ミックスブラッドオンライン・リメイク

マルルン

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始まりの森編

夜の冒険初デビュー

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 そんな訳で、アイテム喪失の猜疑さいぎは今後も問わない方針で。持ち切れない小物は木編みの鳥籠(かつてはファーが入ってた)に放り込んで、安全地帯の端っこへ。
 その周りに、貰ったばかりのカンテラや使えない装備品などをオブジェの様に置いておく。琴音に訊いてアイテム的価値の高いモノは、無くなったら困るので当然鞄の中だ。

 その次に大事な品物は、マントの風呂敷行きとなっている。それから報酬で貰った食料も、同じく風呂敷の中に一時的に収納しておく。
 使わないと分かっている矢束は、無くなると勿体もったい無いけど鳥籠オブジェの仲間入り。繰り返し貰えるけど、今後は交換しない方が良いかな。

 『交換チケット』2枚だけど、これは割と秀逸だった。何とこちらで交換品を選べるらしく、つまりは不足と感じた物との交換が可能と言う事だ。
 つまりは回復薬が足りなければポーション券、修繕が必要なら修繕券って感じだ。こちらは幸いに、今の所はどちらのアイテムも足りている。

 だったらある意味ギャンブルの、ランダム交換を選択してみようかな。この前ファーが樹上で見付けたのと同じ奴だ、1個でも当たりが出れば儲けモノ。
 交換は毎度お馴染み、サルの着ぐるみが大きな袋を取り出しての演出付き。いかにも抽選はランダムですよ感満載の、袋の中身を手探りで取り出すと言う方式だった。
 その結果、ポーション(大)とクールな下着と言う変わりアイテムをゲット!

 ――クールな下着 耐久5、防+1、耐寒+20%up

 んむっ、俺って今まで下着すら穿いていなかったの? いや、多分だが粗末な下着みたいなのを付けていたのだと信じたい。
 恐らく、記載する価値も無い類いの装備だったのだろう。とにかく着替え……このゲーム、着替えはステータス画面を呼び出してワンクリックで出来るのが良いね。

 そうで無かったら、木陰で全裸になって着替える破目になってたよ。それはともかく、お洒落しゃれは見えない所からってね?
 クエ関係の始末に少し時間を取られたけど、何とか全て無事に終了。後はクラフト系のクエだけど、実は手元に道具も材料もほとんど無い有り様。

 そんな訳で、今日の素材取りの成果に期待って感じである。そうそう、素材が何とか集まっている、手甲と甲虫の甲殻の組み合わせも試すべきかな?
 実は精霊ラマウカーンから、前報酬にと松脂まつやにを1びん貰っていたのだ。それを使わせて貰って、製作が可能かチャレンジしてみようかな。

 ほこら作りに使うように貰った素材を他に流用は、非常に心苦しいんだけど。こちらも戦闘力の向上と言う、割と重い使命が掛かっているのだ。
 下手に手抜きとかすると、この過酷なソロ区間を生き延びれない。

 そんな言い訳を用意しての、レッツなんちゃって合成開始である。と言っても、手甲の表面に松脂で甲虫の甲殻をくっ付けるだけなんだけど。
 前準備に、くっ付きやすいようなるべく甲殻をナイフで平らに削って、と。後はなるべく規則正しく、魚の鱗のイメージで削った甲殻を並べて貼って行く。

 ――甲殻の手甲 耐久4、防+4

 完成まではほんの5分程度、それでも結果は良い出来と言わざるを得ず。何しろ合成で耐久値が上がったのって、初めてでは無かろうかっ!?
 防御値も倍化してるし、これなら今使っている盾と交換しても遜色そんしょく無い。ただし接着剤まつやにが乾くまでは、養生ようじょうして置いておくべきかも。
 そんな訳で、今夜一晩オブジェの仲間入りへ。




 ようやくすべての支度が整って、いざ夜の闇の支配する『始まりの森』へ。このゲーム始めて以来の夜中の行動なのだ、最初は慎重に進めなければ。
 闇の眼帯の《Dビジョン》は、当然ながら凄い性能だった。MP8使用で、30分は暗視が持つなかなかのコストパフォーマンス振り。

 これで昼と同じ視界を保てるなら、MP消費も安いモノである。実際は、光の加減が昼とは違うので最初少し戸惑ったりもしたモノの。
 逆に自分で光っている妖精あいぼうが、やたらと眩しくて見え難い事態に。まぁいいや、光るなって言うのも可哀想だし、そのうち自然と慣れて来るだろう。

 そして、森のモンスターの配置だけど、これがまた昼間と全く違うのがすぐに判明した。何しろウサギも芋虫も、周囲を見回しても全くいない有り様。
 その代わりに、ゾンビとスケルトンが徘徊はいかいしていらっしゃる!

 うわ~っ、ここまであからさまに違うとは、完全に意表を突かれてしまった。まぁいいや、コイツ等のドロップは意外と美味しいからね。
 ってか、洞窟で遭遇した奴とは見え方が微妙に違うなぁ。どうやらオーラ的なモノを、この魔法の視界は感知しているみたいで戸惑いも少々。

 だから遠くの奴も感知しやすいけど、まとまって行動していると個数まで把握し辛くなってしまっている。まぁそこは、些細な問題と割り切ろう。
 当然だけど、夜間の戦闘の手応えチェックもこの場で済ませてしまう。最初は近くにいたスケルトンを、両手武器の木の棍棒で片付けて行く。

 うんっ、洞窟にいた奴に比べて、微妙に強い気がするのは思い過ごしだろうか? レベルがこっちの方が高いのか、それとも今の時間帯が関係しているせいか。
 どちらもありそうで、これは少しだけ厄介な問題かも。

 続いてのゾンビを相手取って、心に湧いていた疑念は確信に変わった。やっぱり洞窟の奴らよりこいつ等の方が強いし、体力も高くなっている。
 そして最悪な事に、俺の持っている闇魔法の効きがあまり良くない。相手も闇属性だから、ある程度耐性を持っているのだろう。

 これは迂闊うかつだったな、夜でも視界が確保出来るから冒険も可能って、単純に考えていた。他にも色々と、相性があるのを念頭に入れてなかった。
 むうっ、今からでも遅くは無いかな……例えば、潤沢にあるスキルPで光魔法を取得するとか。確か琴音の情報では、光と闇は相関関係にあるって話だったような。

 それぞれ特効とっこう効果があるので、闇の住人は光魔法にすこぶる弱いらしい。スキルPを4P支払って、新魔法を取得するのは悪くは無い考えだ。
 まぁそれも、一発で念願の攻撃魔法が出てくれればだけど。全然関係ない便利魔法も、もちろん出て来る可能性は大いにある訳で悩んでしまう。


 う~ん、悩むなぁ……ちなみに他の6種類の相関関係は、土>雷>水>炎>氷>土となっているらしい。風は中立で、どれにも干渉しない自由な性質を備えている。
 ちょっと面白いな、覚え方も琴音に教わって一発で頭に入ってしまった。つまり、土はアースで電気を逃がすけど、霜柱で内から引き千切られる。
 雷は土には適わないけど、水との相性は抜群に良い。

 水は通電されっ放しだけど、炎を消す事が出来る。炎は水を掛けられれば鎮火するけど、氷を溶かす事が出来る……こんな感じで、強弱の関係が巡る訳だ。
 その中心で、ただ風は自由に吹いている、と。

 そんな属性のありようを踏まえて、さて新しく覚える魔法の選択である。琴音には、たくさん覚えても扱い切れないのは目に見えていると釘を刺されている。
 確かにそう……例えば全属性そろえるとか、自分が何の魔法を何種類持ってるのか把握し切れない姿が目に浮かぶ。そもそも、スキルPもそんなに無いってのもある。

 魔法スキルも低いより、高い方がもちろん威力も強くなるらしい。つまり全部を低スキルで揃えるより、1つに注ぎ込んだ方が断然お得ではある。
 かと言って、敵の弱点属性をある程度揃えるのも攻略としては正しい。




 ――ダメだ、考え込んでも切りが無い……取り敢えず、今は保留しておこう。






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