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第3章 ニュダンガの道
レナリムの妊娠
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幼いサシーニャにとって、ジャルスジャズナは慰めだった。金色の髪も白い肌も青い瞳も、ジャルスジャズナは気にしなかった。醜いとも美しいとも言わなかった。
髪なんか生えてりゃいいんだと言い、親父はもう禿げてきたとこっそり笑う。眼なんか見えれば上等、肌の色? みんな少しずつ違う。違って当たり前のこと。
「だけどね、サシーニャ。人と違うことを誰より気にしているのはサシーニャなんじゃないのかい?」
サシーニャが気にするのをやめれば、周囲に何を言われても気にならなくなる、そんなものだよ。そう言ってジャルスジャズナはサシーニャの頭を撫でて笑った。
従弟たちにも言えない悩みもジャルスジャズナには素直に言えた。姉のように慕っていた。尊敬し、ジャルスジャズナの強さに憧れた。サシーニャにとって指針だったのだ。
庭の隠れ場所での密会はジャルスジャズナが十六になり見習いではなくなるまで続いた。正式な魔術師となったジャルスジャズナはすぐさま魔術師の取りまとめ役の一人に抜擢され、魔術師の塔に住処を移した。
十一になったサシーニャが魔術師の塔に修練に行くようになれば、塔の中でジャルスジャズナを見かけることもあった。だが相手は役職を持つ魔術師、見習いのサシーニャが話しかけられるはずもない。ジャルスジャズナも声を掛けては来なかった。
十六で正式な魔術師となったサシーニャは筆頭魔術師直属となり、ジャルスジャズナと顔を合わせることも多くなった。それでも二人の間に交わされるのは仕事がらみの話だけ、七年の月日が二人を遠くしてしまった。
そして五年前の火事騒ぎ――焼け焦げた遺体の中にジャルスジャズナらしきものはなかった。そして昨年、ガンデルゼフトという旅の一座の座長がジャジャと名乗っていると知った。さらに、ジャジャは魔法使いだと自分で言っていると聞く。
(ジャジャ――)
どうしてあの火事を止められなかった? あなたの力ならなんとか出来たのではなかったか? いや、筆頭魔術師の遺体はあった。という事はジャジャでも無理か? でも、それなら、筆頭魔術師でさえ逃げられなかった火事場から、ジャジャはどうやって逃げたと言うのだ? どちらにしろ――
魔術師ジャルスジャズナをグランデジア国に迎えたい。彼女の実力はよく知っている。彼女なら、魔術師の塔を支える力となってくれる。
だから部下の魔術師にガンデルゼフトの動きとともにジャジャを見張れと命じた。未だジャジャがジャルスジャズナだと言う確証は得られない。でもどこかで間違いないと感じる。
ジャジャが戻れば少しは肩の荷も下りる。何よりジャジャなら話を聞いてくれるだろう。そして笑い飛ばすはずだ。悩んでなんかいるから道が見えてこないのだと――ジャジャへのそんな思いがなんなのか、サシーニャでさえも深く理解できていなかった。有能な部下が欲しいだけだと思おうとしても、どこかでもっと個人的な思いがあると感じてならない。恋しがっている? 慰めを求めている? だがそれも、どこか違うと感じていた。
執務室に近付く気配にサシーニャが我に返る。
「サシーニャさま、王がお呼びです。執務室にお越し願いたいと……」
すぐに行くと伝えてくれと答え、脳裏に浮かんだジャルスジャズナの面影を無理やり消したサシーニャだった――
討ち合わされる剣の音がいきなり鈍い音に変わり、細い剣がリオネンデの足元に突き刺さる。スイテアと手合わせしていたジャッシフがスイテアの剣を弾き飛ばしたのだ。
「おい、ジャッシフ! 俺を狙ったな?」
「滅相もございません」
息を切らしたジャッシフが答える。
