長様、どうなんです? 真昼に釣り合う男、俺が見つけましょうか?」
何を口走ってるんだ又左さん! 酔ってるのか? 私の意思を無視すんなー。
『ふむ、どうじゃ信長。考えておるのか?』
センイチまで藤吉郎さんに酒を注がれながら、何を言い出しやがる!
「ああ、考えてるぞ」
え? 信長様、私の結婚相手まで考えてるの? いやあ嬉しいような腹立たしいような。思考の無駄遣いだろ、それ。
「俺と10打席勝負して、全部スタンドに運んだ奴になら真昼をくれてやろう!」
「私一生独身確定じゃん!」
何それ信長様。その発言、厄介な頑固親父にしか思えんぞ。
でも私のお父さんも、彼氏ができたら連れてこい、勝負してやる。なんて口癖のように言ってたっけ。
私もお姉ちゃんも彼氏のかの字もできない状況に、ホッとしつつ寂しそうだったけ……。
ったく、信長様も私の父親気取りかっての。いや、年齢差的に兄かな?
そんなガヤガヤ雰囲気中、新たな珍客たちが入ってくる。
なんだ、小一郎か。そういえばいなかったなあと思っていると、小一郎に続いて大小様々な猿たちが入ってきて、きっちり正座して整列してくるんですけど⁉
「……え? 何あれ? 日光猿軍団の移動営業?」
私が呆然としていると、藤吉郎さんが信長様の前に進み出た。
「信長様。この度、木下藤吉郎改め、信長様の亡き父・信秀様の『秀』と、信長様の幼名・吉法師の『吉』を頂き、木下藤吉郎秀吉と名乗りとうございます」
え? 改名すんの藤吉郎さん。秀吉……秀吉……いい名前だね!
てか、小一郎一団って猿だよね? みんなスルーしてるけど、私だけが猿に見えてるってホラーじゃないよね?
「ハハハ! 欲張りな奴よ! 許す! 今日から秀吉と名乗れ!」
信長様も嬉しそうだ。由来を名前にすることで、魂で繋がるってことなのかな?
藤吉郎さんもねねちゃんと夫婦になるし、大事にするって誓ってるし、帰蝶としてのこれまでを断ち切るって意味があるのかな?
そう考えるとじんわりしてきたよ。
信長様! もう浮気は駄目だからね! 吉乃さん大事にしてよ!
私が感傷に浸っていると、小一郎が前に出て土下座した。
「ウキー!」
「こやつも、秀長の名を賜りたいと申しております」
秀吉さんが通訳する。猿が改名って?
「秀長……俺の一字を貰い、なおかつ秀吉を長く支えるという意味か。面白い。よかろう、今日から秀長だ!」
信長様が許可すると、秀長は背後の猿たちを示して叫んだ。
「ウキキ、ウキー!」
「こいつらは美濃から脱出してきた私の家族です! 織田家のために働きます。って言ってます」
今度はねねちゃんが通訳する。
成政さんがボソッと「猿の言葉わかんねー。なんであいつらわかるんだよ」って呟くけど、ホッとするよ。
やっぱ猿だよね、あの集団。
長秀さんも勝三郎さん、興味津々で一言一句聞き逃さないと真剣な顔してるけど、これ、歴史イベントじゃないよ。
信長様は爆笑した。
「美濃の民を受け入れるもまた一興! 尾張中村に知行を与える! 存分に暮らせ!」
「ウッキーーー!」
猿軍団が一斉に平伏した。ええ……? 猿に土地あげるの?
涙を流して喜ぶ猿たち。カオスだ。カオス過ぎる。
私は考えるのをやめて、スルメを齧った。
『……猿も戦力になるかもしれん。代打要員か? それともベースコーチか?』
センイチも真面目に戦力分析してるし。もういいよ、好きにしなよ。
宴もたけなわ、ねねちゃんが私の腕を掴んで、恐ろしい契約を迫ってきた。
「真昼。あんたが男の子を産んだら、私たちの養子に出しなさい。木下家の跡取りにするわ。契約よ!」
「ほえ⁉ まだ相手もいないのに! なんで⁉」
「藤吉郎様の後継ぎが必要なの! 藤吉郎様は帰蝶様なんだから私は子供が作れないでしょ? 真昼なら安心だわ。名前も決めてるの、秀勝にする! 秀吉に勝つから秀勝! これで老後も安泰よ!」
「秀勝って……いや、だから相手がいないってば!」
私がブフォっと吹き出していると、又左さんも参戦してきた。
「ズルいぞ真昼! 俺にもくれ! いや、俺たちには養子じゃなく、俺とまつの子供と婚約だ! そうだな……俺たちの友情が末永く続くって意味で『永』って名付けてくれよな!」
『ドラフト会議の血湧き肉躍る瞬間を思い出すわ。第一巡目選択希望選手、真昼の息子と娘じゃな!』
センイチまでわけのわからんことを!
「ちょ! 相手! まず相手を連れてきて!」
私が困り果てているけど、みんな宴会に夢中で助け舟なし!
うう~。頼みの秀吉さんは、お猿さんの年寄りに深々と頭を下げているし。
「竹阿弥殿、仲殿、今後は私をも子供と思ってくださいませ。旭殿、私のことも実の兄だと思ってくださいませ」
猿の名前、みんな立派だなあ。
お爺ちゃん猿もお婆ちゃん猿も嬉しそうだし、旭ちゃん猿も可愛いね。
……まさか人間に嫁いだりしないだろうな?
そんな不安を抱きつつ、宴会は夜更けまで続いていった。
***
「……ハ、ハクション! ……誰か、儂の噂をしておるな。不吉じゃ」
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