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第五章 孫を追いかけ王都を目指す旅で御座います。
5-8 朝市で商売で御座います。
「探偵さんよぅ。ばぁばは朝から何を張り切っておるんじゃ?」
「ええ、それが商売をしてお金を稼ぐそうですよ」
探偵さんの知恵をお借りして、準備は整いました。リンゴを20個、そして桃を20個を準備致しましたが、これでは金貨100枚には届きません。……これでは金貨40枚分にしかなりません。なので私、朝からクッキーとアップルパイも焼きました。それにイチゴでジャムも作りました。
探偵さんがおっしゃるには、私達の世界の物を使えば、高く売れるとの事です。
「探偵さん。準備が出来ましたが、クッキーとアップルパイとジャムは幾らで売ればよろしいでしょうか?」
夕暮れ時の市で、市井の方々が手にしていた、虫眼鏡のような物を、探偵さんも手にしていらっしゃいます。
「……クッキーはオレンジピール入りですね。これは金貨1枚で。アップルパイとジャムは金貨2枚で売れますよ」
私、頭の中で計算を致しました。クッキーが10包みで、金貨10枚。アップルパイが10個で、金貨20枚。ジャムも10個で、金貨20枚。リンゴと桃を足して、……あら、金貨90枚分にしかなりません。まだまだイチゴはありますから、あとジャムを5個ですね。
「……探偵さん、じぃじ、レオンさん。長らくお待たせ致しました」
じぃじにはリンゴと桃を、探偵さんにはアップルパイとクッキーを、レオンさんにはジャムを背負っていただき、いざ広場の朝市へ出陣で御座います。
「……さあさあ、ペリーヌの町の方々。こちらを見て行ってくださいませ。これはリンゴ、そしてこちらは桃。どちらも異世界から取り寄せた珍しい果物で御座います。どちらも一つ金貨1枚でお譲り致します。疑うのでしたら、どうぞステータスをお調べくださいませ」
いつかの探偵さんの口上の真似をしてみました。
「……そしてこちらはクッキーと言うお菓子で御座います。こちらにも異世界から取り寄せた、オレンジピールを使っています。こちらも一つ金貨1枚で御座います。そして先程のリンゴを使ったお菓子、アップルパイと、こちらも異世界のイチゴを使った甘い甘いジャムです。アップルパイとジャムは金貨2枚でお譲り致します」
私の口上に、市井の方々が足を止め、あの虫眼鏡を覗いておいでです。
あら、早速アップルパイとジャムが売れました。あら、リンゴと桃も。あら、クッキーも。あら、またジャムです。
朝市に出向いて、まだ30分と経っておりませんが、もう店仕舞いで御座います。あれよあれよで、全て売り切ったじゃありませんか。
「光江さん。金貨100枚になりましたか?」
「ええ。ありがとうございます」
用意していた布袋の中には、しっかり金貨100枚が入っております。
「それで、この後は?」
「はい。サーカス小屋に行って、ルラちゃんをこのお金で買ってから、王都に向けて出発致します。なのでもうしばらくお時間をくださいませ」
探偵さんも、じぃじも、レオンさんも、私のする事に口出しはしないようで御座います。
「あの……、ばぁばさん」
「どうしましたか?」
ルラちゃんがとても細い声を、掛けてこられました。
「私なんかのために、こんな大金を使っていいんですか?」
「何を言っているんですか。子供はお金の心配をする必要は御座いません!」
ルラちゃんに向けて、そう言った時。私、ふと思い出しました。2年前の夏休みでした。サマーキャンプでアメリカに2週間行くと言う雷人に、同じ台詞を言った事が御座いました。……あの時の雷人も、親ではない私やじぃじに気を使ったのかもしれません。……ルラちゃんも言ってみれば赤の他人。私にきっと気を遣ってくださってるんですね。
その後、私はサーカス小屋にまいりまして、人犬ミックスの副団長さんに、金貨100枚を叩きつけてやりました。……極妻の志麻さんが乗り移ったような口調で挑みましたので、こちらで詳しくお話させていただくのは、大変恥ずかしい事で御座います。なのでその辺りは割愛させていただきます。
と、言う事で、王都まではルラちゃんも、無事一緒に向かう事になりました。探偵さんには雷人の情報を集めていただかなければ、なりませんが。私はとりあえずルラちゃんのお父様の元へ、参りたいと思います。