「狙って剣を飛ばすなど、今のスイテアさま相手ではわたしでも無理です」
判っているよ、と笑うリオネンデ、
「それにしても片割れさまがここまで剣を使いこなせるようになるとは思っていませんでした」
リオネンデの隣でサシーニャも微笑む。
「でもまさか、お呼び出しの理由が片割れさまを自慢するため、なんてことはないでしょう?」
うん、と頷きリオネンデがジャッシフを盗み見る。
「サシーニャは黙っていても夕刻にはここに来る。それが判っていながら早々と呼びだしたのはほかでもない――レナリムが身籠ったそうだ」
ジャッシフが照れくさそうにソッポを向き、剣を片付けていたスイテアがクスリと笑う。
「夫婦となった二人が子を授かる、なんの不思議もないこと――わたしにも甥か姪ができるという事ですね」
「ふん、相変わらず手ごたえの薄いヤツだ。もっと喜ぶなりしてもいいのに」
サシーニャの言葉にリオネンデが詰まらなそうな顔になる。
「水を差すつもりでは……ジャッシフ、それでレナリムの様子は? 悪阻で苦しんではいないのか?」
「おう、ジャッシフもここに来て座れ――スイテア、酒の用意を」
どうやらレナリムの懐妊を聞いたリオネンデがサシーニャも呼んで内祝いと決め込んだらしい。
サシーニャの妹レナリムが、後宮から王の手付かずのまま兄のもとに帰された、そんな話はあっという間に貴族たちに知れ渡った。
母親は前国王の姉、そして現筆頭魔術師にして王家の守り人の妹――殺到する縁組に、いったい誰がレナリムを獲得するのか物見高い者たちが面白がって注目する中、サシーニャは即座に王の側近ジャッシフとの婚姻を決めてしまった。これは意外なことになったと思う者も中には居たかもしれない。王の側近と言えど、ジャッシフとの縁組は大して旨味のあるものではなかったからだ。
ジャッシフの父親は他界して久しい。二十年近くが経っている。父の領地は母の兄に奪われ、ないに等しい。十歳から王宮に出仕したジャッシフが母と二人の生活を支えてきた。今でこそ王の信任熱く、無視できない存在ではあるがジャッシフの表向きの立場はそう高いものではなかった。唯一の旨味と言えば、父の領地を奪った母の兄――つまり伯父が一の大臣マジェルダーナだという事だ。さしてジャッシフを気に掛けているわけではないが、甥として扱う事を忘れてはいないマジェルダーナだ。
不思議がられるこの縁談に、サシーニャはこう理由をこじつけている。
「ジャッシフの父親はわが父を守り、共に命を落とした忠義者。その息子であればレナリムを大事にするに違いない」
サシーニャの祖父母はグランデジアがある地とは別の、海の向こうにある未知の大陸から流れついた異民族だった。
グランデジアや周辺諸国に住む人々は淡褐色の肌に髪と瞳は黒、それに対し流れ着いた異民族の夫婦は金色に輝く髪・白い肌・そして蒼眼、一目瞭然の大きな違いに排他する動きがある中、サシーニャの祖父母は当時の国王と王太子の庇護の下、新たな知識や技術をグランデシアに齎し重用された。そして夫婦がグランデジアに辿り着いてから生まれた息子に国王は自分の娘を妻として与えた。
これもまた、一部から受け入れ難しと思われた。さらに王の娘を妻とした息子が一の大臣に任命され、不満が大きく膨らんでいく。
無論、王とて闇雲に娘を与えたわけではなかった。異民族の両親からグランデジアへの恩と忠誠を教え込まれた息子は温厚な人柄、冷静な判断力、勤勉さを併せ持つ優秀な人材、退位し、王太子に王座を譲る決意をしていた王は、重臣の若返りも同時に行うことにしたのだ。
王太子と異民族の息子は幼いころから交流があり互いに友と呼ぶ間柄、まして娘は異民族の息子に恋心を抱いていた。娘を彼に与え、一の大臣とすることに何の躊躇も感じなかった。己の息子と娘の先行きを案じた結果だったのだ。
政治向きに携わる他の重臣たちも本音はともかく賛同し、新国王と新たな一の大臣を支えると誓う。血筋はともかく人物的に問題のない一の大臣だった。
