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しおりを挟む「おい、ツヨシ!」
俺は、やっと決意した…。
「な、なんだ?」
「なんだじゃなくて、約束のギター、教えてくれ」
「ギター? アマネに教わるんじゃなかった?」
そう、アマネのつもりだったけど、この際、ツヨシのために何かしたくて…得意のギターなら気が紛れるかと思って……。
「そのつもりだったけど、忙しくてなかなか、時間が無いらしくて…」
「そっかー、生徒会の仕事も大変だな」
アマネは、学級委員長もやってるから、本当に忙しそうだった。
「そうなんだよ。だから、悪いけどツヨシ…今度の休みってどうかな?」
「今度ねぇ~、わかった。教えてやる」
「よっしゃあー、助かった。」
俺は、小さくガッツポーズした。
これで少しは、気分転換できるだろう…
『そうだといいな…』
俺も、もう少し、まりあ先輩と出掛けたいなぁ~
『それはムリだな』
何でだよ!
『考えてもみろよ、みおがお前のこと好きなの知ってるんだぞ!』
そうだった……。
でも、俺の気持ちは決まってるし、みおちゃんに気をつかって、自分をごまかすのは…無理だし……。
もしかしたら、まりあ先輩だって、俺のこと好きかもしれないだろ…。
『そんなこと、ありえないと思うけどな……』
可能性は、ゼロじゃないから、期待してもいいんじゃないかなぁ~。
『そうかな…』
あれ? そういえば、もう少しでテストだったんじゃ……
『…テスト? 勉強してたっけ?』
いや、全然……ヤバイ、どうしよ……。
まあ、勉強しなくても、いい点は取れるけど…
ツヨシのために……。
『その時、たこ焼食うか?』
どうだろう?
わざわざ作ることはないだろうから…食べない…かな……。
『ええーっ、なんでだよ? 腹は減るだろうが』
そりゃあ、腹は空くよ…だから…何かは食べるだろうな…
それより、茶々丸?
お前、最近たこ焼食いすぎじゃねぇ?
『はぁー? そんなことないだろう』
いやぁ、そんなことある。
『うまいもんは、しょうがない』
それより、テストのこと話してたんだった…。
どうも最近、茶々丸に、いいように使われてる気がする。
ああ、テストに、ギターに、まりあ先輩のこと……考えることが多すぎて頭のなか、パニックだ。
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