「ええ、それが商売をしてお金を稼ぐそうですよ」
探偵さんの知恵をお借りして、準備は整いました。リンゴを20個、そして桃を20個を準備致しましたが、これでは金貨100枚には届きません。……これでは金貨40枚分にしかなりません。なので私、朝からクッキーとアップルパイも焼きました。それにイチゴでジャムも作りました。
探偵さんがおっしゃるには、私達の世界の物を使えば、高く売れるとの事です。
「探偵さん。準備が出来ましたが、クッキーとアップルパイとジャムは幾らで売ればよろしいでしょうか?」
夕暮れ時の市で、市井の方々が手にしていた、虫眼鏡のような物を、探偵さんも手にしていらっしゃいます。
「……クッキーはオレンジピール入りですね。これは金貨1枚で。アップルパイとジャムは金貨2枚で売れますよ」
私、頭の中で計算を致しました。クッキーが10包みで、金貨10枚。アップルパイが10個で、金貨20枚。ジャムも10個で、金貨20枚。リンゴと桃を足して、……あら、金貨90枚分にしかなりません。まだまだイチゴはありますから、あとジャムを5個ですね。
「……探偵さん、じぃじ、レオンさん。長らくお待たせ致しました」
じぃじにはリンゴと桃を、探偵さんにはアップルパイとクッキーを、レオンさんにはジャムを背負っていただき、いざ広場の朝市へ出陣で御座います。
「……さあさあ、ペリーヌの町の方々。こちらを見て行ってくださいませ。これはリンゴ、そしてこちらは桃。どちらも異世界から取り寄せた珍しい果物で御座います。どちらも一つ金貨1枚でお譲り致します。疑うのでしたら、どうぞステータスをお調べくださいませ」
いつかの探偵さんの口上の真似をしてみました。
「……そしてこちらはクッキーと言うお菓子で御座います。こちらにも異世界から取り寄せた、オレンジピールを使っています。こちらも一つ金貨1枚で御座います。そして先程のリンゴを使ったお菓子、アップルパイと、こちらも異世界のイチゴを使った甘い甘いジャムです。アップルパイとジャムは金貨2枚でお譲り致します」
私の口上に、市井の方々が足を止め、あの虫眼鏡を覗いておいでです。
あら、早速アップルパイとジャムが売れました。あら、リンゴと桃も。あら、クッキーも。あら、またジャムです。
朝市に出向いて、まだ30分と経っておりませんが、もう店仕舞いで御座います。あれよあれよで、全て売り切ったじゃありませんか。
「光江さん。金貨100枚になりましたか?」
「ええ。ありがとうございます」
用意していた布袋の中には、しっかり金貨100枚が入っております。
「それで、この後は?」
「はい。サーカス小屋に行って、ルラちゃんをこのお金で買ってから、王都に向けて出発致します。なのでもうしばらくお時間をくださいませ」
探偵さんも、じぃじも、レオンさんも、私のする事に口出しはしないようで御座います。
「あの……、ばぁばさん」
「どうしましたか?」
ルラちゃんがとても細い声を、掛けてこられました。
「私なんかのために、こんな大金を使っていいんですか?」
「何を言っているんですか。子供はお金の心配をする必要は御座いません!」
ルラちゃんに向けて、そう言った時。私、ふと思い出しました。2年前の夏休みでした。サマーキャンプでアメリカに2週間行くと言う雷人に、同じ台詞を言った事が御座いました。……あの時の雷人も、親ではない私やじぃじに気を使ったのかもしれません。……ルラちゃんも言ってみれば赤の他人。私にきっと気を遣ってくださってるんですね。
その後、私はサーカス小屋にまいりまして、人犬ミックスの副団長さんに、金貨100枚を叩きつけてやりました。……極妻の志麻さんが乗り移ったような口調で挑みましたので、こちらで詳しくお話させていただくのは、大変恥ずかしい事で御座います。なのでその辺りは割愛させていただきます。
と、言う事で、王都まではルラちゃんも、無事一緒に向かう事になりました。探偵さんには雷人の情報を集めていただかなければ、なりませんが。私はとりあえずルラちゃんのお父様の元へ、参りたいと思います。
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