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無知
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ここは陰陽師の屋敷
『ねぇ、妖怪って悪なの?』
まだ5つくらいの可愛らしい男の子が、自分より上の男性二人を交互に見上げ聞いている
「それは…自分で確かめてごらん?凛月。ねぇ、カラク?」
優しそうな笑みで応えるのは陰陽師一族の長、悠。
長というだけあって歳はそれなりにあるのだが見た目は二十歳くらいに見える
「いいか、凛月。悠の言うことなんて聞かなくていいんだぞ、妖怪は悪だ」
カラクとは性格から何から正反対な陰陽師一族の一番隊隊長カラク
陰陽師は妖怪を滅する者、そう凛月に教える
『そっか…妖怪は…悪…』
どこか悲しそうにしながらも、こくんと頷く凛月
「でも急にどうしたの?」
『別に、何となく』
凛月はそっぽを向いて何かを隠すように去ろうとする
それを見たカラクは
「凛月、何を隠してる」
凛月の首袖を掴み引っ張りあげた…すると…
「キュー」
中から可愛らしい兎の見た目をした妖怪が出てきた
『あっ、駄目』
凛月はその妖怪が滅されないように抱きかかえ滅さないように二人に頼み込む
『この子怪我してるの…』
「凛月、そいつは妖怪だぞ?わかってんのか?」
カラクは凛月を睨み今にも妖怪を滅しそうな勢いだ
「まぁ、カラク落ち着いて、その妖怪は小妖怪ですし怪我の手当くらいなら大丈夫でしょう」
悠はカラクを宥め、凛月の頭に手を置き「救急箱取ってくるから少しの間待ってて」と言い部屋を出て行った
カラクは凛月の元へいきしゃがみ、ゆっくりと話した
「ちっ、悠は甘いんだよ。
凛月、いいか?お前の両親を殺したのは妖怪なんだ。そいつもその妖怪だ、いつ人を襲うかわからない今のうちに退治しないと後悔するぜ」
『え……お父様とお母様が…妖怪…に?』
初めて知らされる両親の死んだ理由に頭が真っ白になる凛月
「ああ、その妖怪も少妖怪だからと言って油断すると…」
「ギャシャャャ」
さっきまで凛月の腕の中でおとなしかった妖怪は凛月の腕から飛び出しカラクの腕に向かって爪を突き立てる
それを見た凛月は驚きと恐怖で涙を流し震えてしまった
すると扉が開き救急箱を手にした悠が戻ってきた
「何事ですか!?」
腕から血を流しているカラクと泣いている凛月を見て驚きながらも原因であると思われる妖怪の方を見て…
「…妖怪さん、人に危害を加えるようなら容赦はしません」
悠は指で五芒星を描き〝滅〟と悲しそうに唱えた
すると妖怪は跡形もなく塵となり消えた
それを見ていたカラクは
「悠、悪い…やりすぎた」
眉を下げ救急箱を手にし部屋から出て行く。
悠はそんなカラクを眺め…悪いのは私の方だと呟き、凛月に近寄り抱きしめポンポンと頭を撫でるのであった
『ねぇ、妖怪って悪なの?』
まだ5つくらいの可愛らしい男の子が、自分より上の男性二人を交互に見上げ聞いている
「それは…自分で確かめてごらん?凛月。ねぇ、カラク?」
優しそうな笑みで応えるのは陰陽師一族の長、悠。
長というだけあって歳はそれなりにあるのだが見た目は二十歳くらいに見える
「いいか、凛月。悠の言うことなんて聞かなくていいんだぞ、妖怪は悪だ」
カラクとは性格から何から正反対な陰陽師一族の一番隊隊長カラク
陰陽師は妖怪を滅する者、そう凛月に教える
『そっか…妖怪は…悪…』
どこか悲しそうにしながらも、こくんと頷く凛月
「でも急にどうしたの?」
『別に、何となく』
凛月はそっぽを向いて何かを隠すように去ろうとする
それを見たカラクは
「凛月、何を隠してる」
凛月の首袖を掴み引っ張りあげた…すると…
「キュー」
中から可愛らしい兎の見た目をした妖怪が出てきた
『あっ、駄目』
凛月はその妖怪が滅されないように抱きかかえ滅さないように二人に頼み込む
『この子怪我してるの…』
「凛月、そいつは妖怪だぞ?わかってんのか?」
カラクは凛月を睨み今にも妖怪を滅しそうな勢いだ
「まぁ、カラク落ち着いて、その妖怪は小妖怪ですし怪我の手当くらいなら大丈夫でしょう」
悠はカラクを宥め、凛月の頭に手を置き「救急箱取ってくるから少しの間待ってて」と言い部屋を出て行った
カラクは凛月の元へいきしゃがみ、ゆっくりと話した
「ちっ、悠は甘いんだよ。
凛月、いいか?お前の両親を殺したのは妖怪なんだ。そいつもその妖怪だ、いつ人を襲うかわからない今のうちに退治しないと後悔するぜ」
『え……お父様とお母様が…妖怪…に?』
初めて知らされる両親の死んだ理由に頭が真っ白になる凛月
「ああ、その妖怪も少妖怪だからと言って油断すると…」
「ギャシャャャ」
さっきまで凛月の腕の中でおとなしかった妖怪は凛月の腕から飛び出しカラクの腕に向かって爪を突き立てる
それを見た凛月は驚きと恐怖で涙を流し震えてしまった
すると扉が開き救急箱を手にした悠が戻ってきた
「何事ですか!?」
腕から血を流しているカラクと泣いている凛月を見て驚きながらも原因であると思われる妖怪の方を見て…
「…妖怪さん、人に危害を加えるようなら容赦はしません」
悠は指で五芒星を描き〝滅〟と悲しそうに唱えた
すると妖怪は跡形もなく塵となり消えた
それを見ていたカラクは
「悠、悪い…やりすぎた」
眉を下げ救急箱を手にし部屋から出て行く。
悠はそんなカラクを眺め…悪いのは私の方だと呟き、凛月に近寄り抱きしめポンポンと頭を撫でるのであった
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