36 / 40
エンディング
バッドエンド 終わり
しおりを挟む
婚約破棄は卒業まで言うなと言われたが、キャシーが内緒と言いながら言いふらしていた。
「ルバート、なんでキャシーが良かったの?」
久しぶりに話したクロードは呆れた顔をしていたが、婚約おめでとうと祝ってくれた。
「カトリーヌに振られたよ」
そう笑っていたクロードに、いかにカトリーヌが酷いことをしたのかを力説した。クロードは、不思議そうな顔をして去っていった。どこか不安な気持ちになる。
「ルバート! クッキー食べる?」
キャシーからクッキーを貰うと、そんな気持ちも消えていった。そうだ、卒業したらすぐキャシーと結婚できる。異例ではあるが、カトリーヌとの式の準備は進んでいたから、卒業してすぐにキャシーと結婚する段取りを進めた。キャシーは養女だから、公爵家は私が当主になるそうだ。卒業してすぐ当主になる手続きが進められていく。
そんな時だった。カトリーヌとローザが登校しなくなり、ヨハン王子が留学してきた。するとキャシーはヨハン王子に夢中になった。何故だ!
数日もすると、ヨハン王子がキャシーに愛を囁き始めた。それをキャシーもうっとりと聞いている。ありえない。キャシー、君の婚約者は私だろう?
だが、キャシーがヨハン王子を望むなら仕方ない。キャシーの望みが、私の望みだ。そう思っていたのに、ヨハン王子が皆に振る舞う紅茶を飲んだあたりから、頭がすっきりしてどうしてもキャシーを手放したくなくなった。予定通りならキャシーは私の妻だ。問題ないと思っていた。それなのにヨハン王子に帝国に連れて行けなどと言う。……そうか、キャシーは僕よりヨハン王子が良いのか。灼けつくような嫉妬心が生まれる。
だけどね、キャシー。もう、ヨハン王子は戻ってこないよ。
結婚したらすぐに、キャシーを誰にも会わせずに部屋に閉じ込めた。使用人はだいぶ減っていたが、キャシーを部屋から出さないように見張らせ、逃げ出したらクビと言ってある。
そのうち、キャシーの父親達が屋敷から逃げようとして捕まった。
そして……今度は……。
「ルバート、公爵家の領地は返還命令が出たよ。なんにも領地経営してなくて、納税もないから、自分勝手な領民達はキャシーの慈悲で今年は納税は要らないとか言い出して困るんだよね。いったん国が立て直して、厳しくしてから、公爵家の当主は、カトリーヌの従兄弟がなるよ」
「キャシー……キャシーはどうなる……」
「ルバートと、キャシーは王家の塔に生涯幽閉。最後のチャンスだよ。ルバート、キャシーとは別れなよ。そしたらルバートは自由だよ」
「キャシーと離れるなら、死んだ方がマシだ!」
「そっか、じゃあお連れして。ルバート、さよなら」
この頃のキャシーは、もうぼんやりとしていてあまり話さない。素直に連れて行かれてくれて、私とキャシーは一生塔に居る。
私は、キャシーと一緒で、幸せだ。だから、キャシー、また前みたいに笑ってくれ。
「ルバート、なんでキャシーが良かったの?」
久しぶりに話したクロードは呆れた顔をしていたが、婚約おめでとうと祝ってくれた。
「カトリーヌに振られたよ」
そう笑っていたクロードに、いかにカトリーヌが酷いことをしたのかを力説した。クロードは、不思議そうな顔をして去っていった。どこか不安な気持ちになる。
「ルバート! クッキー食べる?」
キャシーからクッキーを貰うと、そんな気持ちも消えていった。そうだ、卒業したらすぐキャシーと結婚できる。異例ではあるが、カトリーヌとの式の準備は進んでいたから、卒業してすぐにキャシーと結婚する段取りを進めた。キャシーは養女だから、公爵家は私が当主になるそうだ。卒業してすぐ当主になる手続きが進められていく。
そんな時だった。カトリーヌとローザが登校しなくなり、ヨハン王子が留学してきた。するとキャシーはヨハン王子に夢中になった。何故だ!
