悪女と呼ばれた私は静かに微笑む

時雨 琉樹

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ベリルローズ家

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ベリルローズ家はカルトスカーレット王国唯一の公爵家だ。


ルファーナはベリルローズの長女であった。


扉を閉めるとさっきの近衛兵が居た。


「聖女様。お帰りですか。お付き添い致します。」


…今は人と居たくない


「いいえ、大丈夫よ。1人で帰るわ。」

そういって愛想笑いして見せた。


「かしこましました。お気をつけてお帰りくださいませ。」


それ以上は近衛兵は何も言わなかった。


私は王宮にある自分の部屋に帰らず庭園に向かった。


そして日の当たらない庭のガーデンテーブルに席についた。


日に当たらない場所を選んだ理由は…


「ルファーナ!!」


叫びながらシャードルは私の目の前に
現れた。


…やっぱり


「怒ってるの?シャードル?」

シャードルの頬に手を当てると
シャードルは子どものように顔を膨らませた。


「当たり前だ!本気でベリルローズに行くのか!?」


「えぇ、もちろんよ。私は行くわ。」


「ダメだ!何かあったらどうするんだ!ルファーナ!」


シャードルは私の手首を掴み
涙目になりながら私に訴えた。


「シャードル。私は大丈夫よ。昔の弱い女じゃないわ。それに今は1人じゃないわ。貴方がいる。」


私は静かに彼を抱きしめ話を続けた。


「…それにシャードルが護ってくれるんでしょ。」


「うぅっ。分かった…。けど無理はするなよ…。」


シャードルは折れたようだ。
彼は本当に悪魔なのだろうか。


今の彼は仔犬にしか見えない。


「私、明日に備えて部屋に戻って休むわ。だからシャードルも休みなさい。」


「…分かった。おやすみ。ルファーナ。」


「えぇ、おやすみなさい。」


シャードルが自分の中に戻ったのを確認し私は自室へ向かった。
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