やがてサシーニャが生まれ、二年後にはレナリムが生まれる。だがその際、王姉である二人の母親は産後の肥立ちが悪く、敢え無くこの世を去った。そしてこの頃から民衆の中の不満分子が動き始めた――
髪なんか生えてりゃいいんだと言い、親父はもう禿げてきたとこっそり笑う。眼なんか見えれば上等、肌の色? みんな少しずつ違う。違って当たり前のこと。
「だけどね、サシーニャ。人と違うことを誰より気にしているのはサシーニャなんじゃないのかい?」
サシーニャが気にするのをやめれば、周囲に何を言われても気にならなくなる、そんなものだよ。そう言ってジャルスジャズナはサシーニャの頭を撫でて笑った。
従弟たちにも言えない悩みもジャルスジャズナには素直に言えた。姉のように慕っていた。尊敬し、ジャルスジャズナの強さに憧れた。サシーニャにとって指針だったのだ。
庭の隠れ場所での密会はジャルスジャズナが十六になり見習いではなくなるまで続いた。正式な魔術師となったジャルスジャズナはすぐさま魔術師の取りまとめ役の一人に抜擢され、魔術師の塔に住処を移した。
十一になったサシーニャが魔術師の塔に修練に行くようになれば、塔の中でジャルスジャズナを見かけることもあった。だが相手は役職を持つ魔術師、見習いのサシーニャが話しかけられるはずもない。ジャルスジャズナも声を掛けては来なかった。
十六で正式な魔術師となったサシーニャは筆頭魔術師直属となり、ジャルスジャズナと顔を合わせることも多くなった。それでも二人の間に交わされるのは仕事がらみの話だけ、七年の月日が二人を遠くしてしまった。
そして五年前の火事騒ぎ――焼け焦げた遺体の中にジャルスジャズナらしきものはなかった。そして昨年、ガンデルゼフトという旅の一座の座長がジャジャと名乗っていると知った。さらに、ジャジャは魔法使いだと自分で言っていると聞く。
(ジャジャ――)
どうしてあの火事を止められなかった? あなたの力ならなんとか出来たのではなかったか? いや、筆頭魔術師の遺体はあった。という事はジャジャでも無理か? でも、それなら、筆頭魔術師でさえ逃げられなかった火事場から、ジャジャはどうやって逃げたと言うのだ? どちらにしろ――
魔術師ジャルスジャズナをグランデジア国に迎えたい。彼女の実力はよく知っている。彼女なら、魔術師の塔を支える力となってくれる。
だから部下の魔術師にガンデルゼフトの動きとともにジャジャを見張れと命じた。未だジャジャがジャルスジャズナだと言う確証は得られない。でもどこかで間違いないと感じる。
ジャジャが戻れば少しは肩の荷も下りる。何よりジャジャなら話を聞いてくれるだろう。そして笑い飛ばすはずだ。悩んでなんかいるから道が見えてこないのだと――ジャジャへのそんな思いがなんなのか、サシーニャでさえも深く理解できていなかった。有能な部下が欲しいだけだと思おうとしても、どこかでもっと個人的な思いがあると感じてならない。恋しがっている? 慰めを求めている? だがそれも、どこか違うと感じていた。
執務室に近付く気配にサシーニャが我に返る。
「サシーニャさま、王がお呼びです。執務室にお越し願いたいと……」
すぐに行くと伝えてくれと答え、脳裏に浮かんだジャルスジャズナの面影を無理やり消したサシーニャだった――
討ち合わされる剣の音がいきなり鈍い音に変わり、細い剣がリオネンデの足元に突き刺さる。スイテアと手合わせしていたジャッシフがスイテアの剣を弾き飛ばしたのだ。
「おい、ジャッシフ! 俺を狙ったな?」
「滅相もございません」
息を切らしたジャッシフが答える。
「狙って剣を飛ばすなど、今のスイテアさま相手ではわたしでも無理です」
判っているよ、と笑うリオネンデ、
「それにしても片割れさまがここまで剣を使いこなせるようになるとは思っていませんでした」