数日もすると、ヨハン王子がキャシーに愛を囁き始めた。それをキャシーもうっとりと聞いている。ありえない。キャシー、君の婚約者は私だろう?
だが、キャシーがヨハン王子を望むなら仕方ない。キャシーの望みが、私の望みだ。そう思っていたのに、ヨハン王子が皆に振る舞う紅茶を飲んだあたりから、頭がすっきりしてどうしてもキャシーを手放したくなくなった。予定通りならキャシーは私の妻だ。問題ないと思っていた。それなのにヨハン王子に帝国に連れて行けなどと言う。……そうか、キャシーは僕よりヨハン王子が良いのか。灼けつくような嫉妬心が生まれる。
だけどね、キャシー。もう、ヨハン王子は戻ってこないよ。
結婚したらすぐに、キャシーを誰にも会わせずに部屋に閉じ込めた。使用人はだいぶ減っていたが、キャシーを部屋から出さないように見張らせ、逃げ出したらクビと言ってある。
そのうち、キャシーの父親達が屋敷から逃げようとして捕まった。
そして……今度は……。
「ルバート、公爵家の領地は返還命令が出たよ。なんにも領地経営してなくて、納税もないから、自分勝手な領民達はキャシーの慈悲で今年は納税は要らないとか言い出して困るんだよね。いったん国が立て直して、厳しくしてから、公爵家の当主は、カトリーヌの従兄弟がなるよ」
「キャシー……キャシーはどうなる……」
「ルバートと、キャシーは王家の塔に生涯幽閉。最後のチャンスだよ。ルバート、キャシーとは別れなよ。そしたらルバートは自由だよ」
「キャシーと離れるなら、死んだ方がマシだ!」
「そっか、じゃあお連れして。ルバート、さよなら」
この頃のキャシーは、もうぼんやりとしていてあまり話さない。素直に連れて行かれてくれて、私とキャシーは一生塔に居る。
私は、キャシーと一緒で、幸せだ。だから、キャシー、また前みたいに笑ってくれ。
112
あなたにおすすめの小説
転生令嬢は捨てられた元婚約者に微笑む~悪役にされたけど、今さら愛されてももう遅い~
exdonuts
恋愛
前世で酷く裏切られ、婚約破棄された伯爵令嬢リリアーナ。涙の最期を迎えたはずが、気づけば婚約破棄より三年前の自分に転生していた。
今度こそもう誰にも傷つけられない——そう誓ったリリアーナは、静かに運命を書き換えていく。かつて彼女を見下し利用した人々が、ひとり、またひとりと破滅していく中……。
「リリアーナ、君だけを愛している」
元婚約者が涙ながらに悔やんでも、彼女の心はもう戻らない。
傷ついた令嬢が笑顔で世界を制す、ざまぁ&溺愛の王道転生ロマンス!
誤解なんですが。~とある婚約破棄の場で~
舘野寧依
恋愛
「王太子デニス・ハイランダーは、罪人メリッサ・モスカートとの婚約を破棄し、新たにキャロルと婚約する!」
わたくしはメリッサ、ここマーベリン王国の未来の王妃と目されている者です。
ところが、この国の貴族どころか、各国のお偉方が招待された立太式にて、馬鹿四人と見たこともない少女がとんでもないことをやらかしてくれました。
驚きすぎて声も出ないか? はい、本当にびっくりしました。あなた達が馬鹿すぎて。
※話自体は三人称で進みます。
断罪される前に市井で暮らそうとした悪役令嬢は幸せに酔いしれる
葉柚
恋愛
侯爵令嬢であるアマリアは、男爵家の養女であるアンナライラに婚約者のユースフェリア王子を盗られそうになる。
アンナライラに呪いをかけたのはアマリアだと言いアマリアを追い詰める。
アマリアは断罪される前に市井に溶け込み侯爵令嬢ではなく一市民として生きようとする。
市井ではどこかの王子が呪いにより猫になってしまったという噂がまことしやかに流れており……。
悪役令嬢がヒロインからのハラスメントにビンタをぶちかますまで。
倉桐ぱきぽ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私は、ざまぁ回避のため、まじめに生きていた。
でも、ヒロイン(転生者)がひどい!
