独創スキルを手に入れたのでアダルトグッズ作ります

海月ウミヅキ

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「はい!ステータス!
リピートアフターミー!」


「りぴーと、あふた、みー?」


「ノンノンノン!!ステータス!!
ス・テ・エ・タ・ス!!
リピートアフターミー!」


目の前でダンディな中年男性がそう叫ぶ

何だこいつ?と思うと同時、白いモヤが広がり、急激に冷える身体



「すて、ーたす」


どこかで自分の声が聞こえた気がした
瞼を開けると、薄暗闇の中パソコンの画面が見えた


ああ、また寝落ちしたのか。
あれ?家帰ったっけ?会社か?やばい、終電…
眠い身体を持ち上げ、違和感に気づく
覚えのある、自宅のフカフカしたワークチェアでも無く、職場の少しばかり硬いワークチェアでも無い。物凄く硬い

2度、3度と瞬きを繰り返すと目の前のパソコンの文字がハッキリと見えた
いや、パソコンじゃない?
なんだこれ

空間に浮かび上がった、パソコンの画面のようなもの


フユキ/人間
LV.23
HP300
MP350
ユニークスキル
鑑定
インベントリ
独創魔法



「……ふう」


いやあ、疲れてんのかな。締め日前だったしなあ。社畜よろしく始発終電!って感じの生活環境だったし。よし、寝ようそうしよう

目を擦り、大きな欠伸をし、身体を伸ばした
硬くなった肩甲骨を伸ばそうと腕を上げると同時、右腕に引き攣る様な痛みが走る
なんだろう?右腕を確認すると共に、溢れかえる記憶の数々



「うそ、だろ…」


勢いよく、目の前で揺れる薄汚れた布を捲り上げた
差し込む光と、目の前に広がる木々


言葉が出ない
身体から力が抜けていく
どうなっているんだ!!!と誰かに詰め寄りたい
でも、その誰かは居ない。人は居ない。誰も


なんだこれ。
まるで、大学時代にハマったゲームのような展開。馬鹿げている。夢の様だ
でも、ジクジクと痛む二の腕と、頬が夢では無いと叫んでいる


視界の端にチラつく画面をもう一度見る
何も変わらない



「いや、なんだよ"鑑定"って、王道じゃん…」



溜息混じりにでた呆れた言葉と共に、画面外で光が輝きポップアップが浮かび上がった



《古びた布》
古い布、使用用途は見出せない

《クミの木》
春先には赤く酸味のある実を付ける

《アエの葉》
治療薬や潤滑剤などに用いられる



よし、気のせいだ。

深く息を吸い、布から手を離し目を閉じる
一度薄暗闇へと戻って、もう一度目を開いた


《小さな古びた箱》
何も入っていない。使用用途無し

《古びた鉄剣》
錆びついた剣。MP消費により修繕可能

《古びた鉄屑》
今のところ使用用途は見出せない

《紋章入りの折れた短剣》
120年ほど前に没落した貴族のものと思われる紋章が入った折れた短剣。修繕不可能


もう俺はダメかもしれない
誰か、笑えない冗談だと言ってくれ……誰もいないけど、言ってくれ



「この、インベントリって言うのは…」


《収納する物を選んでください》
《小さな古びた箱》《古びた鉄剣》《古びた鉄屑》《紋章入りの折れた短剣》


よーーーし。とりあえず全部収納しとこう!
少しヤケ糞気味にそう思うと、目の前に散らばっていた物が一瞬にして消え、それと同時に画面外で輝いていた光も、ポップアップも消えた。
そして、新たに浮かび上がるポップアップ
その画面の中には、正にいま収納した物の名称が並んでいる

目を閉じ、深呼吸をして、目を開く
鑑定が言うに《古びた布》を捲り上げ、外の木々を見た


「もしかして異世界」


自分の言葉に乾いた笑いが込み上げる


どうやら俺は、何がどうなったかは知らないが、異世界に来てしまった様だ。
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