ひとりの獣人と精霊

わんコロ餅

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剣と宗と森の民

黒い影

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3人は獣人たちと別れ次の目的であるエメレッタの杖を捜索すべくそれらしき場所を進んでいた

ぎんたとエメレッタ、ポセイラスは二手に別れ行動していく

「それにしてもどこにあるんですかねぇ・・・」

「ないにゃね~ぎんた的にはこっちの方にゃんだけど、エメレッタの力がにゃいからぎんたも力を発揮できないにゃ・・・」

「えっ?それは申し訳ないです・・・」

ぎんたの言葉にシュンとなるエメレッタ

ガチャッ!

「ここにもないにゃね・・・」

知識を司る精霊のぎんたは手辺り次第、扉を開けては感知し・・・開けては感知しを繰り返す

「力が弱くなっているとはいえ・・・ある程度は感知できるはずにゃんだけどにゃ・・・」

「う~ん、見当たらないですね・・・どこかにまとめて置いてあるんですかね?」

バンッ!

「ないにゃらにゃいでさっさと次行くにゃ!」

「えっ!?あ、はい」

ぎんたはスタスタと次の場所へと歩いていくその姿を見たエメレッタは慌てて後をついて行く

途中に残党がいたりもしたが、装着したぎんたの籠手が自身の身体能力を活かし切り裂いていく

「さすが、ぎんたさん強いですね・・・」

「ぐはっ!」「なっなんだこいつはっ」

次々と残党を倒していくぎんた

「・・・まだこんなにいたのかにゃ」

ザシュッ

ドンッ「ぐふぅ・・・」

「きゃっ!危ない」

切り裂いた残党が吹き飛び、エメレッタの横を掠っていく

「にゃ?すまにゃいにゃ」

「あっいえ、気になさらず」

歩きながら周囲を探索していたぎんたは突如、止まって壁に手を当て始める

「ん?どうしたんですか?」

「ちょっと離れてるにゃ!」

「えっ?」

どんっ!

「きゃっ!ちょっと突然なんですか!?」

「にゃ?やっぱりここに何かあったにゃ!」

壁を壊したぎんたは薄暗い地下につながる隠し階段を発見する

「え?なんですかこれ・・・階段?」

ぎんたは開いた壁に向かって指を差しエメレッタに応える

「この先が怪しいにゃ!ポセイラス呼んで行こうにゃ!」

「えっ、まぁ・・・そうですね。ポセイラスさんを呼んで来ましょう」

エメレッタはひとりだと危険だと判断してぎんたと一緒にポセイラスを呼ぶことにした2人だった


ーーーーその頃のポセイラス

ザシュッ

「安心しろ、峰打ちだ」

残党たちがポセイラスを仕留めるべく攻撃を仕掛けるが、さすがは剣聖・・・剣を小枝のように振り回して物ともせず一蹴する

「しかし、どこからこんなに現れるんだ?」

眉間に皺を寄せ不満げにこぼす

ドゴッ!

突き当たりのドアを足で蹴破る

「くらえ!」スカッ

「えっ?」

「奇襲にすらなってないな・・・」

蹴破ったドアの横から残党はポセイラスに奇襲を仕掛けるが、難なくかわして反撃する

「グハッ」ズサァ・・・

中へと進むポセイラスの足音がコツンッコツンッと鳴り響く

「・・・ここは、礼拝堂か?」

周囲を警戒し視線を奥にもっていくと壁一面にステンドグラスが張られており、その中央には雷神馬オーディン教の象徴である巨大な雷神馬オーディンが正面を向いて描かれている

「ハッ、いかにも・・・ってところだな」

ポセイラスはそのまま視線をステンドグラスの下に持っていく

「・・・教壇か?・・・ん?」

教壇と思わしき場所の上に黒い服を纏った人が横たわっている

「・・・罠だよな?」

ポセイラスは目をひそめ、疑いながらも教壇に近付いていく

「これは人として放っとけないよな・・・」

ポツリと一言こぼす

「おりゃ!」「教団のため!!」

スゥ・・・ザシュッ

「はぁ・・・いやいや、そんなに殺気を込めてこられたら分かるって」

左右から来た襲撃を華麗に交わし、反撃をしてため息混じりの愚痴をこぼすポセイラス

「・・・女?」

教壇にだんだん近付く中で気づく

「お、おい!・・・大丈夫か?」

そぉっと警戒を強めつつ肩に触れ揺さぶる

「・・・」

「死んでねぇ・・・よな?」

「・・・ん、ゔぅ」

黒い布を纏いチラホラ見える姿から金髪の女性だと理解する

「お?気づいたか?」

「・・・ふぅふぁあ!!」

ポセイラスの問いに目を覚まし伸びをする女性

「なっ!?おい、君、布が・・・」

「へ?」

金髪の女性が伸びをしたことにより羽織っていた黒い布がパサリと地面に落ちる

「きゃっ」

「・・・いや、俺は気にしないが?そのすまなかったな」

慌てて両手で自身の裸体を隠す女性

気を使い目を逸らすポセイラス

「い、いえ」

「ほらっ」

ポセイラスは後ろを向きながら地面に落ちた黒い布を拾い上げ女性に手渡す

「あ、ありがとうございます」

「落ち着いてからでいいが・・・それで、君はなぜここに?」

「え?それはその・・・実は私気が付いたらここに・・・」

「はっ?おい!それはどういう事だ?」

ポセイラスは予想外の返答に振り返り女性を見てしまう

「・・・いえ、その・・・記憶が所々おぼろげで」

目を泳がせ不安そうに答える女性

「それにここは・・・どこでしょう?」

「なっ?いや、まぁ・・・」

ポセイラスは思考を巡らせる

「そうだな、まずここは雷神馬オーディン教って所で私は仲間を助けに来たんだよ」

ポセイラスは悩みながら言葉を選びつつ答えた

雷神馬オーディン教・・・?」
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