悪女と呼ばれた私は静かに微笑む

時雨 琉樹

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駆け引きの糸

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『王位の放棄』

王位は王室の人物の放棄は
禁止されて居るが王室の者では
ない場合。

王位の受け渡しが可能と
されている。但し血縁者のみである。


:義母マティーネ



「ルファーナ、王位を放棄するわよね?」


私は率直に聞いた。 

どうせこの女に断れる筋合いなんて
ないからだ。


…しかし何故この女が王位継承に
値することになったのかだけが
分からなかった。


ルファーナが皇后になれば  
国民はこの女をもっと恨み憎む
のは目に見えていた。
それを利用して私が聖母の力を
使い事実的に国のトップに
立とうと思っていた。

…なのに何故かカーティス殿下は
王室を追い出され

ルファーナは王位継承の権利を
手に入れた。

考えても分からないものは
分からなかった。

しかし私は運がいい!!

どんな形であれ王位を手に入れられたのだから!


実質的な王位で我慢する
ことはなくなったのだ。


初めベリルローズ公爵が娼婦で
あった私を見初めた時は公爵夫人に
なれるなんてと思っていたが


まさか王位さえも
手に入れられるなんて


思いっきり聖母の名を
轟かせるわ!!


自分の未来について考えて居たが
ルファーナの言葉で私は顔が強ばった。


「お母様…。残念ですが王位放棄は
出来ませんの。」


は?今なんて?王位を放棄出来ない?
反抗してるのか?この私に?

「私の言うことが聞けないの?!
王位が放棄するのよ!」


私はルファーナに怒鳴りつけた。
これも大事な躾よね。

いつもは怯えて私に土下座する
女は今日は私の眼を真っ直ぐ見て言った。


「それは出来ません。」


それは私にとって
あまりにもおかしな光景だった。
いや、私だけではないアニーも
夫もメイド達でさえ 
驚きを隠せないでいる

「この私に反抗するっていうの!?
どういうことなのよ!」


怒りをあらわにしている私を
宥めるように
ルファーナは微笑みながら私に言った。



「実は私、血の聖女ですの。」



え…??

血の聖女?ルファーナが
そんなはずない。


そんなこと言ったことも
神殿に申請されたこともない。

そんな…まさか…
今までのは全部演技?
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