彼女の嘘を信じた推しから嫌われるし。無実の罪を着せられるし。そのうえ「ちゃんと悪役やりなさい」⁉
シナリオ通りに進めたいヒロインからのハラスメントは、もう、うんざり!
私は私の望むままに生きます!!
本編+番外編3作で、40000文字くらいです。
⚠途中、視点が変わります。サブタイトルをご覧下さい。
[完結]不実な婚約者に「あんたなんか大っ嫌いだわ」と叫んだら隣国の公爵令息に溺愛されました
masato
恋愛
アリーチェ・エストリアはエスト王国の筆頭伯爵家の嫡女である。
エストリア家は、建国に携わった五家の一つで、エストの名を冠する名家である。
エストの名を冠する五家は、公爵家、侯爵家、伯爵家、子爵家、男爵家に別れ、それぞれの爵位の家々を束ねる筆頭とされていた。
それ故に、エストの名を冠する五家は、爵位の壁を越える特別な家門とされていた。
エストリア家には姉妹しかおらず、長女であるアリーチェは幼い頃から跡取りとして厳しく教育を受けて来た。
妹のキャサリンは母似の器量良しで可愛がられていたにも関わらず。
そんな折、侯爵家の次男デヴィッドからの婿養子への打診が来る。
父はアリーチェではなくデヴィッドに爵位を継がせると言い出した。
釈然としないながらもデヴィッドに歩み寄ろうとするアリーチェだったが、デヴィッドの態度は最悪。
その内、デヴィッドとキャサリンの恋の噂が立ち始め、何故かアリーチェは2人の仲を邪魔する悪役にされていた。
学園内で嫌がらせを受ける日々の中、隣国からの留学生リディアムと出会った事で、
アリーチェは家と国を捨てて、隣国で新しい人生を送ることを決める。
未来の記憶を手に入れて~婚約破棄された瞬間に未来を知った私は、受け入れて逃げ出したのだが~
キョウキョウ
恋愛
リムピンゼル公爵家の令嬢であるコルネリアはある日突然、ヘルベルト王子から婚約を破棄すると告げられた。
その瞬間にコルネリアは、処刑されてしまった数々の未来を見る。
絶対に死にたくないと思った彼女は、婚約破棄を快く受け入れた。
今後は彼らに目をつけられないよう、田舎に引きこもって地味に暮らすことを決意する。
それなのに、王子の周りに居た人達が次々と私に求婚してきた!?
※カクヨムにも掲載中の作品です。
【完結】リクエストにお答えして、今から『悪役令嬢』です。
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
恋愛
「断罪……? いいえ、ただの事実確認ですよ。」
***
ただ求められるままに生きてきた私は、ある日王子との婚約解消と極刑を突きつけられる。
しかし王子から「お前は『悪』だ」と言われ、周りから冷たい視線に晒されて、私は気づいてしまったのだ。
――あぁ、今私に求められているのは『悪役』なのだ、と。
今まで溜まっていた鬱憤も、ずっとしてきた我慢も。
それら全てを吐き出して私は今、「彼らが望む『悪役』」へと変貌する。
これは従順だった公爵令嬢が一転、異色の『悪役』として王族達を相手取り、様々な真実を紐解き果たす。
そんな復讐と解放と恋の物語。
◇ ◆ ◇
※カクヨムではさっぱり断罪版を、アルファポリスでは恋愛色強めで書いています。
さっぱり断罪が好み、または読み比べたいという方は、カクヨムへお越しください。
カクヨムへのリンクは画面下部に貼ってあります。
※カクヨム版が『カクヨムWeb小説短編賞2020』中間選考作品に選ばれました。
選考結果如何では、こちらの作品を削除する可能性もありますので悪しからず。
※表紙絵はフリー素材を拝借しました。
婚約破棄を求められました。私は嬉しいですが、貴方はそれでいいのですね?
ゆるり
恋愛
アリシエラは聖女であり、婚約者と結婚して王太子妃になる筈だった。しかし、ある少女の登場により、未来が狂いだす。婚約破棄を求める彼にアリシエラは答えた。「はい、喜んで」と。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる