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番外編?「悪役令嬢はお菓子作りに夢中です」
ルイスはある令嬢に目を奪われる
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僕はルイス・リア・クラリス。このクラリス王国の第二王子だ。
僕が彼女を初めて認識したのは5歳の時に父に連れられて行った公爵家主催のパーティだった。
彼女は来客に用意された立食用のテーブルのお菓子やデザートに釘付けのようだった。
プラチナブロンドの髪が揺れルビーのような真っ赤な瞳がキラキラと輝いている。ただ、この場ですぐに食べるのはレディとして恥ずかしいと思っているのかソワソワしている姿が可愛くて思わず口元が綻ぶ。父の服の裾を少し引っ張りこちらをむかせると周囲には聞こえないように小さな声で質問した。
「父上、あのこはだれですか?」
僕はまだ5歳だったが父に彼女の事が気になると言っているような気がして、大きな声で質問するのが少し恥ずかしかったのだ。
それに、国王である父がおそらく招待客の貴族の令嬢だろう彼女のことを知っているとは思わなかったが、彼女のことが知りたい衝動が抑えられず、知らないと言われると分かっていたが質問していた。
「ん?・・・アリアーナじゃないか、あんなところで1人で何をしているんだ?」
「しってるんですか!」
だが、父の答えで彼女の事を知れるのが嬉しくて思わず大きな声がでてしまい、慌てて口を手で覆う。そんな僕の頭を父は苦笑いしながら優しく撫でた。その行為に頬が少しあつくなる。
僕はもう5歳なんだぞ!子供扱いは止めて欲しい。
「彼女はアリアーナ・ロゼリウス、今日の主催でもある私の弟の娘だよ。ルイスとは同い年だから、赤ん坊の頃はよく遊んでいたんだが、覚えてないかい?」
「・・・おぼえてません」
彼女は僕の従姉妹だった。
しかも、会ったことがあるという。その事実に愕然としていると、父は少し思案したあと、言葉を続ける。
「まぁ、アリアーナが城に来る時はクリスの元へ行くからな」
クリス・リア・クラリス、僕のふたつ上の兄だ。
ちなみに今日は公爵家の嫡男でもあるハルバート・ロゼリウスが侯爵の令嬢との婚約のお披露目のパーティーだった。今は一通りの挨拶やお披露目も終わり皆、自由にしているところだ。普通、王は婚約の許可を出すだけでこういった催しには参加しないのだが、父が参加しているのは王弟でもあるロゼリウス公爵から招待されたことと、ハルバートが従兄弟というだけでなく、クリスと同い年であり将来の側近候補であり、友人でもあるからだ。だから本来ならば、クリスが招待されこの場にいたはずだ。たが、今回は体調を崩してしまい不参加となり母上と城に残ることになった。僕は、ハルバートとはあまり面識もなかったので参加する予定ではなかったのだか、体調のわるいクリスが、ハルバートへ祝辞を自分の代わりに言ってきてくれと、いつも何でもそつなくこなすクリスが、体調不良で普段弟へは言わないようなことを言うものだから、急遽参加ることにしたのだ。
そんな兄の名前が父から出て不思議に思い首を傾げる。
「・・・兄上?どうして、兄上のところへ?」
父はそんな僕の様子に気づくとこなく、お菓子をひとつ手取り食べようとしているアリアーナを微笑ましそうに見つめながら答えてくれた。
「アリアーナは、クリスの婚約者だよ」
「・・・え?」
すぐに、理解する事が出来なかった。
ハルバートは7歳になる。先程、挨拶した時のハルバートや婚約者の令嬢を思い出しながら、貴族なのだから早いということはないのだろうということは幼いながら理解出来る。もちろん、兄であるクリスにも婚約者がいることは知っていた。兄の婚約式はこのパーティよりも盛大に行われた。だが、婚約が結ばれたのは2年も前で、今より幼かった僕は相手の令嬢の顔を覚えていなかった。クリスは婚約者と交流として月に一度は会っているようだが、そこへ僕が呼ばれることはもちろんない。これから、成長していくなかで、その令嬢とも顔を合わせる機会が必ずあるだろうし、僕にもそのうち婚約者が出来るだろう、そう思っていた。
でも、何故だろう・・・胸の奥がチクリと痛い気がしたのだ。ただ、それが何故なのか分からず思わず胸を抑えていた。
「アリアーナ!!?」
そんな時、横から父の悲痛な声が響き、会場が静まりかえっていた。
何故父が声を荒らげたのか分からないが早く彼女をを確認しなくてはと思い、先程まで父が微笑ましそうに見つめていた彼女を見る。しかしそこには笑顔でお菓子を食べている姿はなく、彼女が、アリアーナが真っ青な顔で倒れていたのである。
「・・・・・・!?」
頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けた。
会場はいちじ騒ぎになったが、どうやら慌ててお菓子を食べたアリアーナが喉にお菓子を詰まらせたらしいという事でアリアーナはそのまま担ぎ出され、パーティはお開きになった。
僕が彼女を初めて認識したのは5歳の時に父に連れられて行った公爵家主催のパーティだった。
彼女は来客に用意された立食用のテーブルのお菓子やデザートに釘付けのようだった。
プラチナブロンドの髪が揺れルビーのような真っ赤な瞳がキラキラと輝いている。ただ、この場ですぐに食べるのはレディとして恥ずかしいと思っているのかソワソワしている姿が可愛くて思わず口元が綻ぶ。父の服の裾を少し引っ張りこちらをむかせると周囲には聞こえないように小さな声で質問した。
「父上、あのこはだれですか?」
僕はまだ5歳だったが父に彼女の事が気になると言っているような気がして、大きな声で質問するのが少し恥ずかしかったのだ。
それに、国王である父がおそらく招待客の貴族の令嬢だろう彼女のことを知っているとは思わなかったが、彼女のことが知りたい衝動が抑えられず、知らないと言われると分かっていたが質問していた。
「ん?・・・アリアーナじゃないか、あんなところで1人で何をしているんだ?」
「しってるんですか!」
だが、父の答えで彼女の事を知れるのが嬉しくて思わず大きな声がでてしまい、慌てて口を手で覆う。そんな僕の頭を父は苦笑いしながら優しく撫でた。その行為に頬が少しあつくなる。
僕はもう5歳なんだぞ!子供扱いは止めて欲しい。
「彼女はアリアーナ・ロゼリウス、今日の主催でもある私の弟の娘だよ。ルイスとは同い年だから、赤ん坊の頃はよく遊んでいたんだが、覚えてないかい?」
「・・・おぼえてません」
彼女は僕の従姉妹だった。
しかも、会ったことがあるという。その事実に愕然としていると、父は少し思案したあと、言葉を続ける。
「まぁ、アリアーナが城に来る時はクリスの元へ行くからな」
クリス・リア・クラリス、僕のふたつ上の兄だ。
ちなみに今日は公爵家の嫡男でもあるハルバート・ロゼリウスが侯爵の令嬢との婚約のお披露目のパーティーだった。今は一通りの挨拶やお披露目も終わり皆、自由にしているところだ。普通、王は婚約の許可を出すだけでこういった催しには参加しないのだが、父が参加しているのは王弟でもあるロゼリウス公爵から招待されたことと、ハルバートが従兄弟というだけでなく、クリスと同い年であり将来の側近候補であり、友人でもあるからだ。だから本来ならば、クリスが招待されこの場にいたはずだ。たが、今回は体調を崩してしまい不参加となり母上と城に残ることになった。僕は、ハルバートとはあまり面識もなかったので参加する予定ではなかったのだか、体調のわるいクリスが、ハルバートへ祝辞を自分の代わりに言ってきてくれと、いつも何でもそつなくこなすクリスが、体調不良で普段弟へは言わないようなことを言うものだから、急遽参加ることにしたのだ。
そんな兄の名前が父から出て不思議に思い首を傾げる。
「・・・兄上?どうして、兄上のところへ?」
父はそんな僕の様子に気づくとこなく、お菓子をひとつ手取り食べようとしているアリアーナを微笑ましそうに見つめながら答えてくれた。
「アリアーナは、クリスの婚約者だよ」
「・・・え?」
すぐに、理解する事が出来なかった。
ハルバートは7歳になる。先程、挨拶した時のハルバートや婚約者の令嬢を思い出しながら、貴族なのだから早いということはないのだろうということは幼いながら理解出来る。もちろん、兄であるクリスにも婚約者がいることは知っていた。兄の婚約式はこのパーティよりも盛大に行われた。だが、婚約が結ばれたのは2年も前で、今より幼かった僕は相手の令嬢の顔を覚えていなかった。クリスは婚約者と交流として月に一度は会っているようだが、そこへ僕が呼ばれることはもちろんない。これから、成長していくなかで、その令嬢とも顔を合わせる機会が必ずあるだろうし、僕にもそのうち婚約者が出来るだろう、そう思っていた。
でも、何故だろう・・・胸の奥がチクリと痛い気がしたのだ。ただ、それが何故なのか分からず思わず胸を抑えていた。
「アリアーナ!!?」
そんな時、横から父の悲痛な声が響き、会場が静まりかえっていた。
何故父が声を荒らげたのか分からないが早く彼女をを確認しなくてはと思い、先程まで父が微笑ましそうに見つめていた彼女を見る。しかしそこには笑顔でお菓子を食べている姿はなく、彼女が、アリアーナが真っ青な顔で倒れていたのである。
「・・・・・・!?」
頭を鈍器で殴られたような衝撃を受けた。
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