転生赤ちゃんカティは諜報活動しています そして鬼畜な父に溺愛されているようです

れもんぴーる

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カティ 殴り込み

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 カティ達は四人家族を装ってバートランド国に入国した。
 その道中で、
「ミンミ、今まで黙っててごめんなさい。」
 そう話始めるカティにミンミは驚いてレオを見た。
「ああ、カティ様はちょっと特殊なんです。」
「・・・あの?」
「実は・・・」
 
 信じられないと思うがと前置きをした上で、前世の記憶があることや魔法はエドヴァルドやエンヤをしのぐ力を身につけたことなど話した。
「以前から大変賢くて優秀だと思っておりましたが・・・そうでしたか。」
「ごめんね・・・気持ち悪いよね・・・」
 カティはうつむいた。
 作戦会議にしても何にしてもミンミに内緒にすることは出来なかった。本当はミンミには何も知らせず、ただ愛情をそそぐ母親代わりであってほしかった。

 ミンミはカティを抱き上げると
「私にとってのカティ様の存在は変わりません。これまで通りのお世話をさせていただいてもよろしいでしょうか?カティ様がどれほどお強くてもお側でお守りさせていただいてもよろしいでしょうか。」
「うん・・うん・・・ミンミお母さん・・・」
 エドヴァルドが行方不明になってから初めてカティは感情を思い出したように泣いた。

「では、作戦会議を始めます。」
 カティ議長を中心に三人が頭を寄せる。
「初日、王宮の周りの観光。結界や警備状況のチェックをいたします。」
 レオがうなづく。
「二日目、結界を破壊し乗り込み、逆らうものは成敗します。王族を捕らえて事情聴取します。以上!」
「え?」
「ん?」
「何か意見のある方は挙手をお願いします。」
 議長になりきりカティは会議を進める。
「はい、レオ。どうぞ。」
「あの、偵察から突入解決までの間が抜けていませんか?偵察結果からいろいろ検討し準備を整える必要がありますし・・・」
「そうじゃのう。レオ殿の言うことももっともじゃが、前回はそれで気が付かれた部分もある。奇襲攻撃は良いかもしれん。」
「失敗してカティ様に何かあれば元も子もありません。」
「それはそうじゃ。乗り込んでからの事を詰める必要があるのう。嬢ちゃん、何か新しい魔法つくりだしたか?」
 カティは自分の計画を話した。
 「ほう・・・嬢ちゃんの作り出す魔法は思いもよらんな。これなら確かに一斉に制圧できるな。そうじゃな、嬢ちゃんの計画通り二日でことを収めることとしよう。」
 この世界では想像したこともない魔法にレオは唖然とした。
 これなら大丈夫だろうと。
 その思いの片隅で、あの時カティが同行していれば、もしかしたらエドヴァルドは・・・そう思ってしまい頭を振った。

 そして決行日、バートランド国の王宮全体に張り巡らされている結界の一部を易々と破り四人は侵入に成功した。
 見張り番の騎士はカティが超高速空気砲で仕留め、レオが紐で拘束して転がす。
 エンヤはミンミを守るために寄り添っているが、レオがそれを見る度に引き離す。
「ミンミ~。」
 カティが手を伸ばし、ミンミはカティを抱き上げる。
「レオはミンミの肩に手をまわして寄り添って。お師匠様はレオと腕を組んで。」
「わしもミンミ殿が良いのじゃが・・・」
 レオとミンミの目が座り、軽蔑したような目でエンヤを見る。
「ほっほっほ・・・冗談じゃい。」
 エンヤはレオの腕を掴んだ。
「じゃあ、行きます。絶対にはなれないでね。」

 そういうとカティは杖を取り出して大きく円を描くように振った。
 杖がなくても魔法は使えるようになったが、このような大事な局面で魔法を使うために心のよりどころの杖を持ってきていた。
 エドヴァルドと一緒に練習した杖、エドヴァルドに毎日治癒魔法をかけた杖。

 城内のあちらこちらで、叫び声やうめき声が聞こえる。
 四人が歩みを進めると、そこここで人が倒れてもがいている。
「ふ~む。凄いもんじゃな。この結界の中全部に効いているのか?」
「はい。」
 倒れている者の中には、まだ職務を全うしようと誰何する者や魔法で攻撃しようとして発動できず慌てているものなど様々だった。

 それをしり目に四人は国王の執務室に突入した。
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