リオネンデの隣でサシーニャも微笑む。
「でもまさか、お呼び出しの理由が片割れさまを自慢するため、なんてことはないでしょう?」
うん、と頷きリオネンデがジャッシフを盗み見る。
「サシーニャは黙っていても夕刻にはここに来る。それが判っていながら早々と呼びだしたのはほかでもない――レナリムが身籠ったそうだ」
ジャッシフが照れくさそうにソッポを向き、剣を片付けていたスイテアがクスリと笑う。
「夫婦となった二人が子を授かる、なんの不思議もないこと――わたしにも甥か姪ができるという事ですね」
「ふん、相変わらず手ごたえの薄いヤツだ。もっと喜ぶなりしてもいいのに」
サシーニャの言葉にリオネンデが詰まらなそうな顔になる。
「水を差すつもりでは……ジャッシフ、それでレナリムの様子は? 悪阻で苦しんではいないのか?」
「おう、ジャッシフもここに来て座れ――スイテア、酒の用意を」
どうやらレナリムの懐妊を聞いたリオネンデがサシーニャも呼んで内祝いと決め込んだらしい。
サシーニャの妹レナリムが、後宮から王の手付かずのまま兄のもとに帰された、そんな話はあっという間に貴族たちに知れ渡った。
母親は前国王の姉、そして現筆頭魔術師にして王家の守り人の妹――殺到する縁組に、いったい誰がレナリムを獲得するのか物見高い者たちが面白がって注目する中、サシーニャは即座に王の側近ジャッシフとの婚姻を決めてしまった。これは意外なことになったと思う者も中には居たかもしれない。王の側近と言えど、ジャッシフとの縁組は大して旨味のあるものではなかったからだ。
ジャッシフの父親は他界して久しい。二十年近くが経っている。父の領地は母の兄に奪われ、ないに等しい。十歳から王宮に出仕したジャッシフが母と二人の生活を支えてきた。今でこそ王の信任熱く、無視できない存在ではあるがジャッシフの表向きの立場はそう高いものではなかった。唯一の旨味と言えば、父の領地を奪った母の兄――つまり伯父が一の大臣マジェルダーナだという事だ。さしてジャッシフを気に掛けているわけではないが、甥として扱う事を忘れてはいないマジェルダーナだ。
不思議がられるこの縁談に、サシーニャはこう理由をこじつけている。
「ジャッシフの父親はわが父を守り、共に命を落とした忠義者。その息子であればレナリムを大事にするに違いない」
サシーニャの祖父母はグランデジアがある地とは別の、海の向こうにある未知の大陸から流れついた異民族だった。
グランデジアや周辺諸国に住む人々は淡褐色の肌に髪と瞳は黒、それに対し流れ着いた異民族の夫婦は金色に輝く髪・白い肌・そして蒼眼、一目瞭然の大きな違いに排他する動きがある中、サシーニャの祖父母は当時の国王と王太子の庇護の下、新たな知識や技術をグランデシアに齎し重用された。そして夫婦がグランデジアに辿り着いてから生まれた息子に国王は自分の娘を妻として与えた。
これもまた、一部から受け入れ難しと思われた。さらに王の娘を妻とした息子が一の大臣に任命され、不満が大きく膨らんでいく。
無論、王とて闇雲に娘を与えたわけではなかった。異民族の両親からグランデジアへの恩と忠誠を教え込まれた息子は温厚な人柄、冷静な判断力、勤勉さを併せ持つ優秀な人材、退位し、王太子に王座を譲る決意をしていた王は、重臣の若返りも同時に行うことにしたのだ。
王太子と異民族の息子は幼いころから交流があり互いに友と呼ぶ間柄、まして娘は異民族の息子に恋心を抱いていた。娘を彼に与え、一の大臣とすることに何の躊躇も感じなかった。己の息子と娘の先行きを案じた結果だったのだ。
政治向きに携わる他の重臣たちも本音はともかく賛同し、新国王と新たな一の大臣を支えると誓う。血筋はともかく人物的に問題のない一の大臣だった。
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